更新日:2020年3月13日(金)
中国の2月の自動車販売台数は31万台。当然のことながら2ヵ月連続の減少で1月の192.7万台からは-83.9%の急減。前年同月比では-79.1%。20ヵ月連続の前年割れとなり、減少幅としては過去最大。
ある程度予想された結果ながら、数字的には恐ろしい結果。しかし、新型コロナウイルス感染拡大の影響で武漢封鎖となっていた状態ではやむなし。むしろいきなり底をつけた可能性も。
新たな新型コロナウイルス感染者数が11日に初めて1桁台となる8人となった中国・湖北省では、省政府がその11日に省内の一部企業の操業再開を認めることを発表しています。
省都・武漢市には自動車産業が集積し、国有自動車大手の東風汽車集団はすでに現地工場の再開の許可を得て11日に生産を再開しているようです。ホンダも1ヵ月半ぶりに、11日から部分的に生産を再開した模様。日産自動車も湖北省の工場で週内に生産を再開する予定、という状況のようです。
100%に戻るにはまだまだ時間を要することにはなりそうですが、完全にストップしていた工場が再開し始めたことの意味は大きく、不測の事態などがなければ回復基調がこれからスタートすることになります。
2月に急落していた製造業PMIなども3月の運転再開などが好影響となって回復の兆しを示す可能性もありそうです。
経済が停滞し始めた欧州などでも、中国の今後の回復状況が参考になりそうです。
大混乱が続く世界の金融市場も、いずれ必ず、回復基調がスタートすることになります。
12日のNY金相場は-52ドル、3.17%の大幅安で3日続落。6年8カ月ぶりの大幅下落となった2月28日(-75.8ドル、4.61%)以来2週間ぶり、過去3年間では2番めの急落。水準としても2月28日(1566.7)以来、2週間ぶりの安値水準。その2月28日以来の「全部売り」となってこの日も大荒れ、変動値幅は90.6ドルに達し、2月28日の87ドルを上回り、2016年6月24日(109.8)、ブレグジットの日以来の大幅変動。時間外は1630ドル台での小康状態となって下げ渋っていたものの、NY市場スタート直後の株価急落と今週2度めのサーキットブレイカー発動に連動するように急落、1600ドルの大台を割れるとNY午前のうちに一時1560ドルの節目まで下落。午後にはFRBの追加レポオペによる大規模資金供給を「量的緩和」とみなして好感する形で株価とともに急反発、一時1610ドルまで上昇。しかし、これも続かず米株の戻り売りに追随する形で1570ドル台へと反落。株安主導の全部売り状態が続けばキャッシュ化へと売り優勢の状態が続き、軟調な展開へ。1600ドルの大台ラインが目先の抵抗水準にもなりそうで、1560ドルのサポート水準を割り込むようなら、下値目安は1500ドル近辺まで。
NYプラチナは-86.4ドル、9.95%の暴落状態となって続落。下げ幅としては2011年9月以来、8年半ぶりの急落。水準としては2018年9月7日(780.4)以来、1年半ぶりの安値水準。ただし、NY市場でつけた安値750.2ドルは近年最安値となっていた2018年8月安値755.7ドルを下回り、2008年10月以来、11年5ヵ月ぶりの安値水準。時間外には金とともに860ドル付近で下げ渋る状態となっていたものの、NY朝にかけて耐えきれずに急落の展開に。NY引け後には760ドル台で小康状態。近年最安値圏に到達した状態でもあり、1年半のレンジと10年超のレンジでダブルボトムを形成する形にもなり、下げ止まるには都合の良い水準。しかし、株安がとまらなければさらに行き過ぎの水準へと向かう可能性も否定できず。節目として意識される可能性がある水準としては2003年11月安値730ドル台。
ドル円は40銭、0.38%のドル高円安で反発。東京時間午前のトランプ米大統領の演説では、英国を除く欧州からの30日間の入国拒否が市場の危機感を煽る逆効果、2000億ドルの追加流動性供与などについては具体性に欠けるとして失望感。ダウ先物が大幅安となってドル円も一時103円10銭近辺まで下げてこの日の安値。午後には買い戻されて104円20銭台まで反発、欧州時間にかけてはECB理事会待ちで103円台後半での小康状態に。ECBの利下げを見送りを受けて、欧州株とユーロが失望売り。欧米主要株価指数が軒並み10%前後の暴落状態となり、投資マネーはキャッシュ化の動きとなって米ドルの独歩高。米債権も売られて6%台まで下げていた米10年債利回りも8%台へと急騰、金も売られて急落となるなかでドル円は一時106円まで上昇。株安主導の不安定な状態も続くものの、目先は104円台後半を中心に小幅保ち合いの形にもなり、105円半ば方向へと水準を切り上げることになれば、106円台へと上値を伸ばすような展開にも。下方向に104円半ばを割り込むようなら103円前後までが下値目安にも。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場3/12終値とチャート
13日の国内金価格は-212円、3.5%の大幅続落。3月2日(-293円、4.64%)以来、10日ぶりの大幅安となって今年安値を更新、昨年末、12月27日(5790)以来、2ヵ月半ぶりの安値水準。6030円台のサポートを割れたことで6000円の大台割れへ、NY市場での金の急落に伴い、さらに大きく水準を切り下げることになり、中期的に意識される水準と見ていた空白の5800円台を早々に埋めに行くことに。目先は自律反発も入りやすいところ、水準的な目安としては昨年12月安値から今年高値の61.8%戻し(5883)辺りまでが上方向への目安にも。下方向には76.4%戻し(5761)から昨年末高値5790円近辺までが目安に。
週間ベースでは-406円、6.5%の大幅安で3週続落。2013年4月15日からの週(-604円、11.62%)以来、6年11ヵ月ぶりの急落。
プラチナ価格は続落で-326円、10.28%の暴落。下げ幅としては2013年4月16日(-436円、8.86%)以来、6年11ヵ月ぶり、下落率では2008年10月23日(-328円、11.13%)、リーマンショック直後の混乱期以来の暴落。水準としては2009年2月5日(2826)以来、11年1ヵ月ぶりの安値水準。3170円台の安値を割り込んだことに伴う下値目安3120円近辺では全く下げ止まらず、NYプラチナの暴落に追随。目先、自律反発の目安としては今年高値から安値までの23.6%戻し(3100)、まずは3000円の大台回復できるかどうか。下方向には2009年1月安値圏、2700円近辺。金との価格差は3月6日の2976円を上回り、2991円まで拡大。
週間ベースでは-421円、12.89%の大幅安で3週続落。2011年9月26日からの週(-584円、12.97%)以来、8年半ぶりの急落。
※参考:金プラチナ国内価格3/13とチャート
2020年3月13日(金)時点の相場
国内金:5,837 円 3/13(金) ▼212(3.50%)
国内プラチナ:2,846 円 3/13(金) ▼326(10.28%)
NY金:1,590.3 ドル 3/12(木) ▼52.0(3.17%)
NYプラチナ:781.8 ドル 3/12(木) ▼86.4(9.95%)
ドル円:104.83 円 3/12(木) ▲0.40(0.38%)
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