更新日:2015年8月10日(月)
東京市場が海の日で休場となっていた7月20日の午前中、NY金相場は1130ドルから1080ドルまで、瞬間的に50ドル急落するフラッシュ・クラッシュとなりました。その後1100ドル台まで買い戻されたものの、この日につけた1080ドルはその後の底値揉み合いレンジのほぼ下限となり、反発した1100ドルが現在のレンジ上限となっています。
雇用統計がレンジブレイクのトリガとはならなかったことで、底値揉み合い状態は丸3週間継続しています。4週目となる今週、後半にかけては日本はお盆休みで市場参加者も減少傾向へ。欧米勢の夏季休暇とも重なり、市場の閑散度合いが増すことになります。
ボラティリティはさらに低下して、NY金相場は底値揉み合い状態が4週連続となるかどうか。閑散時期を狙った売りも想定され、7月20日のフラッシュ・クラッシュの再現にも警戒する週となります。
一方、プラチナ相場は7カ月続落回避に向けての正念場。年初からの下落基調が5月以降に加速し、夏場に入って金の急落に連れて一段安となった状態にあり、足元では先週末の小幅反発傾向が下げ止まりを示唆していたのかどうかを見極める状況に。
昨年7-12月と並び、今年2-7月の6カ月続落はここ十数年間で最長の続落記録となっており、8月も既に前月末比-22.8ドル、2.3%の下落となっています。
金のフラッシュ・クラッシュに連れ安となって急落した時の950ドル割れ水準が、下げ止まり後のサポート水準になるかどうかという状況のプラチナ相場にとっても、フラッシュ・クラッシュの再現に警戒感が高まる週に。
10日の国内金価格は4営業日ぶりの反落となり、0.28%の小幅安。雇用統計発表後の価格変動としては先月に引き続き1年ぶりの小動き。今年の平均騰落率0.53%と比較しても半分程度の値動き。底値反発の流れも勢いに欠け、底値揉み合い状態が継続。下値は4630円、上値は4700円からやや下方切り下げ気味の水準が節目となり、レンジブレイク後の大幅変動への警戒感も高まる状況。下方向なら4500円近辺、上方向なら4800円台前半がそれぞれ目標水準となる可能性。
プラチナは小幅に4営業日続伸。上昇幅は4日間合計でもわずかに26円、0.64%とかなり控えめ。前日比+0.12%は今年の平均騰落率0.72%の6分の1。それでも下げ止まり状態を4日間維持したことで、流れは好転し始めた可能性。4080円が重要なサポートラインとなり、レンジ形成から反発傾向への展開、という可能性も少しづつ見えてきた状況か。しかし、ここまで小幅反発後の急落パターンを繰り返してきたこともあり、早々の反落で4080円を割り込んだ場合には再び急落局面形成パターンへ。その場合の目標水準は3950円近辺も。
※参考:金プラチナ国内価格8/10とチャート
2015年8月10日(月)時点の相場
国内金:4,664 円 8/10(月) ▼13(0.28%)
国内プラチナ:4,107 円 8/10(月) ▲5(0.12%)
NY金:1,094.1 ドル 8/7(金) ▲4.0(0.37%)
NYプラチナ:962.2 ドル 8/7(金) ▲6.2(0.65%)
ドル円:124.21 円 8/7(金) ▼0.52(0.42%)
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