更新日:2019年11月11日(月)
5741円まで上昇し、近年最高値を更新したのが11月5日。そこから1週間で138円下落した国内金価格はようやく調整局面入りの様相にもなってきました。8月以降、価格上昇が続いたにも関わらずオシレータ系指標のピーク水準は低下し続けるダイバージェンスが継続し、急反落警戒感を抱えながらの高値更新となっていました。そして11月に入ってようやく急反落局面を形成。
先週末には米国の対中関税撤回を巡って見解の相違、もしくは情報操作の疑いもあるものの、少なくとも市場はある程度の好感と期待感からリスク選考優勢の流れに。株高の流れは続き、米10年債利回りは1.9%台半ばまで上昇し、ドル高円安へ、そしてNY金は大幅調整に。
しかし、トランプ大統領は対中関税撤回報道は「間違っている」とあっさり否定。ドル円は伸び悩み、NY金は下げ止まりの様相にも。
トランプ発言とともに金価格をサポートしたのは日足・一目均衡表の雲の上限。5590円台から5600円台へとゆるやに上昇するこのライン付近でちょうど下げ止まりの兆しにもなっています。遅行線もちょうど価格ラインにぶつかり、基準線にもサポートされる形にもなり、金価格の下げ止まりをサポート。
ただし、米中協議がさらに進展し、関税撤回への現実味が帯びてくるようなら、これらのサポートも割り込んで一段安へ、という展開もありえそうです。そうなった場合には、雲の下限(5447)付近までの調整幅拡大も意識されそうです。
11日の国内金価格は-23円、0.41%の続落。10月2日(5597)以来、6週間ぶりの安値水準となり、短期的には下値目安5600円付近に到達。週明け時間外のNY金は1460ドル付近で下げ一服状態、為替は109円20銭近辺での小幅揉み合いでのスタート。短期的には下落一服となりやすい状況も、5月末安値4821円から11月高値5741円までの23.6%戻しでも5524円。この辺りまでの調整は十分想定可能か。
国内プラチナ価格は足下の急落で転換線と基準線をまとめて下抜け。ただし、金と同様に雲の上限(3399)にサポートされる可能性を残し、遅行線も価格ラインを上回り、二役好転状態は維持。6月以降、下値を切り上げてきたサポートラインにもサポートされる可能性もあり、金とともに下げ止まりの兆候のようにも見えます。ただし、これらのサポートを割り込めば、雲の下限(3328)付近が次の下値目安にもなりそうです。
11日のプラチナ価格は-66円、1.9%の大幅安で4日続落。10月23日(3397)以来3週間ぶり安値水準となり、短期下値目安3420円台もクリア。NYプラチナも890ドル付近で下げ渋る状態にもなりつつあり、国内プラチナ価格の下げ止まりをサポートしやすい状況にも。ただし、今回も4年越しの下降チャネル上限ラインを超えられずに反落し、今度は3400円の中期節目ラインとの攻防にも。
※参考:金プラチナ国内価格11/11とチャート
2019年11月11日(月)時点の相場
国内金:5,603 円 11/11(月) ▼23(0.41%)
国内プラチナ:3,408 円 11/11(月) ▼66(1.90%)
NY金:1,462.9 ドル 11/8(金) ▼3.5(0.24%)
NYプラチナ:893.1 ドル 11/8(金) ▼20.9(2.29%)
ドル円:109.24 円 11/8(金) ▼0.08(0.07%)
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