更新日:2016年8月1日(月)
前月末比13.8%上昇した7月の国内プラチナ価格は、2013年1月の16%上昇以来、3年半ぶりの大幅上昇となりました。金価格も3.3%上昇と堅調に推移しましたが、7月はプラチナの月。夏本番を迎えた8月は、金の季節到来となる可能性もありそうです。
過去7年間、8月の国内金価格騰落状況は7戦全勝。文字通り、金の季節となっています。NY金相場も6勝1敗で昨年までは6年連続上昇とこれをサポート。
昨年は中国ショックの世界同時株安、2014年はウクライナ問題、2013年にはシリア情勢悪化や米国のQE縮小懸念後退、2012年は米QE3や南アのプラチナ鉱山暴動事件、2011年にはS&Pによる米国債の格下げをきっかけにNY金は史上最高値へと急騰。
なぜか8月には地政学的リスクやショック的なイベント、金融政策の転換点など、金相場の押し上げ要因となる事象が発生しやすい月となってきました。サマーバケーションのシーズンで夏枯れ相場となりやすく、閑散状態からの相場急変となりやすいという季節的な事情も影響していそうです。
足下ではやや軟調気味の推移となっている国内金価格は、今年大きな三角保ち合いを形成し、これを上抜けて中期的な流れが好転し始めた流れが継続中。今後、4941円を上抜けると5100円程度まで上昇する可能性、とした1カ月前の見通し(国内金価格はこの夏5000円超の可能性?)もまだ有効と見られます。
この8月、8年連続の上昇月となるようなら、この見通しにもかなり近づいている可能性もあります。
国内プラチナ価格の8月は4勝3敗とほぼ五分五分。NYプラチナは5勝2敗と好調もドル円が3勝4敗となって相殺する結果となっています。
8月には、7月の急騰からの調整も予想されるところですが、こちらも1カ月前の見通し(プラチナは4400円超への可能性も?)どおり、2番底からの反発でネックラインを上抜けた状態となり、さらなる堅調推移も予想されるところです。
なお、現状は1月と6月の安値を結ぶラインと、その平行線で形成する右肩上がりのチャネルライン上限付近で揉み合い状態となっています。このラインをしっかり上抜けることができれば、4400円台を目指す流れが加速する可能性も高まります。しかし、そうでない場合、このチャネルラインを中心価格帯としてゆるやかな上昇基調がスタートしている、という新たなシナリオも想定可能となりそうです。
国内プラチナ価格の場合、8月はその見極めの月となる可能性もありそうです。
1日の国内金価格は1.04%の大幅続落。日銀への不満の円高と米GDP減速に伴うドル安とのダブルショックにより、下値トライ急進となったドル円下落分をNY金の反発で相殺し切れず。下向きの9日移動平均線と上向きの21日移動平均線にはさまれて三角保ち合いを形成しつつあった状態から直近安値をわずかに下抜けて下方ブレイクの兆し。一方的な下落基調が加速するような状況にはないが、6月23日から7月20日までの上昇幅の半値戻し、90日移動平均線も通過中の4700円前後が当面の下値目安に。
プラチナ価格も1.04%安となって続落。2番めの上値目標4120円を目指す上昇トレンドの勢いは失速、可能性は低下もまだ期待はつながる状況か。水平状態へと移行中の9日移動平均線のある3975円付近までの調整にとどまれば、上値トライ再開も。それ以上の調整幅拡大なら短期上昇トレンドはいったん終了の可能性。目先は横ばい傾向の推移優勢か。
※参考:金プラチナ国内価格8/1とチャート
2016年8月1日(月)時点の相場
国内金:4,749 円 8/1(月) ▼50(1.04%)
国内プラチナ:4,005 円 8/1(月) ▼42(1.04%)
NY金:1,349.0 ドル 7/29(金) ▲16.7(1.25%)
NYプラチナ:1,150.6 ドル 7/29(金) ▲11.7(1.03%)
ドル円:102.09 円 7/29(金) ▼3.17(3.01%)
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