更新日:2015年11月24日(火)
11月のNYプラチナ相場はここまで、前月末比141.7ドルの下落。月間騰落率では-14.3%に達し、2011年9月の-17.5%以来の大幅下落となっています。1900ドルまで上昇した翌月の大幅下落でスタートした長期下落トレンドは、4年2カ月後に再び大幅下落を記録し、セリング・クライマックスを迎えようとしている可能性もありそうです。
そして12月には大底をつけて反発へ、というシナリオも考えられる状況かもしれません。ただし、12月に上昇するかどうかは五分五分。過去の12月騰落状況が7勝6敗となっていることからも、明確な方向性も見出だせません。しかし、騰落率の絶対値平均は3.1%と年間最低水準にあり、極端な流れとはなり難いという特徴はあります。
季節性から見て上昇月となる可能性が極めて高いのは1月。2002年に下落した後、13年間連続負けなし。NYプラチナ相場が1月に上昇する確率は92.9%。
騰落率の絶対値平均でも5.7%と年間2位で、比較的大幅上昇となる確率が高いことを示しています。
なお、騰落率絶対値平均の年間1位は9月の8.1%。騰落状況は5勝9敗と大きく負け越し、6月と並んで年間最低勝率。9月は大幅下落となりやすいという季節性が見られます。今年の9月も-10.2%と今月に次ぐ大幅下落となっていました。
また、騰落状況で1月に続くのは10勝4敗の2月、勝率は71.4%。
季節性から見ると、NYプラチナ相場が年明けに上昇トレンドを形成する可能性はかなり高そうです。
23日のNYプラチナ相場は0.99%の続落。850ドル前後の水準で揉み合う状態からやや押し込まれる展開となり、終値でも安値でもわずかに水準を切り下げ、ほぼ7年ぶり安値水準での推移。850ドルラインを完全に割り込んだ形となり、もう少しの下値トライ進行余地。目標水準は830ドル辺り。切り返して反発の流れでは860ドルが節目となり、突破できれば880ドル辺りまでの上昇余地。
NY金相場も0.88%の続落。月曜朝のドル高の流れに押されて1070ドル割れへと水準を切り下げると、反発力は弱く1070ドルをはさんで揉み合う展開。利上げへの織り込みは既にかなり進行していると思われるが、わずかにドル高金安傾向の流れがもうしばらくは続きそうな状況。17日終値を下回り、2010年2月以来の安値水準をさらに更新。最安値では1060ドルラインで支えられた状態ながらも下値余地はやや拡大の兆し、目先のメドは1050ドル前後。上方向には1080ドルが抵抗線となり、上抜けると1100ドルまでの反発余地も。
ドル円は先週末からほぼ変わらずの122円80銭台。休場の東京市場で123円20銭台まで上昇したドル買い優勢の流れをNY市場に全て巻き戻す展開に。米10月のシカゴ連銀全米活動指数、11月マークイット製造業PMI、10月中古住宅販売件数が全て予想を下回ったことが弱材料に。長い上ヒゲを残し、流れが変わりつつある状況を示唆している可能性も。124円を目指す流れは継続も122円台半ばのサポートライン割れの場合には、121円台前半までの円高余地拡大も。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場11/23終値とチャート
3連休明けの24日、国内金価格は1.2%の大幅反落。円安サポートは続かず、再び下押し圧力が高まる展開となり、短期下値目標4530円台辺りに到達。さらに一段安の可能性にも警戒する状況となり、次の下値目標水準として4500円前後。4590円辺りまで反発できれば4600円台半ば辺りまでの上昇余地も。
国内プラチナ価格も1.29%の大幅続落。安値圏での揉み合い状態から再び下方向へと動き出し、2011年12月以来3年11カ月ぶりの安値水準へ。下値メド3570円台を目指す流れが継続中。反発方向へは3650円を超えることができれば、まずは3700円台前半へと繋がる可能性。
※参考:金プラチナ国内価格11/24とチャート
2015年11月24日(火)時点の相場
国内金:4,526 円 11/24(火) ▼55(1.20%)
国内プラチナ:3,590 円 11/24(火) ▼47(1.29%)
NY金:1,066.8 ドル 11/23(月) ▼9.5(0.88%)
NYプラチナ:847.4 ドル 11/23(月) ▼8.5(0.99%)
ドル円:122.83 円 11/23(月) ▼0.03(0.02%)
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