更新日:2020年6月29日(月)
米ジョンズ・ホプキンス大学公表データによれば、世界で確認された新型コロナウイルス感染者は28日に累計1000万人を突破し、死者数も50万人を超えました。このうち米国の感染者は250万人を超え、死者数も12万5千人超。感染者数も死者数も世界全体の4分の1を占める状態となっています。
感染第2波懸念と経済活動再開の停止、景気回復基調の鈍化懸念などが先週後半から高まりつつあり、高値警戒感も強まっていた米株は週末に大幅安、週明けの米株先物も一段安でのスタート。ただし、下げ幅を縮小する動きにもなっているようです。
週明け時間外のNY金は先週末から小幅に水準を切り上げてスタート後、一時1790ドルまで上値を伸ばしたものの、24日高値1796ドルには及ばず失速、先週末水準1780ドル台半ばまで戻しての推移。米株の調整がもう一段進行する展開となれば、NY金も一段高となって意外と早期に1800ドルの大台トライへも、との予想は東京朝の段階では失敗。
それでも週末のNY金の上昇を反映して29日の国内金価格は+27円、0.41%の一段高となって6営業日続伸。そして4日連続で過去最高値を更新。6日続伸以上は5月以来、1ヵ月ぶりで今年3度め。6日合計で+170円、上昇率2.62%は最近の連騰のなかではかなり控えめ。高値警戒感が上値を抑制する状況ながら、高値警戒感という意味では米株のほうが強く、少しのきっかけで一段安へ、という展開も想定される状況のようにも。1日のISM製造業景況指数や2日の雇用統計、あるいは感染再拡大にともなう規制強化、さらには米中対立懸念などを材料に株安の流れが進行するようなら、NY金の大台トライとともに国内価格も短期上値目標6710円近辺トライへ。
日足・一目均衡表で見ると6月は第3週まで転換線と基準線ともみ合う形で高値保ち合いを形成、第4週にこれらを上抜けて一段高、三役好転となって過去最高値更新が続く状態に。一段高となったタイミングでは、雲の上限にぶつかる手前で上に跳ね、同時に遅行線も価格ラインにぶつかって跳ね上がる形で強気相場入り。地合いの強さを示す典型的なパターンでの堅調推移。転換線(6564)、基準線(6539)などが目先のサポート候補にも。
プラチナ価格は2営業日連続でわずかに+1円、0.03%の小幅続伸。NYプラチナは先週末から810ドル台後半を中心に小幅もみ合い推移の展開が継続中。足下ではやや下げ渋る状態ながらも、下落基調一服という状態に過ぎず、下値警戒感は継続。2950円程度までの下落余地も継続。金との価格差は5月15日の3606円を大幅拡大、3629円へと過去最大を更新。
※参考:金プラチナ国内価格6/29とチャート
日足・一目均衡表では基準線(3119)、その下の転換線(3054)も下回り、雲の上限(3038)も下抜け。遅行線は急騰局面の価格ラインを横切り、26日前の価格水準を大きく下回って三役逆転の弱気相場入り。中期的には2月高値から3月安値までの半値戻し(3151)と右肩下がりの90日移動平均線に上値を押さえられて反発基調が腰折れとなった状態。短期的にも、もみ合いながら上値抵抗線となり続ける90日移動平均線(3056)との攻防が下げ止まりをかけた重要ポイントに。
2020年6月29日(月)時点の相場
国内金:6,649 円 6/29(月) ▲27(0.41%)
国内プラチナ:3,020 円 6/29(月) ▲1(0.03%)
NY金:1,780.3 ドル 6/26(金) ▲9.7(0.55%)
NYプラチナ:819.3 ドル 6/26(金) ▲16.6(2.07%)
ドル円:107.23 円 6/26(金) ▲0.05(0.05%)
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