更新日:2013年7月25日(木)
NY市場の金相場は-1.1%の大幅続落。高値は1,348.7ドル。2日連続で上値目標1,350ドル台寸前まで上昇したことによる達成感が下落幅を増幅させた可能性も。タイミング的には米新築住宅販売件数の増加を受けたドル買い進行とともに下落。ドル円の上値が100円台前半でとどまるのと同様に、金の下値も1,310ドル台で支えられた様子。上方向には1,350ドル付近に壁があるのと同様に下方向は1,300ドル付近が壁となるはず。
なお、4月と6月の安値は終値ベースではいずれも1,360ドル台。しかし一時的には何度も1,350ドル~1,330ドル近辺を記録しています。この1,350ドル付近はこの春の急落局面での節目であったと同時に、現在の反発局面での節目にもなりつつあるようです。
今後、想定されるシナリオについて考えてみると、
(1)近日中に1,350ドルへの再トライで節目超え。
(2)1,300(~1,270)の下限と1,350ドルの上限との間でレンジ相場が継続し、いずれ上限突破。
(3)上記の流れでそのうち下限割れ。
(4)近いうちに下限割れへ。
(1)の場合、今回の7月上旬から始まっている反発局面は相当強いと言えます。しかし、さらに反発が続くかどうかは疑問。
(2)なら、今回の反発局面には力強さがあり、さらなる上昇も見込め、6/27-7/5の1,210ドルが当面の底値となる可能性も。
(3)は、今回の反発局面はここが限界で再度1,210ドル近辺の底値トライの可能性。
(4)の可能性は現時点では最も低そうにも思えるものの、このケースなら結局戻り売り優勢の流れは変わらずで(3)と同様、底値トライへ。
動き出しのきっかけは、米経済指標。次週の米雇用統計がまた、大きな分岐点ともなり得ます。
米国の量的緩和縮小観測で売り、という流れもそのうち、いつか織り込み切って反応が薄れる時が来るはずです。
少しづつ、その傾向が出始めるのが今、かどうかの分岐点に差し掛かってきているようにも思えます。
プラチナは珍しく金と連動せず、0.8%反発。ドイツとユーロ圏の製造業PMIの上振れによる影響も多少はありか。上値目標1,470ドル手前となる1,460ドル台半ばまで上昇した後は金の下落に連動するように、前日の1,440ドル近辺まで下落。ディーゼル車の触媒需要が多いプラチナは、その主要市場である欧州の景気動向にも敏感だが、金の動きにはもっと敏感。サポートラインは1,410ドル。
ドル円は0.85%反発もトレンドレス状態継続の夏休み状態。しかし、レンジ幅が徐々に狭まり、大きく動き出す前兆のような状態とも。現状99円台半ばから101円台半ばのレンジをどちらかに抜けた場合、2円程度の値動きを想定。レンジ相場がまだしばらく続くようなら、その後のレンジブレイクの値動きはもっと大きくなる可能性も。
※参考:金プラチナ価格とドル円 NY市場7/24終値とチャート
国内、金価格は0.9%反落。5日ぶりの下落幅としてはまだ控えめ。上昇一服でしばしの充電期間も必要か。当面の節目は上方向4,480円、下方向は4,260円。
プラチナは0.5%反発。4,820円台で3日間過ごして再上昇。依然流れは強い上向きではあるものの、さらに上値を目指すのなら、もう少ししっかりとした調整も必要か。サポートラインは4,710円。
※参考:金プラチナ国内価格7/25とチャート
2013年7月25日(木)時点の相場
国内金:4,431 円 7/25(木) ▼41(0.92%)
国内プラチナ:4,845 円 7/25(木) ▲24(0.50%)
NY金:1,319.7 ドル 7/24(水) ▼15.0(1.12%)
NYプラチナ:1,455.2 ドル 7/24(水) ▲12.1(0.84%)
ドル円:100.25 円 7/24(水) ▲0.84(0.85%)
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