更新日:2020年6月30日(火)
欧州委員会が発表した6月のユーロ圏景況感指数は75.7。市場予想の80.0を下回るも、11年1ヵ月ぶりで過去2番めの低水準となった4月の64.8からは続伸。
5月の67.5からは+8.2ポイントとなり、2009年8月(前月比+4.6)を10年10ヵ月ぶりに大幅に上回って過去最大の急騰。
製造業も10年11ヵ月ぶり低水準となった4月からは2ヵ月連続の反発基調となり、サービス業は4-5月の過去最低からは反発。また、雇用期待指数も過去最低となった4月の58.9から続伸で6月は82.8へと急上昇。
6月に急回復を示唆する結果となったのは主要国でも同様。
ドイツは6月に81.9となって3ヵ月ぶり高水準、ユーロ圏の数値を牽引し、4月の大底から続伸で6月は前月比+6.6ポイントの一段高。前月比では2009年8月(+5.7)を10年10ヵ月ぶりに上回って過去最大の急騰。
フランスは77.1。過去最低となった5月の67.7からは+9.4ポイントとなり、1994年4月の+6.7を26年2ヵ月ぶりに上回って過去最大の急騰。
イタリアは71.2。過去最低となった5月の63.0からは+8.2ポイント、1994年7月(+10.2)以来25年11ヵ月ぶりで過去4番めの急騰。
スペインは83.1。4月が底となって続伸、6月は+8.2ポイントで1996年10月(+6.5)を23年8ヵ月ぶりに上回って過去最大の急騰。
ユーロ圏全19ヵ国中、6月に景況感指数が低下したのは2ヵ国のみ。ギリシャが87.6となって4ヵ月続落、2015年9月(87.1)以来、4年9ヵ月ぶり低水準。マルタは56.5で前月比-0.1ポイントで過去最低となった4月(52.1)以来2ヵ月ぶり低水準。
ユーロ圏内ほぼ全ての国で回復基調が鮮明となった6月、それでもユーロ圏の数値では2000年以降の長期平均100を大きく下回る水準にとどまり、今年2月(103.4)の水準を回復するためには6月の急騰(+8.2)レベルがあと3回以上続く必要があります。
29日のNY金相場は+0.9ドル、0.05%の小幅続伸。週明け時間外スタート直後には、先週末の流れ継続の様相となって1790ドルまで上昇。今年最高値となった6月24日の1796ドル以来、3日ぶりで今年2番めの高値をつけたところで頭打ち。ダウ先物が下げ幅を縮小し、反発に転じるとNY市場にかけてダウは580ドルの反発となって金曜日の下げの8割を取り戻す形に。欧米株はいずれも1%超の反発となるなかで、NY金は反落の流れを余儀なくされるも1780ドル割れでは下げ渋り、押し目買い圧力も健在の様子。米株が堅調推移となったNY市場でも小幅もみ合いの展開で下値を切り上げて引け後には1780ドル半ばを回復。日足レベルでは今年最高値圏での小幅保ち合いを維持する形となり、木曜日の雇用統計までの一連の指標結果を確認するまでは大きくは動き難い状況か。終値ベースでの今年高値(1782)更新へ、上方ブレイクとなれば1800ドルの大台を試しに行く可能性は高まる一方で、1770ドルのサポートを割り込むようだと調整幅拡大で1750ドル前後までが下値目安にも。
NYプラチナは+8.9ドル、1.09%の続伸。810ドル台後半を中心に小幅もみ合いで静かにスタートした時間外は、静かに小幅もみ合い推移を継続しながらも徐々に水準を切り上げる展開となり、NY市場では820ドル台、引け後には830ドル台へとジリ高推移。水準的には右肩下がりの抵抗線を超えられず、下落トレンド脱出に向けた節目850ドルにも少し距離を残す状態ながら、流れは少しずづ下落基調収束方向へ。足下の抵抗線となっている20日移動平均線(836.2)を超えると850ドルの節目との攻防へ。これも突破できれば900ドル付近を目標に短期トレンド好転へ。逆に急反落となって800ドルの下限を割れると一段安へ、5月安値圏760ドル近辺までが下値目安に。
ドル円は35銭程、0.34%のドル高円安で4日続伸。東京・欧州時間には107円10銭台を中心に小幅もみ合い推移の展開、NY時間には米株高の流れにも連れて円安ドル高の流れが徐々に強まる展開に。米5月中古住宅販売成約指数が前月比+44.3%と予想を大幅に上回り、過去最大の急上昇となったことも追い風となり、107円50銭を超えて一時80銭台まで上昇。NY午後にはパウエルFRB議長の下院証言テキストが公表され、「重要な新段階に予想より早く入った」と従来よりも楽観姿勢を示す一方で「今後の経路は極めて不確実であり、ウイルス抑制の成否に大きく左右される」と慎重姿勢も崩さず。それでも107円50銭台までの調整にとどまり、今朝の東京時間には107円60銭台へと底堅く推移。107円台半ばの節目を上抜けた形にもなり、20日移動平均線(107.60)に上値を押さえられることがなければ、上値を伸ばしやすい状況に。雇用統計などが予想外のネガティブな結果でなければ108円台半ばまでが当面の上値目標に。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場6/29終値とチャート
30日の国内金価格は+21円、0.32%高となって7日続伸。5日連続で過去最高値を更新。7日続伸以上は5月以来、1ヵ月半ぶりで今年3度め。7日間のうちで今年の平均騰落値幅56円を超えたのは初日、22日の+94円のみ。2日め以降は全て半分以下、4-5日めは1桁台の小動き。短期的には過熱感も高まりつつあり、中期的には価格の大幅上昇に対してオシレータ系指標のピーク水準が低下する逆行状態となり、反落警戒感は高まる状況。ただし今年に関してはほぼこの状態を振り切って水準を切り上げてきた経緯もあり、高止まりが続くNY金と、綱引き状態が円高抑制効果につながる為替の現状からは、即大幅反落へといった展開は予想し難いところ。雇用統計がまたしてもポジティブ・サプライズとなるようなことがなければ、短期上値目標6710円到達への可能性もそこそこありか。
月間では+185円、2.85%高で3ヵ月続伸。
プラチナ価格は+40円、1.32%高で3日続伸。6月の下落基調が月末になってようやく下げ止まった可能性を示す状態となり、一段安への流れはいったん巻き戻し。右肩下がりの90日移動平均線(3050)をわずかに上抜けたものの、反発基調に向けた分岐点となる3090円の節目を突破できるかどうかが目先の課題。突破できれば反発局面形成へ、3180円近辺が上値目標に。反落となって3010円の下限を割れると下落基調再開で一段安へ、5月半ばの急騰前の保ち合い水準2910円近辺までが下値目標に。
月間では-84円、2.67%安で3ヵ月ぶりの反落。
※参考:金プラチナ国内価格6/30とチャート
2020年6月30日(火)時点の相場
国内金:6,670 円 6/30(火) ▲21(0.32%)
国内プラチナ:3,060 円 6/30(火) ▲40(1.32%)
NY金:1,781.2 ドル 6/29(月) ▲0.9(0.05%)
NYプラチナ:828.2 ドル 6/29(月) ▲8.9(1.09%)
ドル円:107.59 円 6/29(月) ▲0.36(0.34%)
Copyright(C) Let's GOLD