更新日:2018年11月19日(月)
パプアニューギニアで開催されたAPEC首脳会議は18日、貿易や投資を巡る米中の深い溝を埋められず、史上初の首脳宣言採択見送りで閉幕。この会議に不参加のトランプ米大統領は16日、中国が貿易合意を求めて送ってきた通商改革リストへの一定の評価を含め、追加関税を課す必要がなくなる可能性についても言及していました。誠意は見せてきたがまだ不十分、とのニュアンスも語り、米中貿易戦争の行方は月末の米中首脳会談での起死回生がなければ引き続き年末年始にかけての波乱要因となりそうです。
今週は、英EU離脱合意に向けて混乱する英政局動向、イタリア予算案に対する制裁手続き開始の動きもあり、欧州不安も続くなか、米国ではピークアウトの可能性を示す住宅市場に関する複数の指標発表も予定され、好結果ならドル高へ、そうでなければドル安基調となりやすい状況かもしれません。しかし、週末はブラックフライデー。次週以降には相変わらず米個人消費の好調ぶりが確認されてドル高へ。ただし、その後は12月FOMCに向けて利上げペース見通し引き下げへの思惑も強まりドル安へ。そんなシナリオも描けそうです。
反落すべくして反落した国内金価格は、反発すべき水準で反発し、中期上昇トレンドを維持しています。ただし、11月5日の4812円を頂点に、三尊天井を構成する可能性もあり、現状水準付近から反落基調となるようなら要注意です。
現時点で11月は前月末比+1円。昨年まで11月は3年連続で下落月となっており、残り2週間は4年ぶりの上昇をかけた攻防となります。そして12月は2012年以降5勝1敗、今年12月も上昇月となれば3年連続の年末高。
4800円の攻防ラインを上抜けることにより、これらを達成する確率も高まることになりますが・・・
NY金が1220ドル台前半、為替も112円80銭近辺と先週末水準での小動きでスタートした週明け、19日の国内金価格は先週末からほぼ変わらず、わずかに-1円、0.02%安となって4日ぶりの小反落。8月半ばから続く上昇チャネル上限4810円台を2週間前に試して反落、下限4700円台を1週間前に試して反発。そして現在はこのチャネルの中央に位置し、方向感喪失気味。11月前半には上下双方向に動き出したかに見えた流れが巻き戻され、結果的に10月後半以降の保ち合い推移が1カ月続く状態。上下100円のレンジを上方向に、4810円台をブレイクすることができれば一段高の展開となって上値目標は4900円台へ。下方向に4700円を下方ブレイクすることになればトレンドが大きく崩れて4600円割れを目指すような展開にも。
国内プラチナ価格も妥当な水準で上値を押さえられての調整局面入り、そして妥当な水準で反発へ、という展開になりつつある状況です。
11月の騰落状況はここまで46円高。残り2週間では、この貯金を維持できれば3カ月続伸と3年連続の11月上昇を達成することになります。
プラチナ価格の場合、3400円の攻防ライン突破はさておき、足下を通過する8月以降の上昇トレンドのサポートラインを割りこまないことが、喫緊の重要ポイントにもなっています。
19日のプラチナ価格は先週末から-12円、0.36%の反落。NYプラチナは840ドル台後半へと反発基調を維持しての週明けスタートにも850ドルに上値を押さえられる形。この状況を反映するように、国内プラチナ価格は3270円から3310円までの小幅レンジでの保ち合いキープ。上方ブレイクできれば11月高値保ち合い圏へ、3360円台辺りまでが上値目標となり、下方ブレイクなら10月後半保ち合い圏へ、3200円割れを試す展開にも。
※参考:金プラチナ国内価格11/19とチャート
2018年11月19日(月)時点の相場
国内金:4,755 円 11/19(月) ▼1(0.02%)
国内プラチナ:3,286 円 11/19(月) ▼12(0.36%)
NY金:1,223.0 ドル 11/16(金) ▲8.0(0.66%)
NYプラチナ:846.6 ドル 11/16(金) ▲1.3(0.15%)
ドル円:112.82 円 11/16(金) ▼0.75(0.66%)
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