更新日:2013年12月3日(火)
JQE2と呼ばれる日本版QE2への期待が海外勢を中心に高まり、円安の流れを加速させているようです。3本目の矢と言われた成長戦略がいまいちの状況で、日銀の追加金融緩和に期待する向きは多く、ETF購入の増額や国債の追加購入、2年で2%の物価目標を、2%安定推移達成までのオープンエンド方式へ、など様々な憶測が飛び交います。
来年4月の消費増税に向けて、何らかの追加緩和政策が行われる可能性は高そうです。
日銀による資金供給は予定どおり増加し続けているものの、米国のQE3の縮小が先送り状態となっている現状では、ソロスチャートも揉み合い状態を示しています。この影響もあってか、日経平均が先行して年初来高値を更新したのにも関わらず、ドル円はやや出遅れ感も。
早めのJQE2ならソロスチャートも右肩上がりとなり円安のサポート材料、という思惑かどうかはわかりませんが、足元では早期の追加緩和への期待が高まります。米経済指標の好調さとも合わせてドル高円安をサポートし、ようやく年初来高値が見えてきました。
これに伴い、金相場は年初来安値が意識される展開となっています。
週末の雇用統計を前に、既に大きく動き始めた市場は、やや行き過ぎのところまで走りそうな勢いも。年初来高値や年初来安値などの節目を超えて、次週巻き戻しへ、というシナリオも十分に考えられそうです。
月初のNY市場、金相場は2.29%の大幅反落。先週末の大幅反発からの反動による軟調推移が米11月ISM製造業景況指数の上振れで加速した形。2%超は10月11日以来の下げ幅で、7月5日以来の安値水準に。1,200ドル近辺までの下落リスクが払拭できずに再度下方向への流れ。レジスタンスラインは1,250ドル台。
プラチナ相場も1.61%の反落。先週安値の1,350ドル台をわずかに下抜けたことで新たな下値リスクが浮上。当面の下値目安は今年最安値圏となる1,300ドル近辺。重要指標などをきっかけにした金相場の乱高下に追随する動きも予想され、さらに大きく値を下げる可能性も。最大メドは1,250ドル付近。逆に反発した場合、1,370ドルのレジスタンスラインを超えるようなら1,400ドル台へと大きく戻す可能性も。
ドル円は0.49%上昇で4日続伸。11月27日時点で設定した目標水準102円90銭台に到達。重要指標が続く今週のどこかで到達の可能性を予想していたものの、日銀追加緩和期待による円安進行で週明け早々にクリア。高値では5月23日以来となる103円台乗せとなり、今朝時点でも再び103円台と堅調推移が継続。押し目待ちに押し目なし状態となりつつ、年初来高値103円70銭台も意識される展開に。
※参考:金プラチナ相場とドル円12/2 NY市場終値とチャート
国内、金価格は1.61%の大幅反落。円安進行のドル円と大幅下落のNY市場との板挟みで乱高下状態に。昨日時点での下落トレンド脱出の判断は早計。再び逆方向へと大きく振れる可能性も抱える状態に。上方向には4,290円、下方向は4,190円をメドに大きく振られる展開も。
プラチナも1.09%の反落。揉み合い傾向からゆっくりと上値を切り下げる展開となり、11月20日の目標水潤4,620円付近にようやくしっかりと下げてきた形。まだ下落圧力が強く、11月安値の4,630円台をわずかながら下抜けたことで4,550円近辺までの下落リスク。レジスタンスは4,680円。
※参考:金プラチナ国内価格12/3とチャート
2013年12月3日(火)時点の相場
国内金:4,213 円 12/3(火) ▼69(1.61%)
国内プラチナ:4,627 円 12/3(火) ▼51(1.09%)
NY金:1,221.9 ドル 12/2(月) ▼28.7(2.29%)
NYプラチナ:1,346.8 ドル 12/2(月) ▼22.0(1.61%)
ドル円:102.94 円 12/2(月) ▲0.50(0.49%)
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