更新日:2014年11月15日(土)
米労働省から9月分の雇用動態調査(JOLTS:Job Openings and Labor Turnover Survey)が発表され、イエレン・ダッシュボードの11月版指標が出揃いました。
求人件数は市場予想の480万件を下回る473.5万件。前月の485.3万件からも減少したものの、2カ月前の460.5万件を大きく上回り2001年1月以来の高水準を維持。
11月時点の各指標の最新状況は以下のとおり。
※指標名:リセッション前の数値:最悪の数値:前回→最新値と回復率
1)NFP(3カ月平均):+16.2万人:-82.6:+22.4→+22.4 回復率106.3%
2)失業率:5%:10%:5.9%↑5.8% 回復率84%
3)労働参加率:66.1%:62.7%:62.7%↑62.8% 回復率2.9%
4)長期失業者の割合:19.1%:45.3%:31.9%↓32% 回復率50.8%
5)広義の失業率(U6失業率):8.8%:17.2%:11.8%↑11.5% 回復率67.9%
6)求人率:3%:1.6%:3.4%↓3.3% 回復率121.4%
7)退職率:2.1%:1.3%:1.8%↑2% 回復率87.5%
8)解雇率:1.4%:2.0%:1.1%↓1.2% 回復率:133.3%
9)採用率:3.8%:2.8%:3.4%↑3.6% 回復率80%
※前月の状況→2014年10月版
前月と比較して、状況が改善していない指標はNFP、長期失業者の割合、求人率、解雇率の4指標。このうち長期失業者割合以外の3指標は全てリセッション前の数値を既に100%以上回復した状態。
残り5指標は全て前月から改善。失業率はU3、U6ともに3カ月連続の低下で順調な改善傾向を示し、退職率はリセッション前の水準に0.1ポイントに迫る2.0%へと回復し、採用率も同様にあと0.2ポイントの水準となり、労働市場に活性化の傾向が見られることを示す状況。
先日発表されたLMCI(労働市場情勢指数)も好調を示し、雇用統計のNFP年間平均は過去10年で最大水準に達しています。
米労働市場のたるみ解消に向けて順調に進んでいることを裏付ける結果が続出し始めています。
14日のNY金相場は2.07%の大幅続伸。1,150ドル付近での揉み合いから、米10月分小売売上高などの好結果を受けてレンジ下限付近1,146ドルまで下落。これをピークにドル買いの流れが巻き戻されたことにより急反発。1週間前に1,130.4ドルの今年最安値をつけて急反発した時以来の上昇率に。レンジ上限を突破したこともあり一時1,190ドル台の抵抗線まで急騰。当面の上値余地1,190ドル台半ばまでの再トライ余地はあるものの、さらに上値を伸ばすような勢いはまだなく、1,150ドル台後半のサポートラインまでを主要レンジとして方向感模索へ。
週間ベースでは+15.8ドル(+1.35%)、4週間ぶりの反発。
プラチナ相場も1.18%の大幅高で5日ぶりの反発。金に追随し、連れ安局面ではレンジ下限1,190ドルを下抜けたことで1,177.5ドルまで下落し、今年最安値を更新、反発後の連れ高局面ではレンジ上限1,220ドルを超えられず。下押し圧力はいったん大きく後退したものの、反発力もそれほど感じられない状態。レンジ上限を超えることができれば、まずは1,240ドル近辺を目指す展開へ。
週間ベースでは+0.3ドル(+0.02%)と、かろうじてプラス圏、5週間ぶりの小反発。
ドル円相場は0.46%の続伸。堅調推移が続く日経平均に連動するように116円台に乗せた後もじわじわと下値を切り上げる流れが続き、米10月小売売上高が予想を上回ると116円80銭台まで急上昇。1カ月前の9月分小売売上高が予想を下回った時に105円90銭台まで急落したところからは約11円もの上昇幅。急ピッチに進んできたドル高円安の流れもここでいったん調整。週末要因に加えて直近の上値メド117円付近まで到達したこともあり50銭超の大幅調整に。しかし120円近辺を目指す強気の流れはまだ継続中。114円60銭が重要な下値サポートライン。
週間ベースでは+1.69円(+1.48%)となり、4週続伸。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場11/14終値とチャート
2014年11月15日(土)時点の相場
国内金:4,626 円 11/14(金) ▲18(0.39%)
国内プラチナ:4,749 円 11/14(金) ▲1(0.02%)
NY金:1,185.6 ドル 11/14(金) ▲24.1(2.07%)
NYプラチナ:1,213.1 ドル 11/14(金) ▲14.1(1.18%)
ドル円:116.30 円 11/14(金) ▲0.53(0.46%)
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