更新日:2016年12月24日(土)
ミシガン大消費者信頼感指数の12月確報値は、速報値の98.0から98.2へと上方修正され、2004年1月(103.8)以来12年11カ月ぶりの高水準となりました。
現況指数は速報値の112.1から111.9へと下方修正されたものの、2006年以降での最高水準を維持。期待指数は速報値の88.9から89.5へと上方修正されて2015年1月(91.0)以来、1年11カ月ぶりの高水準。
トランプ期待によって、消費者マインドは高まり、文字通り今後の期待値も高まっている状態を示しました。
しかし、インフレ期待値は逆行しています。
1年期待インフレ指数は、速報値の2.3%から2.2%へと下方修正され、2010年9月(2.2%)以来、6年3カ月ぶりの低水準となっています。
5年期待インフレにいたっては、速報値2.5%から2.3%へと下方修正、過去最低水準を更新しています。
トランプ次期大統領就任1年目も、1期め終了後となる5年後でも、インフレ期待値はそれほど上がらず、その水準は低下傾向が強まっています。
しかも、2015年以降には数回見られた、1年期待インフレが5年期待インフレを下回る状態となっています。過去、景気後退局面に見られた、1年期待インフレが5年期待インフレを大きく下回る状態への前兆ともとれる状況です。
トランプ期待は年が明けても続きそうな状況ですが、インフレ期待は一向に上向かず、年明け以降は、下げ止まるかどうかが注目されます。
23日のNY金相場は0.26%の小幅高で4日ぶりの反発。今年前半には頻繁に見受けられた東京市場休場の日の波乱相場はすっかり鳴りを潜め、おとなしくクリスマス休暇を迎えることになった週末の閑散市場。概ね1130ドル台前半での横ばい推移が続き、NY市場では米11月の新築住宅販売件数などの好結果を確認後、週末調整とも見られるドル売りが進行した場面では一時1137ドルまで小幅急騰も後が続かず、1130ドル台半ばで終了。1120ドル台から40ドル台までのレンジで保合い状態は継続、しかし鍋底状態を形成し、どちらかと言えば次のブレイクは上方向優勢へと変化の兆しも。鍋底からの反発となれば1170ドル近辺が次の上値目安に、底値崩れで一段安の場合には1110ドル前後が下値目安に。
週間ベースでは-3.8ドル(0.33%)の小幅安で7週続落。7週続落は少なくとも過去5年間では最長。
NYプラチナ相場は1.56%の大幅安となって3日続落。中国の習近平国家主席が政府の掲げる6.5%の成長目標を下回ることを容認、との報道が伝えられたロンドン時間から下落基調が加速。プラチナの宝飾品需要では世界全体の半分以上を占める中国経済下振れ懸念が、既にスタートし始めていた下落トレンドを後押し。NY市場では900ドル割れへと一段安、15日安値888.7ドルこそ下回らなかったものの、終値では2月3日(880.1)以来、10カ月半ぶりの安値水準。現状の890ドル前後の水準でサポートされなければ、下値目安850ドル近辺へと向う展開へ。
週間では-40.9ドル(4.38%)の大幅反落。
ドル円は前日から20銭ほどのドル安円高となって小幅に3日続落。117円10銭台から60銭まで42銭の値幅にとどまり、8月25日の32銭に次いで今年2番めの小動き。中国経済下振れ懸念を受けた豪ドル円などの下落に連れ、ドル円もゆるやかな円高基調に。ドル高調整の兆しも見られ始め、ドルインデックスは103ポイントをはさんでの揉み合い状態から引けにかけて103ポイント割れ。ドル円も高値圏での小幅三角保合い下限割れトライの兆候。このまま117円割れへと水準を切り下げるようなら、調整局面進行で当面の下値目安は115円台後半辺りまで。
週間ベースでは-0.69円(0.58%)の小幅安となり、7週間ぶりの反落。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場12/23終値とチャート
2016年12月24日(土)時点の相場
国内金:4,575 円 12/22(木) ▼14(0.31%)
国内プラチナ:3,691 円 12/22(木) ▼21(0.57%)
NY金:1,133.6 ドル 12/23(金) ▲2.9(0.26%)
NYプラチナ:893.2 ドル 12/23(金) ▼14.2(1.56%)
ドル円:117.29 円 12/23(金) ▼0.23(0.19%)
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