更新日:2020年2月7日(金)
ドイツ連邦統計局が発表した12月の製造業受注指数は98.7。前月比では-2.08%、市場予想の+0.6%に反して大幅マイナス。2015年平均を100とするこの指数が100を割れるのは2016年9月(99.9)以来、3年3ヵ月ぶりのことで、2015年12月(97.8)以来4年ぶりの低水準となっています。
前月比-2.08%も2月(-4.17%)以来で10カ月ぶりの急低下。前年同月比では-8.61%となり、17ヵ月連続前年割れ、2012年以降では最大の急落。
10ヵ月連続で節目100を下回る状態が続く国内受注は前月比+1.37%、続伸で3カ月ぶり高水準となる96ポイント。
2016年5月以降、3年7ヵ月連続で節目100を上回る国外受注は前月比-4.45%の急低下、続落で100.8ポイント。2016年6月以来、3年半ぶりの低水準。
2019年末、ドイツの製造業では、弱い内需が下げ渋り、強い外需は底打ち反発の兆しから急反落へ、という状態になっています。
なお、ユーロ圏からの受注は前月比-13.9%となり、ユーロ圏外からの受注は前月比+2.1%。他のユーロ圏諸国の需要低迷が影響したようです。
ドイツの内需急低下でユーロ圏の景気鈍化を牽引してきた状態から、ドイツの内需が下げ渋り、底入れの可能性も示し始めたところで今度は他のユーロ圏の影響でドイツの外需が失速。
製造業PMIなどのソフトデータでは、年末年始にかけて回復基調を示していましたが、12月のハードデータはついて来ていない状況のようです。
6日のNY金相場は+7.2ドル、0.46%の続伸。新型ウイルスの感染者数増加が続くなかでも米株主要3指数は週初から4日続伸で過去最高値更新。中国が米国との第1段階合意署名に基づく関税半減措置を発表したことも好感され、世界的にも株高主導のリスクオンが波及する状況。週前半の2日で30ドル超の大幅調整となったNY金は自律反発が続いて半値戻し。この日は時間外で1550ドル台半ばまでの小幅下押し後、NY朝にかけて1570ドル台を回復する底堅い展開に。直近3日間を時間足レベルで見ると5日安値1551ドルを中心に小さな逆三尊を形成、1566ドルのネックラインを超えてきたことで、さらに15ドル程度の上昇を想定すると1580ドル近辺が短期的な上値目安にも。しかし、雇用統計次第の展開が予想される週末、比較的好結果が想定される今回は反落警戒感が高まる状況にも。サプライズ的な好結果で1550ドルのサポートを割れるようだと日足レベルのダブルトップのネックライン、1530ドル半ばまでが下値目安に。
NYプラチナは-19.7ドル、2%の大幅反落。前日の2%超の大幅上昇の大半を帳消しにする行って来い。2%以上の下落は1月16日(-24.4ドル、2.38%)以来、3週間ぶりで今年3番めの大幅安。ちなみに2%以上の大幅上昇も前日までで今年3回、2%以上の変動は合計6回め。昨年1年間での合計29回を上回るペースで乱高下中。時間外に前日高値をわずかに上回る991.7ドルまで上昇して反落、20日移動平均線(991.1)に上値を押さえられての戻り売りとなってNY朝には980ドル割れ、午後には960ドル台前半まで下げて揉み合いに。上値目標1000ドルの大台再トライに失敗し、990ドルが新たな抵抗水準に。この水準は1月半ばの今年高値をはさんで1月初旬の高値水準にも相当し、今後の展開次第では三尊天井を形成する可能性も。目先、960ドルのサポートを割れると930ドル近辺までが下値目安に、急反発となって990ドル超へと切り返すことができれば1000ドルの大台再トライへ、今年高値圏1020ドル台が上値目標にも。
ドル円は20銭弱のドル高円安となって4日続伸。1月20日(110.19)以来、3週間ぶりの高値水準。中国政府による米製品の輸入関税一部引き下げ発表を好感し、株高の流れとともに東京時間午後には110円手前まで上昇。NY時間にかけてはドル高の流れが強まる展開も、ドル円では110円ラインでの売り圧力が強く、完全には超えられない攻防状態が継続。今朝の東京時間には日経平均の反落とともに109円80銭付近まで下押しする場面も。この後の展開としては雇用統計次第、そこそこの好結果なら短期上値目標、今年高値110円20銭台まで上値を伸ばす展開にも。下方向には20日移動平均線(109.53)近辺がサポート候補に。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場2/6終値とチャート
7日の国内金価格は+40円、0.67%の続伸で2月3日(6036)以来、今年3番めの高値。保ち合い推移が続くなかでの小幅急落後の急反発となり、今度は保ち合い上限トライの状態に。しかし勢いに欠ける状態は続き、NY金の底堅さによって下支えされる状況。目先は雇用統計次第、イベントドリブンの展開も予想され、そこそこの好結果なら軟調な展開も5950円台のサポート維持は有力か。これを下回るようだと大幅調整へと向かう可能性も、12月安値から1月高値までの38.2%戻し(5872)から5850円辺りまでが下値目安にも。逆の展開で6040円超えなら高値更新で6100円超へ。
週間ベースでは+26円、0.43%の続伸。
プラチナ価格は-76円、2%の大幅安となって4日ぶりの反落。過去、比較的素通りしがちだった3700円から3800円までの真空地帯に侵入した翌日に3800円台目前まで急騰後、今度は3700円割れも意識される水準まで引き返す展開に。上昇軌道が水平に近づきつつある21日移動平均線(3779)と、これを既に下回って下降中の9日移動平均線(3732)をまとめて下抜け、短期弱気トレンドを象徴する形に。3670円まででサポートされない場合には今年安値3630円トライへ。
週間ベースでは-28円、0.75%安で3週続落。
※参考:金プラチナ国内価格2/7とチャート
2020年2月7日(金)時点の相場
国内金:6,035 円 2/7(金) ▲40(0.67%)
国内プラチナ:3,716 円 2/7(金) ▼76(2.00%)
NY金:1,570.0 ドル 2/6(木) ▲7.2(0.46%)
NYプラチナ:967.4 ドル 2/6(木) ▼19.7(2.00%)
ドル円:109.99 円 2/6(木) ▲0.18(0.16%)
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