更新日:2016年12月26日(月)
国内金価格は2015年後半以降、4500円から4800円までが主要レンジとなっています。現在、為替ドル円とNY金相場との逆相関関係は歴史的高水準を維持する状態にあり、この関係性は近いうちに大きく崩れることはなさそうな状況です。12月までの数カ月間、相関係数は強い逆相関を示す状態が続き、30日相関係数は11月末以降-1.0付近に張り付いた状態となっています。
この結果、国内金価格はレンジ相場を形成しやすくなり、足下ではそのレンジをさらに縮小する状況です。
しかし、この強い逆相関関係は永遠に続く訳ではなく、極端に弱まる時期もあれば、時には同じ方向へと動く正相関関係になる時すらあります。
国内金価格が5298円の高値をつけた2015年1月時点では、90日相関係数は-0.25台、ほぼ無関係の状態となっていました。
現状では、トランプ期待によるドル高とNY金の軟調推移の勢いがほぼ同レベルで進行する状態となっていますが、トランプ政権正式スタート後には期待はずれ感の台頭、あるいは逆に市場がより好感する場面なども想定され、さらには欧州政治リスクへの警戒感の高まりなどにも影響され、徐々に両者の関係性にも変化が見られる可能性もありそうです。
その結果、2017年中盤以降あたりから、当面の国内金価格の想定レンジ4500円から4800円の範囲を抜け出す場面が見られることも想定されそうです。
26日の国内金価格は3連休前からわずか3円の小幅高。長期・小幅三角保合い下限4580円割れの状態には変化なし。日本と入れ違いに欧米市場が3連休となり、唯一オープン中の為替市場では今朝のドル円が下値トライの気配も。117円割れへと円安の調整局面が続くようなら、さらにもう一段の円高も想定され、その場合には相対的なドル安を受けて3連休明けのNY金市場は反発も。ただし、国内金価格単独では下方向への流れが進行し始めている可能性が高く、当面の下値目安は4480円前後まで。
一時的には、2017年序盤想定レンジを早速下抜けることになります。
同様に国内プラチナ価格は、3500円から3900円の主要レンジをしばらくは維持する可能性が高いのではないか、と予想します。
26日のプラチナ価格は1.49%の大幅続落。金曜日のNY市場でのプラチナ大幅安を反映して国内価格の調整局面は急速に進行。11月半ばから続いていた上昇トレンドのサポートラインも完全に割り込んだ形となり、短期トレンドは逆転。当面の下値目安3600円近辺までもう少しの下落余地を残す状態。
※参考:金プラチナ国内価格12/26とチャート
2016年12月26日(月)時点の相場
国内金:4,578 円 12/26(月) ▲3(0.07%)
国内プラチナ:3,636 円 12/26(月) ▼55(1.49%)
NY金:1,133.6 ドル 12/23(金) ▲2.9(0.26%)
NYプラチナ:893.2 ドル 12/23(金) ▼14.2(1.56%)
ドル円:117.29 円 12/23(金) ▼0.23(0.19%)
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