前日の米9月コアCPIが40年ぶり高水準となったのに続き、この日はミシガン大発表のインフレ期待が上昇。大幅利上げ見通しも確度アップで米10年債利回りも4％台へと上昇、ドル円は24年前の高値を上回った前日から調整もなし、むしろ勢いを強めるように32年ぶりドル高円安水準での推移となって148円台へ。
ミシガン大の1年先インフレ期待は10月速報値で5.1％。9月の4.7％からは急反発となって3ヵ月ぶりの高水準。前月よりも上昇するのは3月以来、7ヵ月ぶり。
5年先のインフレ期待も2.9％となり、9月の2.7％から上昇。2ヵ月ぶりの高水準。上昇するのは6月以来、4ヵ月ぶり。
なお、ミシガン大の消費者信頼感指数も市場予想の58.8を上回る59.8となり、4ヵ月連続の上昇で半年ぶりの高水準となったことも、大幅利上げ継続へのサポート材料に。
ただし現況指数が65.3で半年ぶり高水準となったのに対し、期待指数は56.2となって3ヵ月ぶり低水準へと反落。
インフレ高止まりでインフレ期待も下げ渋り、大幅利上げ継続見通しにより、消費センチメントは先行き不透明感が強まる傾向に。
14日のNY金相場は-28.1ドル、1.68％安となって3日続落。9月27日（1636.2）以来、半月ぶりの安値。下ヒゲ十字線に近い足形を残して下げ渋った前日の流れは続かず、1670-90ドルの短期保ち合い下限1670ドルを挟んでの保ち合いとなった時間外は1670ドル台後半で上値を押さえられて失速。ドル高の流れとなったロンドン市場で節目の1670ドルを割れるとNY市場ではこれが抵抗水準となり、米10年債利回り上昇も重石となってミシガン大の10月インフレ期待上昇を受けて1660ドル割れへ、NY午後には1650ドル割れへと一段安。前日安値を下回って前日の下ヒゲを帳消し、中期重要水準1670ドル台も再度割り込む形となり、3月高値起点の中期下落トレンド継続の様相にも。短期的には1670ドルの節目割れに伴う下値目安、9月安値圏1620ドル近辺までを目指す展開へ。
週間ベースでは-60.4ドル、3.53％安で3週ぶりの反落。下落率では5月9日からの週（-74.6ドル、3.95％）以来5ヵ月ぶりで今年2番めの急落。
NYプラチナは-1.5ドル、0.17％の小反落。900ドルの大台維持をかけた攻防状態でスタートした時間外、ロンドン序盤には910ドル台前半で上値を押さえられ、反落後も890ドル付近で下げ渋るとNY朝には910ドル台再トライ。910ドル台前半で2度上値を押さえられると、NY午後につけた安値も890ドル近辺まで。20日移動平均線（892.7）にもサポートされた形でNY引け後には900ドルの大台回復をかけた攻防状態に。880ドルから920ドル台までの保ち合いレンジ内で890ドルから910ドルまでが目先のコアレンジにも。下押し圧力が強まって880ドル割れなら860ドル程度までが短期下値目安に。920ドル台の節目を上抜けることができれば反発局面形成へ、8月高値圏960ドル台辺りを目指す流れにも。
週間ベースでは-23.0ドル、2.51％安で3週ぶりの反落。
ドル円は153銭のドル高円安、1.04％高となって8日続伸。8日続伸以上は1ヵ月ぶりで今年4回め。NY終値では1990年8月14日（149.48）以来、32年2ヵ月ぶりのドル高円安水準。147円10銭台でスタートした東京時間朝には147円40銭台まで上昇後に一時売り圧力が強まるも147円10銭近辺までで折り返し、147円台を維持したまま堅調推移。欧州時間に147円70銭台へと水準を切り上げるとNY朝には米10年債利回りが4％台に向けて上昇基調を強めた流れにも追髄して148円台へと上昇。さらに米10月ミシガン大消費者信頼感指数の好結果とインフレ期待の上昇を受けて上昇基調を強め、NY午後には148円80銭台まで上昇。歴史的な節目水準となっていた147円60銭台到達に伴う一服感もほどほどに、ドル高円安基調はその勢いを一段と強める格好にも。次週、介入警戒感も一段と強まるなかでも次の節目150円到達にもそれほど時間を要しない可能性も。
週間ベースでは+3.35円、2.30％高で9週続伸。9週続伸は5月までに続いて今年2度め。上げ幅としては8週ぶりで今年4番めの大幅高。
※参考：金プラチナ相場とドル円 NY市場10/14終値とチャート
2022年10月15日(土)時点の相場
国内金：8,587 円 10/14(金) ▼24(0.28％)
国内プラチナ：4,581 円 10/14(金) ▲85(1.89％)
NY金：1,648.9 ﾄﾞﾙ 10/14(金) ▼28.1(1.68％)
NYプラチナ：894.9 ﾄﾞﾙ 10/14(金) ▼1.5(0.17％)
ドル円：148.75 円 10/14(金) ▲1.53(1.04％)