更新日:2020年10月10日(土)
9日はドル安の流れがほぼ一方的に進行しました。アジア時間には中国人民元高ドル安が急進し、欧州時間以降はユーロ高ドル安が進行し、ドルインデックスは軟調推移の展開に。
国慶節の大型連休明けとなった中国の市場が再開したことで中国の為替市場も再開、止まっていた人民元高ドル安の流れがまとめて再開した格好となって人民元高急進、対ドルでは4月17日以来、ほぼ半年ぶりの人民元高ドル安水準に。
9月末に調整を終えてユーロ高ドル安の流れが再開していたユーロドルも堅調推移の展開となって9月18日以来、3週間ぶりのユーロ高ドル安水準を回復。
この結果、9月末に2ヵ月ぶり高値をつけて反落基調となっていたドルインデックスも9月21日以来、ほぼ3週間ぶり安値へと一段安。
米国で揉めていた追加経済対策の進展期待が背景となり、リスク選好の流れとしての株高・ドル安の流れとはなったものの、やや一方的なドル安となったこともあり、リスク資産としての側面もある金価格も一方的に急騰。9月末に2ヵ月ぶり安値をつけて反発し、足下ではやや失速感もあったNY金も9月18日以来、3週間ぶり高値へと押し上げられました。
9日のNY金相場は+31.1ドル、1.64%の大幅続伸で9月18日(1962.1)以来、3週間ぶりの高値。前日NY引け後の1900ドルの攻防をしっかりと上抜けると、ドル安の流れにサポートされて急騰。ロンドン時間には抵抗線にもなりつつあった右肩下りの20日移動平均線(1914.4)との攻防を突破して1920ドルの節目との攻防へ、これも上抜けたことでNY市場では1930ドル台へと一段高、1930ドル台半ばまでを何度か試し、1930ドル台後半へと水準を切り上げて週末へ。この日は中国が国慶節の休暇明けとなったことで人民元が急騰し、対ドルで約半年ぶりの人民元高ドル安となったこともきっかけとなってアジア時間からドル安が急進、米国では追加経済対策を巡って政権側が増額案を用意し、民主党との歩み寄りと協議進展期待からリスク選好の株高・ドル安の流れとなったこともサポート材料に。複数の節目を突破したNY金は短期トレンド好転の兆しとなり、短期的には9月前半までの保ち合い水準1950ドル付近を上値目標にもう少しの上昇余地も。
週間ベースでは+18.6ドル、0.98%の続伸。
NYプラチナは+30.3ドル、3.51%の大幅高で4日ぶりの反発。金の急騰に加えてパラジウムも50ドル超の急騰で3月以来の高値へと急騰したことにもサポートされて大幅高。時間外スタート直後にこの日の安値870ドル割れ、これを起点に堅調推移となってアジア時間には水平状態の200日移動平均線(878.4)との攻防、これを上抜けるとロンドン・NY市場にかけて890ドル台へと一段高。NY朝には一時的に900ドルの大台超えも、これ以降は大台ラインが抵抗線と化して890ドル台での小幅保ち合い推移。今度は90日移動平均線(897.8)にも上値を押さえられた状態に。目先は90日線と900ドルの大台、905ドルから910ドルまでの水準もレジスタンスとして強めの抵抗帯を形成する可能性も。この水準を突破できれば中期的な流れも変わり始める可能性、短期的には9月半ばの戻り高値940ドル台までが上値目標に。
週間ベースでは+2.9ドル、0.33%の小幅続伸。
ドル円は40銭のドル安円高、0.38%安となって3日ぶりの反落。東京朝には日経平均の軟調推移とともに106円割れ、中国市場オープンとともに人民元高ドル安急進に連れてドル安円高となって105円80銭近辺まで小幅に急落。この水準では底堅く、しかし上値も106円が上限となっての保ち合い推移がNY朝まで継続。NY時間には追加経済対策進展期待からの株高・ドル安の流れが強まり、105円80銭を割れると105円60銭まで一段安。結果的に90日移動平均線(106.31)にも届かず、上値トライには失敗。ドルと円の方向性が一致しやすい状態が続き、ボラティリティも低下気味。目先は105円半ばから106円までがコアレンジとなり、下方向へブレると105円割れを試す程度までは想定され、上方向への再トライでは106円台後半までが短期想定範囲に。
週間ベースでは+32銭、0.3%の小反発。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場10/9終値とチャート
2020年10月10日(土)時点の相場
国内金:7,059 円 10/9(金) ▲33(0.47%)
国内プラチナ:3,228 円 10/9(金) ▼12(0.37%)
NY金:1,926.2 ドル 10/9(金) ▲31.1(1.64%)
NYプラチナ:894.3 ドル 10/9(金) ▲30.3(3.51%)
ドル円:105.61 円 10/9(金) ▼0.40(0.38%)
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