更新日:2020年3月14日(土)
3月のミシガン大消費者信頼感指数は、速報値で95.9。2月の101からは急低下、10月(95.5)以来5ヵ月ぶりの低水準。ただし、市場予想の95.0を上回り、それほど悪化を示す結果とはなっていません。
ミシガン大消費者信頼感指数は2月の101.0が2018年3月(101.4)以来、1年10ヵ月ぶり高水準となり、2017年10月(100.7)以降の2年5ヵ月間は100ポイント前後が上限となって高値保ち合い状態となっています。今回の3月速報値も保ち合い状態のなかでの高値からの下振れ局面に過ぎない状態となっています。
現況も期待指数も3月速報値は前月からは低下してはいますが、信頼感指数と同様に高値圏での保ち合い状態が続いています。
ミシガン大の調査・分析によれば、新型コロナウイルスのパンデミックによる影響は、現時点では一時的な事象との見方が優勢となっているようです。
今後1年間の経済見通しに対するマイナス要因として、このウイルスの影響が占める割合は80%超となっているのに対し、今後5年間の見通しでは、前月よりも好調との見方が優勢となったようです。
現時点ではそれほど影響を感じてはおらず、今後1年間では悪化方向への影響が予想されるものの、それもそれほど長期化はしないだろう、というのが消費者の見方のようです。
調査タイミングの関係もあり、今週の歴史的株安連鎖の状況からは、月末の確報値でこの指標が急激に悪化することも予想され、今回の楽観見通しが全否定されるような結果も想定されそうです。
月末でもそれほど下方修正されない可能性も含め、4月の指標で楽観的な見方が復活しているかどうかが、今後の米国経済の行方を占う重要指標として、注目されます。
13日のNY金相場は-73ドル、4.63%の大幅安となって4日続落。2月28日(-75.8ドル、4.61%)以来2週間ぶり、過去6年間では2番めの急落。水準としては昨年12月26日(1514.4)以来、約3ヵ月ぶりの安値。この日の上下の変動値幅は93.9ドルと前日の90.6ドルを上回り、2016年6月24日(109.8)、ブレグジットの日以来3年9カ月ぶりの大幅変動。前日に1600ドルの大台割れによって1560ドルの節目水準まで急落した展開に続き、この日は1560ドルの節目割れによって下値目安1500ドル近辺までいきなり到達。週初に7年3ヵ月ぶり高値となる1700ドル台をつけてピークアウト、調整局面が続いて一方的に、極端な流れとなり、たった1週間で200ドルの暴落状態。コロナショックを背景に欧州からの入国拒否を発表した米国の方針をトリガに欧米株が過去最大級の暴落状態となった前日の全部売りに対し、この日は米国の非常事態宣言が好感される形で欧米株は急反発。ダウは過去最大の上げ幅、1週間のうちに過去最大の下げと上げを記録する乱高下状態。米10年債利回りも一時1.0%近辺まで急反発の展開、リスク回避の急速な巻き戻しに伴い、NY金は一段安を余儀なくされた格好。NY引け後には1520ドル台へと反発しており、12月24日以来約3ヵ月ぶりに90日移動平均線(1540.6)を割り込み、下値目安到達に伴う一服感、昨年11月安値から今年高値までの76.4%戻し(1507.1)達成などから、目先はいったん下げ止まりの展開が予想されるところ。下げ止まらない場合には11月安値(1446.2)までの全戻しが意識されることに。
週間ベースでは-155.7ドル、9.31%の急反落。2011年9月以来、8年半ぶりの急落。
NYプラチナは-37.9ドル、4.85%の大幅安で3日続落。前日の-86.4ドル、9.95%の暴落に続き、下げ幅では今年4番目、下落率では今年2番めの急落。水準としてはリーマンショック直後の大底となった2008年10月以来、11年5ヵ月ぶりの安値。この日の安値では一時736.8ドルまで下げ、ほぼ前回の大底730ドル台に到達。およそ11年半のレンジで長期的な2番底となる可能性とともに、場合によっては一時的な底抜けへの警戒感も。この日は時間外に770ドル台から820ドル手前まで反発の展開となったものの、株高の流れには追随し切れず、NY市場での金の急落に引っ張られる形となって740ドル前後まで大幅反落。引け後には760ドル台を回復。売られ過ぎからの反発の目安としては、今年の高安の23.6%戻し(809.9)から、まずは800ドルの大台回復がポイントにも。
週間ベースでは-152.5ドル、17.01%の大幅反落。過去10年では最大の急落。
ドル円は3円10銭、2.96%のドル高円安で続伸。10日に続いての3円超の急騰で、週初までの急落の巻き戻しの流れが急速に進行。東京午前には104円台後半から105円台前半までのレンジで保ち合い状態、午後からダウ先物の反発基調にも連れて106円台を回復。欧州時間からは欧州株の反発も加わり、米国ではコロナウイルス流行による経済的影響軽減策への期待感などから株高の流れは勢いを増し、過去最大の上げ幅となったダウの堅調推移に追随、米10年債利回りの急上昇とドル高の流れ、円安の流れも合わせてドル円は107円超え、NY午後にはトランプ大統領の非常事態宣言も好感され、一時108円台まで上昇。結果的に105円台前半の節目を上抜けたことに伴う上値目標106円台前半を短時間で難なく突破、2週間ぶりの高値水準を回復し、長期三角保ち合いの上抜けに失敗した直後の下抜けにも失敗した形にも。今年高値から安値までの61.8%戻し(108.1)を達成し、いったんは落ち着きやすいところ。上方向への次の節目は76.4%戻し(109.61)近辺。
週間ベースでは+2.65円、2.52%の大幅高で3週ぶりの反発。2017年9月11日からの週(+3.05円、2.83%)以来、2年半ぶりの急騰。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場3/13終値とチャート
2020年3月14日(土)時点の相場
国内金:5,837 円 3/13(金) ▼212(3.50%)
国内プラチナ:2,846 円 3/13(金) ▼326(10.28%)
NY金:1,516.7 ドル 3/13(金) ▼73.6(4.63%)
NYプラチナ:743.9 ドル 3/13(金) ▼37.9(4.85%)
ドル円:107.93 円 3/13(金) ▲3.10(2.96%)
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