更新日:2020年7月18日(土)
ミシガン大消費者信頼感指数の7月速報値は73.2。急回復した6月の78.1からは4.9ポイントの急反落、5月の72.3を少し上回る水準まで後戻り。
現況指数は8年8ヵ月ぶり低水準となった4月の74.3から、6月には87.1まで急回復後、7月は84.2へと2.9ポイントの反落。
期待指数は6年7ヵ月ぶり低水準となった5月の65.9から、6月には72.3へと急反発、7月は66.2へと6.1ポイントの急反落で5月をわずかに0.3ポイント上回る水準に。
経済活動再開とともに、消費者マインドは6月にかけて急回復していましたが、米国では感染再拡大が止まらず、経済活動再停止などの動きから急失速。
現況はそれほどでもないようですが、期待指数の大幅反落は先行き不透明感への警戒が表れているようです。
米国での1日あたりの新規感染者数は、4月のピーク時には3万6千人余り。6月前半には一時2万人割れまで減少したものの、その後は急増。6月後半に4万人を超えると7月に入るやいなや5万人超え、今週16日には7万7千人超へと1ヵ月弱で倍増。
先行き不透明な状況への警戒感としては、むしろ底堅く推移している、ともとれる状況のようにも見えます。
なお、消費者信頼感指数を前年同月比で見ると、4月に-25.4ポイントと急落し、5月の-27.7が現状の大底。6月には-20.1へと回復後、7月速報では前年比-25.2ポイントへと底値付近へと再低迷。
前年比でマイナス25ポイント超の急落となったのは、今年の3回の前はリーマン破綻の直前、2008年5月から7月まで(-28.5から-29.2まで)の3ヵ月連続以来、12年ぶりのこと。
米国では感染拡大ペースの鈍化の兆しすら見えない現状、消費者マインドの回復基調再開も見通し難い状況にもなってきたようです。
さらに状況が悪化し続け、雇用の回復も遅れ、消費もそれほど強まらず、経済全体の回復基調の足を引っ張り続けるような事態となれば、この消費者信頼感指数の前年比で見た落ち込み度合いも、リーマンショックの時を期間でも、水準でも超えることにもなりかねません。
17日のNY金相場は+9.7ドル、0.54%の反発。前日NY引け後に節目の1800ドルを割り込んだことで、ようやく進み始めたかに見えた調整局面は、その直後につけた安値1794ドルで折り返し。この日の安値はそれをも下回らず、東京朝の時間帯に1795ドルまで下げただけで反発へ。1800ドル割れでの押し目買い圧力は想定以上に強く、ゆっくりと着実に、ほぼ一本調子で水準を切り上げる堅調な流れとなって東京午後には1800ドルを回復。欧州時間にはこの週末に行われるEU首脳会議での新型コロナ危機対応復興基金案合意期待からユーロ高ドル安の勢いが強まったことにもサポートされ、NY朝には1810ドル台へ。NY市場では7月のミシガン大消費者信頼感指数が予想以上に低調となってドル一段安によってサポートされ、一時1814ドル付近まで上昇。米国を中心に新型コロナ感染再拡大と経済の回復遅延への警戒感も根底にあり、一部疑心暗鬼の株高基調に対して、安全資産としての金買い需要はまだしばらく続きそうな状況のようにも。短期的には上値を切り下げる斜行三角保ち合いを形成、1810ドル台と1800ドルが目先の上下の節目となり、上抜けると1840ドル台を目標に高値再更新トライへ、大台割れで調整本格化の場合には7月安値1760ドル台までが短期下値目安に。
週間ベースでは+8.1ドル、0.45%の小幅高で6週続伸。6週続伸は1月末以来、半年ぶり。
NYプラチナは+12.6ドル、1.51%の反発。前日NY市場での戻り売りの流れから、時間外は軟調スタートとなって830ドル台前半での推移。下値トライへの流れがもう一段進行しそうな状況は、反発基調となった金に追随こそできなかったものの下げ渋る状態が続き、NY朝になって遅れて追随。20日移動平均線(839.8)を上抜けると急騰の展開となって850ドル台へ。14日と16日に下ヒゲでつけた安値825.5ドルでダブルボトムを形成、そのネックラインも超え、下向きつつあった短期的な流れに好転の兆しも。短期上値目標は870ドル付近まで。流れが再逆転し、830ドル台のサポートを再度しっかり割り込むようだと800ドル付近までを目安に下値トライ再開へも。
週間では+3.7ドル、0.44%の小幅高で3週続伸。
ドル円は30銭弱のドル安円高、0.26%の反落。107円前半を中心に小幅保ち合いの状態が続き、日々上下動を繰り返して陽線と陰線が交互に並ぶくじら幕相場を形成。ドル安・円安の流れとなったこの日はユーロ高主導によるドル安の勢いが円安の勢いを上回り、東京朝の107円30銭台から軟調推移の展開に。欧州時間には107円10銭近辺まで下げてNY朝には30銭近辺まで反発も、107円30銭台の抵抗水準付近では上値も重く、ミシガン大消費者信頼感指数が低調となったこともドル安材料となって戻り売り、一時107円割れへ。保ち合い長期化に伴うボラティリティ拡大への警戒感も抱えながらも106円90銭から107円30銭台までをコアレンジとした保ち合い継続へ。
週間ベースではわずかに+7銭、0.07%の小反発。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場7/17終値とチャート
2020年7月18日(土)時点の相場
国内金:6,791 円 7/17(金) ▼9(0.13%)
国内プラチナ:3,131 円 7/17(金) ▲9(0.29%)
NY金:1,810.0 ドル 7/17(金) ▲9.7(0.54%)
NYプラチナ:849.6 ドル 7/17(金) ▲12.6(1.51%)
ドル円:107.00 円 7/17(金) ▼0.28(0.26%)
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