更新日:2016年7月25日(月)
日銀金融政策決定会合は今年ここまで4回開催され、その度に円高が進行し、相対的なドル安でNY金は上昇というイメージも出来上がりつつありますが、国内金価格の値動きはどうだったかを振り返ります。
1月29日:マイナス金利導入
この翌営業日、2月1日の国内金価格は4663円、前週末比+108円、2.37%の上昇。
直後の円安進行も3日めには反落し、この後円高トレンドが加速。欧州に次ぐマイナス金利導入で金利のつかない金には買い材料。NY金の買い加速で国内金価格も上昇トレンド加速、3月上旬には年初来高値4941円を記録。※国内金価格 1カ月間推移チャート 2016/1/20->3/2
3月15日:現状維持
翌営業日、16日の国内金価格は4801円、前日比-39円、0.81%の下落。
予想どりの結果に直後の反応は限定的、この後NY金は横ばい推移、円高基調継続で国内金価格は下落基調へ。※国内金価格 1カ月間推移チャート 2016/3/1->4/12
4月28日:現状維持
翌営業日、5月2日の国内金価格は4725円、前週末比-50円、1.05%の下落。
事前の追加緩和期待の高まりが裏切られた形となって直後にドル円は急落、NY金は急騰。いずれも大きく反応した後、円高は巻戻し傾向へ、NY金は1270ドル付近の保ち合いへ。国内金価格は5月半ばにかけて4800円手前までゆるやかに上昇。※国内金価格 1カ月間推移チャート 2016/4/19->6/3
6月16日:現状維持
翌営業日、17日の国内金価格は4614円、前日比-90円、1.91%の下落。
NY金は上昇、ドル円は円高で反応も英国の国民投票を控えての乱高下期間に突入、結果的に国内金価格は上昇基調へ。※国内金価格 1カ月間推移チャート 2016/6/7->7/19
日銀の金融政策への期待感が剥落した今年、常に円高反応、もしくは円高基調継続となり、NY金の上昇基調に支えられ、3月以外は上昇傾向を強めた国内金価格。
今回は4月の時以上に日銀への期待も高まり、期待はずれとなった場合の反応もそれなりに大きくなることも予想されます。その場合、国内金価格は上昇傾向となることが予想されます。
期待どおりの結果となった場合には、ある程度の円安に金売りの反応も予想され、NY金の下げ幅が拡大するようなら、国内金価格もやや下落基調となることが予想されます。
しかし、マイナス金利という円安策は円高方向へとマイナス作用が働いてしまい、金相場へのプラス材料としては期待どおりの効果となり、なおかつ長期トレンドが変化している今年の金相場には、以前よりも底堅さも見られる状況。
円安方向への動きにもそれほどの勢いがなければ、NY金の下落も限定的となる可能性もあり、国内金価格が大きく崩れる可能性は低いのではないか、とも考えられます。
25日の国内金価格は0.17%の小反落。6月後半から続いた短期上昇トレンドからの小幅調整後の小康状態が継続。9-21日移動平均線は上昇基調を維持し、短期トレンド継続を支える状態も90日移動平均線はわずかに下落し始め、中期的な失速状態を示唆。時間外のNY金は軟調推移で調整幅拡大の兆しも、円安基調が下支え。今週は週末までは多少上下に振られる場面があったとしても値動きは限定的となり、週末の日銀金融政策決定会合の行方に方向性が大きく左右されそうな展開か。上方向には4860円の節目突破で4900円台トライが見込まれ、調整幅拡大となれば4700円台前半までの大幅下落にも警戒が必要。
プラチナ価格は1.71%の大幅反落。今年高値圏で下げ渋っていた状態からようやく調整らしい調整の動きは妥当な展開。NYプラチナが1070ドル台へと水準を切り下げて調整局面進行の兆しとなっていることから、国内価格はもう一段の調整幅拡大も見込まれる状況に。目先は3850円近辺までの調整も想定され、週末の日銀動向次第では3800円割れへと一段安の展開も。逆にNYプラチナの調整幅が限定的となって円安再加速の場合には、高値更新できれば4000円の大台も視野に。
※参考:金プラチナ国内価格7/25とチャート
2016年7月25日(月)時点の相場
国内金:4,829 円 7/25(月) ▼8(0.17%)
国内プラチナ:3,906 円 7/25(月) ▼68(1.71%)
NY金:1,323.4 ドル 7/22(金) ▼7.6(0.57%)
NYプラチナ:1,088.4 ドル 7/22(金) ▼19.6(1.77%)
ドル円:106.18 円 7/22(金) ▲0.37(0.35%)
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