更新日:2016年5月9日(月)
昨年6月に1ドル=125円80銭台の円安ピークをつけて以降、為替は円高トレンドへと転換し、間もなく1年が経とうとしています。そのなかでも、ドル円は昨年11月安値120円20銭台から12月に120円00銭台へと安値を更新し、今年1月には安値115円90銭台、以降2月安値110円90銭台、3月安値110円60銭台、4月安値106円20銭台、そして5月も既に105円50銭台まで安値を更新。6カ月連続で安値を更新しています。
6カ月以上連続で安値を更新したのは2010年5月から11月まで以来。この時は7カ月連続の安値更新となり、91円60銭台から80円90銭台まで11円30銭ほど安値水準を切り下げ、その下落率は-12.38%となっていました。時期的には史上最大の円高水準1ドル=75円50銭台を記録した2011年10月に向けて円高の流れが加速した時期。円高加速のピーク時でした。
今回の6カ月連続安値更新では、安値水準を14円70銭切り下げ、下落率としては-12.24%となっています。月間ベースでの連続安値更新は、これ以外には過去10年遡っても3カ月連続が3回あっただけ。
2010年と今年の円高の流れは、近年最大の一方的な円高局面であり、円高加速のピーク局面を形成してきたことになります。
今月、5月中に105円50銭台の安値をさらに更新する可能性もないとは言えませんが、6月には5月安値を更新しない可能性は極めて高く、急速に進んできた円高の流れのピークは、既に過ぎ去った可能性も高い、と言えそうです。
なお、対照的にNY金相場は今年1月から5カ月連続の高値更新となり、高値水準を20%切り上げる状態となっています。プラチナも同様で21.9%の上昇率。こちらは調整局面形成への可能性が高まりつつある状況となってきました。
9日の国内金価格は0.83%高となって3営業日ぶりの反発。雇用統計下振れによる円高も限定的となり、反発の流れが週明けも継続していることにより水準を押し上げられた状態。ただし、NY金の週明け時間外は軟調推移の兆しとなり上値を押さえる要因に。ゆるやかに上昇する9日移動平均線に支えられて反発した形となり、目先は上方向優勢の展開か。4780円の節目を超えると上昇トレンド継続で4820円付近が目標水準に。トレンド継続なら5月半ばにかけて4800円台後半も。下方向へ4710円台を割り込んだ場合には流れが巻き戻され、4600円台半ばが下値目安に。
プラチナ価格は1.39%の大幅反発となり、昨年11月9日(3977円)以来、半年ぶりの高値水準。連休前後で3度めの年初来高値更新となり、やや一本調子の上昇基調が継続。月間ベースでの高値更新も2011年以来、5年ぶりの4カ月連続となり、それなりの調整局面形成も見込まれそうな状況に。1月安値からここまでの上昇値幅に対する23.6%戻しとなる3805円辺りまでの調整は許容範囲。
※参考:金プラチナ国内価格5/9とチャート
2016年5月9日(月)時点の相場
国内金:4,756 円 5/9(月) ▲39(0.83%)
国内プラチナ:3,950 円 5/9(月) ▲54(1.39%)
NY金:1,294.0 ドル 5/6(金) ▲21.7(1.71%)
NYプラチナ:1,085.1 ドル 5/6(金) ▲21.3(2.00%)
ドル円:107.12 円 5/6(金) ▼0.14(0.13%)
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