更新日:2022年1月18日(火)
冬季オリンピックを目前に控えた北京ではオミクロン株の市中感染も確認され、一般客の観戦が見送られ、東京五輪に続いて関係者のみの実質無観客開催へ。五輪に向けてはゼロ・コロナ政策のほころびが見られ、実体経済へはゼロ・コロナ政策による悪影響が重石にもなっているようです。
中国のGDPは2021年通年では、前年比8.1%増となって市場予想の+8.0%を上回る好結果。第4四半期も前年比+4.0%となって市場予想の+3.3%を上回ったものの、第3四半期の4.9%からは鈍化。2020年第1四半期の-6.8%の落ち込みからの急回復で2021年第1四半期に+18.3%まで上昇した後は3四半期連続の急減速。2020年第2四半期(+3.2%)以来、6四半期ぶりの低水準。
減速の主要因の一つが消費の低迷。12月の小売売上高は前年比+1.7%の伸びにとどまり、11月の+3.9%からも大幅鈍化。コロナショックでのマイナス圏から回復直後の2020年8月(+0.5%)以来、1年4ヵ月ぶりの低水準。
一方、ウィズ・コロナ政策をとり、オミクロン株を含むコロナ感染者数世界最大でさらに増加し続ける米国の12月小売売上高は、前月比こそ5ヵ月ぶりのマイナス圏となり、急減速がクローズアップされましたが、前年比では+16.9%。11月の前年比+19.6%からは減速も、7月以降の半年間では2番めの高水準。中国の減速ぶりと比較するとその差は歴然。
コロナ禍でも一向に衰えない米国の消費意欲は米国経済を支え続け、インフレ高騰も止まらず3月にも利上げ濃厚とも見られ、利上げフェーズスタート待ちの状況にもなってきました。
逆に景気刺激が必要な中国では政策金利の一つ、LPR(ローンプライムレート)1年物を既に12月に、1年8ヵ月ぶりに引き下げ。さらに今週にもLPR5年物も利下げに踏み切るのでは?との見方も台頭し、利下げフェーズがスタートしつつあるようです。
週明け17日は米国の祝日、キング牧師誕生日でNY市場が休場。週明け時間外のNY金は1810ドル台後半から前半へと軟調スタートも1810ドル手前で折り返し、ロンドン時間には1820ドル台前半まで上昇。17日時間外は1820ドルを少し割り込んでの再開。NYプラチナも960ドル台前半へと小幅下押し後に反発、高値では970ドル台半ばまで上昇、17日時間外は一時970ドル割れへと小幅調整。
ドル円は40銭余りのドル高円安、0.36%の続伸。週末の下ヒゲ陽線の勢いそのままに反発局面継続。東京市場朝のうちに114円10銭台から50銭台まで上昇すると欧州時間には114円30銭付近までの下押し後も上値は50銭台で押さえられる状態。閑散状態のNY時間は値動き縮小となって114円50銭台での小幅保ち合いもNY午後には60銭台へとわずかに上値を伸ばす展開に。次週FOMCまでは米指標結果に多少の反応も大幅変動とはなりにくい展開にも、FOMC後の反発基調再開睨みで114円台での小康状態にも。114円ラインが当面の下値サポートとなり、これを割り込むようだと113円割れトライへも、確率的には115円を目指す流れとなるほうが優勢か。
18日の国内金価格は+21円、0.29%高となって4日ぶりの反発。高値保ち合い下限7280円付近で折り返し、三角保合いも継続し、崩れかけたトレンド維持へとなんとか持ち堪えたような状態にも。ただし、ゆるやかな上昇軌道を維持する9日移動平均線(7324)には届かず。保ち合い継続から強気のパーフェクトオーダーを回復して上方ブレイクへの可能性を見出す為に9日線超えは必須。
プラチナ価格は+27円、0.7%高で4日ぶりの上昇。3900円台を回復し、下値サポートを3870円台へと切り上げて3920円台の上限までの保ち合いレンジ縮小も、90日移動平均線(3917)と9日移動平均線(3907)にはわずかに届かず。これらがレジスタンスとなって下限を割り込むようだと反発方向への流れはいったん途切れる形となって調整へ、3800円の大台割れへと向かい、3780円程度までが短期下値目安に。複数のレジスタンス候補を突破して3920円台の節目を上昇ブレイクできれば上値トライ再開、4000円の大台トライへ。
※参考:金プラチナ国内価格1/18とチャート
2022年1月18日(火)時点の相場
国内金:7,310 円 1/18(火) ▲21(0.29%)
国内プラチナ:3,905 円 1/18(火) ▲27(0.70%)
NY金:1,816.5 ドル 1/14(金) ▼4.9(0.27%)
NYプラチナ:964.6 ドル 1/14(金) ▼7.6(0.78%)
ドル円:114.61 円 1/14(金) ▲0.41(0.36%)
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