更新日:2022年10月26日(水)
ドイツの10月IFO景況感指数は84.3となって2020年5月(80.2)以来2年5ヵ月ぶりの低水準。コロナショック以来の低水準ながら、9月の84.4からはわずかに-0.1となって下げ渋り。現況指数が94.1となって5ヵ月連続の低下で2021年3月(93.5)以来、1年7ヵ月ぶり低水準となったのに対し、期待指数は75.6。2年5ヵ月ぶり低水準となった9月の75.3からは0.3ポイントの反発。期待感の下げ渋りが下支えとなった格好。
業種別では、製造業が-15.9となり、2020年6月(-23.7)以来2年4ヵ月ぶりの低水準。直近4ヵ月は連続でマイナス圏推移となり、9月の前月比-7.5の急落から10月も-1.6と一段と低下。期待は引き続き悲観的ながら、現況はやや改善。新規受注はますます減少。
建設業は-24.0となって2010年2月(-25.4)以来、12年8ヵ月ぶりの低水準。8ヵ月連続のマイナス圏推移。現況は6年9ヵ月ぶりの低水準へと悪化。期待も悪化、受注残も減少。
一方でサービス業は-8.6で、2年4ヵ月ぶり低水準となった9月の-8.9からは小幅に反発。現況がやや悪化も期待は悲観的な状況がやや緩和。
貿易も-31.9で2年5ヵ月ぶり低水準となった9月の-32.3からは下げ渋り。現況がわずかに改善。
また、不確実性指数は70.1となり、9月の70.0からわずかに上昇し、2020年5月(70.9)以来2年5ヵ月ぶりの高水準。70台はコロナショック以来。
10月は期待感とサービス業の下げ渋りが全体指数の下げ渋りに貢献した一方で、製造業の悪化は続き、先行き不透明感も高止まり、という状況となっています。
25日のNY金相場は+3.9ドル、0.24%の反発。1650ドル台での小幅揉み合いから、ロンドン市場で前日安値を下回ると1640ドル付近まで軟調推移。NY市場では住宅価格指数が予想外に低下して米10年債利回りが急低下、ドル安も急速に進行、消費者信頼感指数とリッチモンド連銀製造業指数も予想以上に低調となったこともあり、1660ドル台半ばまで急反発。NY引けにかけては1650ドル台半ばへと収束し、1660ドル台の節目での抵抗感を再確認。これをしっかり上抜けることができれば二番底からの反発基調がもう一段進行する形となって、1690ドル近辺までが短期上値目標に。ただし流れが逆転し、1630ドルの下値サポートを割り込んだ場合には二番底崩れへ、1600ドル前後までが短期下値目安に。
NYプラチナは-6.9ドル、0.74%の続落。短期上値目標940ドル近辺到達後の一服状態で上ヒゲ陰線となった前日の流れを受け、この日は時間外序盤の930ドル台前半が高値となって軟調推移。ロンドン市場で920ドルを割れるとNY朝には一時910ドル割れ。しかし米指標悪化を受けての米株急反発とNY金の上昇にも連れて切り返すとNY午後には920ドル近辺へ。2日連続の陰線ながらもこの日は下ヒゲを残して下げ渋る形に。上昇軌道の20日移動平均線(901.6)をサポートに930ドル台の節目をしっかり上抜けることができれば一段高を試す展開へ、950ドル台までが短期上値目標に。
ドル円は109銭のドル安円高、0.73%の反落。介入以外で1円超の円高となったのは9月14日(-1.38円、0.95%)以来、6週間ぶり。ただしその日もレートチェックで介入前の牽制最終手段を講じた日。148円台後半での小幅揉み合い推移が東京・欧州時間からNY朝まで続いた後、米住宅価格指数の急低下など一連の経済指標悪化を受けて米10年債利回りが4.2%付近から4.1%割れへと急低下した流れに連れて147円50銭台まで急落。NY終盤には148円台回復トライへ。最近の米経済指標の軟化を受けて利上げペース減速への思惑も強まり始め、ドル高圧力も緩和傾向となり、円買い介入警戒感とも合わせて短期トレンドは軟調方向へ。147円60銭から149円台前半までの保ち合いを形成して週末のPCE、次週FOMC待ちへ。保ち合い下方ブレイクなら145円近辺までが調整目安に。切り返して上方ブレイクとなれば152円再トライへ。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場10/25終値とチャート
26日の国内金価格は-57円、0.66%の続落。小幅下落の9日移動平均線(8597)を下抜け、6月高値起点の中期三角保合い上限ラインも下抜けて中期保ち合い圏内に押し戻された格好に。短期的には上値トライ方向への流れが巻き戻され、保ち合いレンジを8550円から8640円までに縮小して下限付近に。このまま下限も割り込むようなら一段安の展開へ、90日移動平均線(8476)も下抜けて8430円近辺までが下値目安となり、中期三角保合い下限ラインが意識される展開にも。
プラチナ価格は-76円、1.59%の続落。4730円の節目突破に伴う短期上値目標4830円到達による一服感からの調整が止まらず一段安、4730円の節目下抜けへと巻戻し。上に行って来いとなって斜行三角保合い上抜けも一時的な行き過ぎとなって保ち合い圏内へと押し戻された格好に。それでも9月安値(4276)から10月高値(4839)までの23.6%戻し(4706)近辺にとどまる想定の範囲内。いずれ今年高値更新再トライとなって4840円超へと抜け出した場合には4900円の大台トライへ。調整継続で一段安なら38.2%戻し(4624)近辺が次の目安にも。
※参考:金プラチナ国内価格10/26とチャート
2022年10月26日(水)時点の相場
国内金:8,565 円 10/26(水) ▼57(0.66%)
国内プラチナ:4,714 円 10/26(水) ▼76(1.59%)
NY金:1,658.0 ドル 10/25(火) ▲3.9(0.24%)
NYプラチナ:919.7 ドル 10/25(火) ▼6.9(0.74%)
ドル円:147.94 円 10/25(火) ▼1.09(0.73%)
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