更新日:2015年1月14日(水)
米労働省から発表された11月分の雇用動態調査(JOLTS:Job Openings and Labor Turnover Survey)によると、求人件数は497万2千件。事前予想の485万件を大幅に上回り10月(下方修正)の483万件からも増加。2001年1月の527.3万件以来、14年ぶり高水準の状態が継続。
ただし、これ以外の指標、退職率や採用率などはパッとしない状態が継続中。これらを含むイエレン・ダッシュボード2015年1月版の状況は以下のとおり。
※指標:リセッション前の数値:最低値:前回→最新値と回復率
1)NFP(3カ月平均):+16.2万人:-82.6:+29.5↓+28.9 回復率112.9%
2)失業率:5%:10%:5.8%↑5.6% 回復率88%
3)労働参加率:66.1%:62.7%:62.9%↓62.7% 回復率0%
4)長期失業者の割合:19.1%:45.3%:31%↓31.9% 回復率51.1%
5)広義の失業率(U6失業率):8.8%:17.2%:11.4%↑11.2% 回復率71.4%
6)求人率:3%:1.6%:3.3%↑3.4% 回復率128.6%
7)退職率:2.1%:1.3%:1.9%→1.9% 回復率75%
8)解雇率:1.4%:2.0%:1.3%↑1.2% 回復率:133.3%
9)採用率:3.8%:2.8%:3.7%↓3.6% 回復率80%
※前月の状況→2014年12月版
回復率100%超はNFP、求人率、解雇率の3指標という状況は変わらず。
前月から改善→失業率、U6失業率、求人率、解雇率(4指標)
前月から変わらず→退職率(1指標)
前月から後退→NFP、労働参加率、長期失業者の割合、採用率(4指標)
※前月分にも修正があり、一概には言えませんが、前月時点では改善1,変わらず4、後退1、という状況と単純比較すれば、後退した指標が増加。
最低水準での低迷が続く労働参加率、足踏み状態が続く退職率、改善が進まない長期失業者の割合などは一向に明るい兆しが見られません。
これらの指標は、賃金低迷とともに、当面のゼロ金利維持の理由として存在し続けそうな気配です。
13日のNY金相場は0.13%の小幅高で3日続伸。ギリシャ政局や原油安への警戒感を背景とした堅調推移が継続。NY原油相場が44ドル台へと安値更新のタイミングで金は1,240ドル台の高値更新。年初からの短期上値目標水準1,250ドル付近、1,244.5ドルまで上昇。終値・高値ともに12月高値を超え、10月22日以来3カ月ぶり高値水準となったことによる一服感も出やすいところ。1,250ドルは強めの抵抗線となる可能性。
プラチナ相場は0.55%高で4日続伸。終値では12月高値をわずかに上抜け、10月29日以来の高値水準に。高値では1,250ドルの大台にわずかに届かず1,249.4ドルにとどまったものの、上値ターゲットとなっていた1,250ドル台にほぼ到達。若干の上昇余地を残し、1,250ドル台超えの水準で定着できるようなら中期スパンでの流れも大きく好転しそうな状況に。
ドル円は0.35%の小幅安で3日続落。118円台後半までの反発の流れも原油安懸念に伴う株安の流れに同調し、117円台半ばまで急落する乱高下状態。当面の下値余地と見ていた117円台半ばに到達したものの、不安定な状況が続き、円高圧力が瞬間的に強まるケースもまだ見られそうな状況。下値余地は117円割れ辺りまで拡大した状況と見る。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場1/13終値とチャート
14日の国内金価格は6営業日ぶりの反落で0.36%安。上値メド4,970円を大きく超えていたことで堅調推移の流れもやや息切れ状態。昨年高値5,039円トライへと向かう為にはレンジ形成によりエネルギーを溜め込む必要。サポートラインは4,900円。
プラチナ価格は0.06%の小幅安で5日ぶりの反落。5,000円の大台を超えて4日め、5,010円の節目を超えて3日めとなり、高値圏での定着の兆しも。ゆっくりと上値目標5,070円近辺を目指す流れが継続中。サポートラインは4,960円。
※参考:金プラチナ国内価格1/14とチャート
2015年1月14日(水)時点の相場
国内金:4,995 円 1/14(水) ▼18(0.36%)
国内プラチナ:5,026 円 1/14(水) ▼3(0.06%)
NY金:1,234.4 ドル 1/13(火) ▲1.6(0.13%)
NYプラチナ:1,247.8 ドル 1/13(火) ▲6.8(0.55%)
ドル円:117.92 円 1/13(火) ▼0.41(0.35%)
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