更新日:2020年2月4日(火)
ユーロ圏製造業PMIは2019年2月から2020年1月まで、節目50割れの状態が丸1年間続くことになりました。しかし2020年スタート月は47.9となって12月の46.3からは1.6ポイントの急反発、2019年4月(47.9)以来9カ月ぶりの高水準となっています。
ユーロ圏としての生産は12ヵ月連続、新規受注は1年3ヵ月連続の減少状態にあります。ただし、新規受注の減少率は1年余りで最小レベルに緩和された状況にもなっています。
消費財セクターは好調が続き、中間財と投資セクターの減少率も鈍化傾向に。
雇用はドイツ、スペインが先導する形でまだまだ低調ですが、向こう1年間の見通しでは1年5ヵ月ぶりの高水準。ギリシャ、アイルランド、オランダを中心に楽観見通しが強まる一方、オーストリアとドイツでは最低レベルのまま、という状況のようです。
<ユーロ圏製造業PMIランキング-2020年1月>
1位:ギリシャ=54.5=5ヵ月ぶり高水準、32カ月連続50超、12カ月連続1位。
2位:アイルランド=51.4=1.9ポイントの急反発で3ヵ月ぶり50超、9カ月ぶり高水準。
3位:フランス=51.1=2ヵ月ぶり高水準へと反発、6カ月連続50超。
4位:オランダ=49.9=1.6ポイントの急反発で3ヵ月ぶり高水準、3ヵ月連続50割れ。
5位:オーストリア=49.2=3.2ポイントの急騰で9ヵ月ぶり高水準、10カ月連続50割れ。
6位:イタリア=48.9=2.7ポイントの急反発で8カ月ぶり高水準、16カ月連続50割れ。
7位:スペイン=48.5=1.1ポイントの反発で5カ月ぶり高水準、8カ月連続50割れ。
8位:ドイツ=45.3=1.5ポイントの反発で11カ月ぶり高水準、13カ月連続50割れ。7カ月ぶりの40台後半。12カ月連続最下位。
12月には調査対象全8カ国中、7カ国が前月から低下、1カ国のみ横ばい推移、6カ国が50割れ、という状態でした。
1月は全8カ国が前月から上昇、アイルランドの50超回復により、50割れは5カ国に減少。
調査対象8カ国全てが前月から上昇したのは2017年11月以来、2年2ヵ月ぶり。ユーロ圏製造業PMIが2017年12月の60.6でピークアウトして以来初めてのことでもあり、2020年の回復基調を予感させる、好調なスタートにもなったようです。
ただし、マークイットの見通しによれば、中国発の新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、ドイツの製造業の輸出が今後数カ月で低迷するだろう、との見方も示されています。
既に中国の景気減速は不可避にも、という状況にもあり、貿易面でのユーロ圏への影響は免れません。
むしろ、今後は中国発の景気減速の影響拡大が警戒されることにもなりかねません。
3日のNY金相場は-5.5ドル、0.35%の続落。週明け時間外スタート直後につけた高値1598.5ドルで短期上値目標1600ドル近辺を達成して調整局面入りへ、という展開に。新型肺炎リスクへの警戒感は続くものの、株安円高のピークも東京朝。上海市場再開での大幅下落スタートもある程度予想された範囲内、比較的落ち着いた状態へ。リスク回避の巻き戻しの流れでNY金は東京午前の時間帯に1590ドル割れへと急反落、欧州・NY時間にかけては1580ドル台前半へと一段安、米1月ISM製造業景況指数が半年ぶりに節目50超を回復するとポジティブ・サプライズとなって一時1570ドル台前半まで急落。しかし、完全に流れは逆転、とまではいかず、NY午後には1580ドル台を回復。目先、1590ドルが抵抗水準となり、1560ドル台のサポート水準までのレンジで調整的な動きにも。雇用統計も好結果となるようだと調整幅拡大も、サポートを割れると1月安値圏1540ドル台までが下値目安。確率低下も1590ドル超へと切り返すと1610ドル近辺までが次の上値目標にも。
NYプラチナは+8.8ドル、0.91%の反発。970ドルで頭打ちとなった時間台スタート後は、金にも連れる形で小幅に軟調推移、欧州時間には一時954ドルまで下げて短期下値目安950ドル台にしっかり到達して下げ渋り。NY朝には戻りを試す展開となって970ドル台を回復。目先は980ドルと960ドルが上下の節目となり、保ち合い形成で足場固めができれば、上値トライ再開へとつながる展開にも。この水準が維持できなければ12月保ち合い高値圏、940ドル近辺までが次の下値目安。980ドル超へと抜け出すことができれば1000ドルの大台回復が次の上値目標に。
ドル円は30銭弱、0.27%のドル高円安となって4日ぶりの反発。週明け東京朝は108円40銭台から30銭台まで下げてのスタート、先週末安値水準でサポートされて反発局面へ。NY時間には1月ISM製造業景況指数の好結果を受けて108円50銭近辺から108円80銭近辺まで、30銭の急騰。しかし、1.50%台後半へと急騰した米10年債利回りが失速、1.50台前半へと急反落した流れにも連れて108円50銭台へと値を戻す展開にも。90日移動平均線(108.85)にもいったん上値を押さえられた形にもなったものの、今朝の東京時間には108円60銭台へと反発方向への再トライの兆しも。108円30銭台が目先のサポート水準となり、新たな好材料などがあれば109円20銭の抵抗水準を目指す展開にも。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場2/3終値とチャート
4日の国内金価格は-33円、0.55%の反落。やや違和感もあった三角保ち合い上抜けの兆しはダマシに終わり、その上げ幅以上に切り返して今度は下抜けをうかがう展開に。保ち合いの三角形が崩れ、目先は6000円から6040円までのレンジでの四角形の保ち合い状態、レクタングル・フォーメーションへ。年初からの保ち合いは既に1ヵ月が経過しようとしており、ブレイク間近の状態は変わらず、どちらかと言えば下方向への警戒感のほうが勝る状況も変わらず。保ち合い下限、6000円の大台割れなら5920円近辺程度までが下値目安に。
プラチナ価格は+11円、0.3%の反発。10月安値3288円から1月高値3921円までの38.2%戻し(3679)到達に伴う達成感からの小反発となって、いったん下げ止まりの可能性を示す状態にも。過去の推移として3700円から3800円までの水準は素通りしやすい真空地帯でもあり、3700円台を回復できれば反発基調継続への可能性も。3670円を割れると一段安の展開で1月7日と9日につけた今年安値3630円が下値目安に。
※参考:金プラチナ国内価格2/4とチャート
2020年2月4日(火)時点の相場
国内金:6,003 円 2/4(火) ▼33(0.55%)
国内プラチナ:3,685 円 2/4(火) ▲11(0.30%)
NY金:1,582.4 ドル 2/3(月) ▼5.5(0.35%)
NYプラチナ:970.7 ドル 2/3(月) ▲8.8(0.91%)
ドル円:108.68 円 2/3(月) ▲0.29(0.27%)
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