更新日:2014年11月18日(火)
NYダウは史上最高値圏での小動き状態が続いています。これを日足チャートで見ると、何やら不穏な気配も。
高値圏での揉み合いが1週間以上継続し、ここから上方向に抜け出せば単なる保ち合いに過ぎなかったことになりますが、下方向へと抜け出した場合には、団子天井となって大きく反落する可能性が浮上することに。
折しも、消費再増税の先送りと解散総選挙の噂で急騰してきたドル円と日本株は、GDP下振れによる乱高下の翌日。
噂で買われてきた流れが高値圏での乱高下状態を経て、事実確定で売り局面へと向かう可能性もあります。
米株反落リスクと円安・日本株高の巻き戻しリスクへの警戒感が高まるなか、安倍総理の解散宣言がきっかけとなるか、何らかの別の理由によるNYダウ下落の流れがきっかけとなるかはわかりませんが、リスク回避の流れが加速する可能性にも要注意の状況かもしれません。
日本のリセッション懸念にはそれほど反応しなかった金相場も、NYダウ急落なら反発基調を強める可能性も高まります。
17日のNY金相場は0.18%の小幅反落。日本時間朝のGDP下振れに伴う円高局面で1,193.6ドルまで上昇したのがこの日の高値となり、2営業日連続で短期上値目標1,190ドル台半ば付近まで上昇。下値は1,180ドルでサポートされる揉み合い状態、短期的には上昇局面入りの兆しも。ただし、10月21日高値1,255.6ドルから11月7日安値1,130.4ドルまでの下落幅に対する半値戻し、1,193ドルが目先の上値抵抗線となり、上値も抑えられやすい水準。ここを上抜けると61.8%ライン、1207.8ドルまで上値余地拡大の可能性。
プラチナ相場は0.97%の大幅反落。徐々に下押し圧力も後退し、今年安値圏からの反発傾向も1,220ドルの抵抗線手前で失速。再びレンジ下限1,190ドル台まで押し戻される展開。底値圏での乱高下気味の動きが続き、上下どちらに大きく振れてもおかしくない状況。上方向なら1,250ドル近辺へ、下方向なら今年最安値更新へと向かう可能性も。
ドル円相場は0.3%高で3営業日続伸。結局リスク回避的な円高の流れは115円台半ばで反転し、116円台を回復、ドラギECB総裁のQE示唆発言をきっかけにユーロ売りドル買いが強まったことでドル円も連れ高となり再び116円台後半へ。目先の上値メドと見られた117円に到達したことで減速感も出やすい状態。しかし、官製相場による日本株買い円安の流れと、シカゴ投機筋の円売りポジションの積み上がり方がまだ不十分であることなどから大幅調整局面の訪れはまだ先の可能性も。ドル買い円売りの行き過ぎで120円程度の可能性も継続。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場11/17終値とチャート
18日の国内金価格は0.23%の小幅高で3営業日続伸。円高局面が一時的にとどまり、円安方向へと切り返したことにサポートされて連日の年初来高値更新。堅調推移が続き、やや行き過ぎ局面ももう少し継続しそうな様子も。その場合の上値メドは4,770円近辺。
プラチナ価格は0.1%の小幅反落。金価格と同様、円安にサポートされる上昇トレンド継続も、NYプラチナの不安定さがやや足を引っ張る状況。サポートラインは4,740円、ゆっくりと上値目標4,830円近辺を目指す展開が継続中。
※参考:金プラチナ国内価格11/18とチャート
2014年11月18日(火)時点の相場
国内金:4,748 円 11/18(火) ▲11(0.23%)
国内プラチナ:4,801 円 11/18(火) ▼5(0.10%)
NY金:1,183.5 ドル 11/17(月) ▼2.1(0.18%)
NYプラチナ:1,201.3 ドル 11/17(月) ▼11.8(0.97%)
ドル円:116.64 円 11/17(月) ▲0.34(0.30%)
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