更新日:2015年6月10日(水)
米労働省発表の4月分雇用動態調査(JOLTS:Job Openings and Labor Turnover Survey)で、求人件数は537万6千件となり、統計開始の2000年12月以降での過去最高を更新。3月分も499万4千件から510万9千件へと上方修正され、3カ月連続での500万超となり、求人件数に限っては第1四半期の一時的不調が当てはまらない好調ぶり。
イエレン・ダッシュボード2015年6月版は強弱まちまちの停滞状況が継続。
※指標:リセッション前の数値(回復目安):最低値:前回→最新値と回復率
1)NFP(3カ月平均):+16.2万人:-82.6:+20.2↑+20.7 回復率104.6%
2)失業率:5%:10%:5.4%↓5.5% 回復率90%
3)労働参加率:66.1%:62.7%:62.8%↑62.9% 回復率5.9%
4)長期失業者の割合:19.1%:45.3%:29.0%↑28.6% 回復率63.7%
5)U6失業率:8.8%:17.2%:10.8%→10.8% 回復率76.2%
6)求人率:3%:1.6%:3.5%↑3.7% 回復率150%
7)退職率:2.1%:1.3%:2.0%↓1.9% 回復率75%
8)解雇率:1.4%:2.0%:1.3%→1.3% 回復率:116.7%
9)採用率:3.8%:2.8%:3.6%↓3.5% 回復率70%
※前月の状況→2015年5月版
回復率100%超はNFP、求人率、解雇率の3指標のみという状態は1年以上継続。
回復率100%未達の6指標中、前月から改善したのは労働参加率と、5カ月連続改善傾向の長期失業者割合の2指標のみ。U6失業率が変わらずでそれ以外は後退。
退職率は回復率100%にあと0.1ポイントとなる2.0%まで何度も上昇し、翌月に反落の繰り返し。
全9指標の回復率の平均値推移は、昨年12月時点をピークにゆるやかに低下傾向となり、5月時点では反発の兆しを見せたものの6月に再び反落。
イエレン・ダッシュボードで見る雇用情勢は、好不調の指標が明確に分かれ、不調な指標の停滞状態は長期間に渡り、全体的に見た回復傾向はストップしてしまったようにさえ見えます。
労働市場のたるみは、まだまだ解消されそうにない状況と言えそうです。
9日のNY金相場は0.34%の小幅続伸。前日に続くドル売りの流れで一時3日ぶりに1180ドル台まで上昇後、やや押し戻される展開。利上げを意識したドル買いが入りやすい状況に変わりはなく、上値の重い展開が継続。1150ドル台までの下値警戒感も抱えつつ、1170ドル台から1190ドル台を主要レンジとして揉み合う展開がしばし継続しそうな状況。
プラチナ相場も続伸で0.66%高。2番底形成に向けての反発基調が続き、4日ぶりに1110ドル台まで上昇。しかし1110ドル台半ばの抵抗水準を超えるほどの勢いには欠ける状態。突破できれば1130ドル台まで一段高の可能性、下押し圧力は緩和されつつあり、1090ドル付近をサポートラインとしたレンジ形成への可能性。
ドル円は0.11%の小幅続落。調整の流れが続き、一時123円80銭台まで下落する場面もあったものの、124円割れ水準では買い圧力も高まる状況。この水準を明確に下回ると、下落余地は122円台後半まで拡大し、調整フェーズ継続へ。現時点では127円台後半を上値目標とするドル買いの流れ再開の可能性を残すものの、次週のFOMCに向けての警戒感と材料不足のなか、124円台を中心にレンジ推移となる可能性も。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場6/9終値とチャート
10日の国内金価格は0.14%の小反発。円安調整フェーズとNY金の小幅反発傾向との均衡状態により、揉み合い傾向が強まる展開に。5050円近辺を中心とするレンジ状態が最大で向こう1週間程度継続の可能性も。下方向に動き出せば4980円台辺りまでがメドに、上方向に5060円台の抵抗線を抜けると5130円台辺りまで上昇の可能性。
プラチナも0.19%の小幅反発。緩やかな下落トレンドから徐々に揉み合い色を強める状況。4720円から4780円台までが当面の上下の節目となってレンジ相場を形成か。反発傾向が続き、上方ブレイクの場合には5月高値付近、4840円台が目標水準に。
※参考:金プラチナ国内価格6/10とチャート
2015年6月10日(水)時点の相場
国内金:5,046 円 6/10(水) ▲7(0.14%)
国内プラチナ:4,761 円 6/10(水) ▲9(0.19%)
NY金:1,177.6 ドル 6/9(火) ▲4.0(0.34%)
NYプラチナ:1,108.5 ドル 6/9(火) ▲7.3(0.66%)
ドル円:124.34 円 6/9(火) ▼0.14(0.11%)
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