更新日:2020年12月7日(月)
NYプラチナは今年、3月16日に近年最安値となる562ドルまで下落し、12月4日には4年3ヵ月ぶり高値となる1093.1ドルまで上昇し、1072.8ドルでNY市場を終えています。
月足チャートでは、過去最高値となった2008年3月の2290ドルを起点に、リーマンショック後の戻り高値2011年8月の1912ドルを経て長期下落トレンドの抵抗線が形成されていました。今年1月から何度もこの長期抵抗線を上抜けましたが、その度に急反落の展開となり、上抜け失敗を繰り返してきました。月足では7度めの抵抗線上抜けトライに成功した可能性が高まったのが11月。そして12月に入って一段高となり、その可能性をさらに高める状態となっています。
そして、2011年8月高値から今年安値までの38.2%戻し(1077.7)を達成した形にもなっています。このラインを完全に上抜けた状態を維持することになれば、2012年以来となる一目均衡表の雲の上抜けトライへと向かうことになり、長期下落トレンドを抜け出した後の、新たな上昇局面形成への流れが本格化する可能性も高まりそうです。
と同時に、このラインで上値を押さえられての反落リスクも抱える、長期トレンド転換点に差し掛かっている状態とも言えそうです。
7日の国内金価格は先週末から+13円、0.19%上昇し5日続伸。5日続伸以上は7月末以来4ヵ月ぶりで今年7回め。水準としては11月24日(6730)以来、2週間ぶりの高値。抜きつ抜かれつの状態にもなりつつあった200日移動平均線(6707)との差も若干広げる堅調推移となり、短期トレンドも上向き優勢の状態に。ただし、10月末に下抜けた90日移動平均線は11月19日に7101円まで上昇してピークアウト、今朝時点では7078円まで下落してもはるか上方。週明け時間外のNY金も先週末水準1840ドルをはさんでの小幅揉み合い、反発基調一服となっていることも国内価格の反発基調が加速し切れない要因に。引き続き8月最高値から11月末安値までの23.6%戻し(6787)が上方向への節目であり、当面の上値目標。
月足チャートでは、2018年8月安値から2020年8月の過去最高値までの38.2%戻し(6447)手前で反発し、2年間の上昇トレンド終了を先延ばし、いったんは戻りを試す展開に。転換線(6794)を上抜けることができれば月足での強気相場回復へ。
プラチナ価格は+107円、2.9%高で6日続伸。6日続伸は10月以来2ヵ月ぶりで今年4度め。上昇率では2日(+103円、2.95%)以来3営業日ぶりで今年11番めの大幅上昇。水準としては2月21日(3830)以来、9ヵ月半ぶりの高値。週明け時間外のNYプラチナは1070ドル台後半から一時1050ドル割れ、1070ドルへ急反発と高値圏での乱高下スタート。過熱感高まるなかでの売り買い交錯状態がそのまま国内価格にも反映され、一段高か急反落か、と不安定な状態にも。さらなる行き過ぎで意識されうる水準としては2月高値3880円、1月の今年高値3921円。下方向には引き続き2013年2月高値(5445)から今年3月安値(2422)までの38.2%戻し(3577)が当面の重要なサポート水準。
金との価格差は2925円となり、3月12日(2877)以来ほぼ9ヵ月ぶりの水準まで縮小。
※参考:金プラチナ国内価格12/7とチャート
月足では、中長期トレンド転換をかけた重要な攻防ライン、2013年2月高値(5445)から今年3月安値(2422)までの38.2%戻し(3577)を上抜けて一段高。2015年以降のゆるやかな下落基調からは抜け出した形となり、50%戻し(3934)が次なる重要な攻防ラインにも。それを超えると今月なら4079円、年明けには4052円へと水準を切り下げる雲の上限ラインとの、月足三役好転をかけた攻防へ。国内プラチナ価格も長期トレンド転換点に。
2020年12月7日(月)時点の相場
国内金:6,719 円 12/7(月) ▲13(0.19%)
国内プラチナ:3,794 円 12/7(月) ▲107(2.90%)
NY金:1,840.0 ドル 12/4(金) ▼1.1(0.06%)
NYプラチナ:1,072.8 ドル 12/4(金) ▲34.2(3.29%)
ドル円:104.18 円 12/4(金) ▲0.30(0.29%)
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