更新日:2022年2月2日(水)
2022年スタート月、ユーロ圏製造業PMIは58.7。速報値からは小幅低下も、前月からは0.7ポイント上昇し、9月に60割れとなって以降の5ヵ月間では最高水準。オミクロン株と高インフレとで2022年は世界中が低調なスタートとなり、主要新興国は軒並み低調、英国も4ヵ月ぶり低水準、米国は1年3ヵ月ぶりの低水準。
そんななか、ユーロ圏でもインフレ圧力は続くものの、サプライチェーンの問題は緩和の兆しも見られるようで、ユーロ圏としては勢いを取り戻す状態に。
しかし、ユーロ圏内では明暗分かれる状況にも。
<ユーロ圏製造業PMIランキング-2022年1月>
1:オーストリア=61.5=前月比+2.8の続伸で4ヵ月ぶり高水準。50超は19ヵ月連続。9月から1-4-5-3-1位。
2:オランダ=60.1=前月比+1.4で2ヵ月ぶり60超。50超は18ヵ月連続。9ヵ月から2-1-2-4-2位。
3:ドイツ=59.8=前月比+2.4で5ヵ月ぶり高水準、19ヵ月連続50超。9月から5-6-6-6-3位。
4:アイルランド=59.4=9ヵ月ぶり低水準の前月から+1.1。20ヵ月連続50超。9月から3-2-3-5-4位。
5:イタリア=58.3=前月比-3.7の急低下で過去最高の11月から続落、11ヵ月ぶり低水準。4ヵ月ぶり60割れ、50超は19ヵ月連続。9月から4-3-1-1-5位。
6:ギリシャ=57.9=前月比-1.1の反落で6ヵ月ぶり低水準。11ヵ月連続50超。9月から6-5-4-2-6位。
7:スペイン=56.2=4ヵ月続落で10ヵ月ぶり低水準となった前月から変わらず。12ヵ月連続50超。9月から7-7-7-7-7位。
8:フランス=55.5=前月比-0.1で続落、3ヵ月ぶり低水準。14ヵ月連続50超。9月から8-8-8-8-8位。
スペイン、フランスの下位独占は半年経過、イタリア、ギリシャの年末上位2ヵ国がそのまま下位へスライドしたことで上位4ヵ国に北部ユーロ圏、下位4ヵ国は南欧勢が独占。
かつて、上昇基調の際によく見られた「北高南低」の構図が復活。
1日のNY金相場は+5.1ドル、0.28%の続伸。1800ドルの大台ラインで上値を押さえられた時間外序盤、安値も1796.2ドルまでと底堅く、大台を回復するとロンドン・NY市場にかけてはドル安の流れにも連れて堅調推移、NY朝には一時1810ドル手前まで上昇。しかし、1月製造業PMIとISM製造業景況指数がいずれも低調ながらも市場予想を上回り、一時的なドル高の流れを受けて1800ドル割れへと小幅に急落。一度は1800ドル台へと切り返しながら上値も重く、NY引けにかけては1800ドルラインとの攻防に。90日移動平均線(1798.3)から1800ドルの大台ラインをはさんで200日移動平均線(1805.8)までのレンジ内には一目均衡表の雲の下限もあり、引き続き強めの抵抗帯との攻防状態に。
NYプラチナは+2.4ドル、0.24%の小幅続伸。前日までのはらみ線が示唆したとおりの反発基調、時間外には1020ドルの揉み合いから抜け出すとロンドン時間には1030ドル台へ、NY朝には一時1050ドル手前まで上昇。しかし、今年高値圏での保ち合いレンジ上限、1050ドルの節目には200日移動平均線(1050.0)も蓋をする状態。反発基調もここまで、上抜けは時期尚早とばかりに失速するとNY午後には1030ドル割れ、NY引けにかけては1020ドル付近で耐えて1030ドル再トライの動きにも。結果的に上に行って来いとなって長めの上ヒゲを残す苦しい展開に、目先の攻防ライン1030ドルを超えると1050ドルの節目再トライも意識され、いずれ突破できれば今年高値更新へも。超えられないようだと1000ドル台の下限が意識され、これを下抜けると980ドル程度までの一段安も。
ドル円は43銭のドル安円高、0.37%安となって3日続落。東京朝の115円20線付近がこの日の高値となって軟調推移、午後には114円80銭台まで下げながら下げ渋って115円台を回復。欧州時間にはユーロドルの上昇基調にも連れてドル安の勢いが強まり、114円50銭台まで下落。NY時間にはわずかながらも予想を上回った製造業景況指標を好感する形での反発も114円90銭近辺まで。この日、フィラデルフィア連銀ハーカー総裁は年4回の利上げを支持、セントルイス連銀ブラード総裁は5回の利上げも否定せず、しかし両者とも3月の0.50%利上げには否定的な見方を示すなど行き過ぎたタカ派傾斜を牽制する格好にもなったこともドル高の巻き戻し材料に。今年高値圏116円台を目指した流れは115円半ばまででいったん腰折れ、113円60銭から115円40銭までが目先の主要レンジとなって仕切り直しで雇用統計待ちへ。レンジ上抜けできればあらためて116円台前半を試しに行く展開にも、下方向には右肩上がりの90日移動平均線(113.96)、114円近辺がサポートに。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場2/1終値とチャート
2日の国内金価格は-9円、0.12%の小幅反落。9日移動平均線(7310)が21日移動平均線(7316)を下抜けて軟調地合いが強まり始める兆しも、年初からの高値保ち合いから下方向に崩れて一定水準下げたところで下げ渋り、12月安値(7036)から1月高値(7388)までの38.2%戻し(7254)付近でいったん落ち着いた状態に。1年半ぶりのドル高水準からの巻き戻しが雇用統計後にも続くようだとNY金の反発基調に追随する形で高値圏再トライへも、ドル高再開となれば軟調方向へ、7240円割れとなれば7200円前後までの一段安も。
プラチナ価格は+10円、0.24%の続伸。強気のパーフェクトオーダーを維持し、12月後半以降のゆるやかな上昇トレンドも維持する形ながらも1月後半以降の高値保ち合いレンジ内での小動き。4130円台の上限を突破して今年高値更新となれば上昇トレンド継続へ、4200円台が次の上値目標に。4050円台の下値サポートを割れるようだと上昇トレンドも腰折れ、3960円辺りまでを目安に短期下落トレンド入りも。
※参考:金プラチナ国内価格2/2とチャート
2022年2月2日(水)時点の相場
国内金:7,256 円 2/2(水) ▼9(0.12%)
国内プラチナ:4,105 円 2/2(水) ▲10(0.24%)
NY金:1,801.5 ドル 2/1(火) ▲5.1(0.28%)
NYプラチナ:1,023.2 ドル 2/1(火) ▲2.4(0.24%)
ドル円:114.69 円 2/1(火) ▼0.43(0.37%)
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