更新日:2022年10月27日(木)
米9月の新築住宅販売件数は60.3万戸となり、市場予想の58.0万戸は上回ったものの、予想外に増加した8月の67.7万戸からは減少。6ヵ月移動平均では60.8万戸となり、7ヵ月連続の減少で2019年2月(59.1)以来、3年7ヵ月ぶりの低水準。減少傾向は継続中。
先週発表された9月の中古住宅販売件数は年率換算で471万戸となり、8ヵ月連続減で2020年5月(401)以来、2年4ヵ月ぶりの低水準。コロナショックで急減したこの時期、2020年4-5月を除くと2012年9月以来10年ぶりの低水準。前年比では-23.8%となり、13ヵ月連続の前年割れ。2020年5月(-24.8%)以来の落ち込みで3ヵ月連続20%超の減少。コロナショック時でも20%超の減少は単月。
新築と中古の合計では、9月は531.3万戸となり、2020年5月(471.6)以来2年4ヵ月ぶりの低水準。コロナショックの2020年4-5月を除くと2014年4月以来、8年半ぶりの低水準。前年比では-23.1%となり、15ヵ月連続の前年割れ。2020年5月の-20.7%を超え、少なくとも2014年以降では最大の落ち込み。
また、住宅市場の景況感を示すNAHB住宅市場指数は10月に38となり、市場予想を下回って10ヵ月連続の低下で2年5ヵ月ぶりの低水準。向こう6カ月の販売見通しは35となり、2012年6月(33)以来、10年4ヵ月ぶりの低水準へと落ち込んでいました。
住宅価格は伸び率では減速傾向にあるものの、価格自体の高騰は続き、住宅ローン金利高騰も続き、米住宅市場の需要減速も継続。
住宅価格の下落局面スタートと、リセッション入りが徐々に近づいているようです。
26日のNY金相場は+11.2ドル、0.68%の続伸で10月13日(1677.0)以来、2週間ぶりの高値。十字線に近い足形を形成して下げ渋った前日NY引け後の1650ドル台半ばがこの日の安値となり、反発局面再開の様相に。アジア時間に1660ドル台の節目を突破するとロンドン市場では1670ドル台へ、米10年債利回り低下とドル安の流れにサポートされ、高値では一時1680ドル付近まで上昇。しかし20日移動平均線(1675.9)に上値を押さえられる形となって失速、NY引けにかけては1670ドル近辺へ。20日線が抵抗線とならなければ1660ドル台の節目上抜けに伴う短期上値目標1690ドル近辺まで、もう一段の上値トライへ。
NYプラチナは+42.8ドル、4.65%の大幅高で3日ぶりの反発。上げ幅としては今年の絶対値平均15.7ドルの2.7倍で今年2番め、上昇率では今年3番めの急騰。水準としては6月10日(971.0)以来、4ヵ月半ぶりの高値。時間外序盤に910ドル台半ばの安値をつけた後は堅調推移、ロンドン市場にかけてはNY金の堅調推移に追髄、930ドル台の節目との攻防を突破するとNY市場では米株高に連動する形となって一段高。NY午後には960ドル台半ばまで上昇。930ドル台の節目上抜けに伴う短期上値目標950ドル台にしっかり到達して若干のオーバーラン。200日移動平均線(949.3)上抜けは6月8日以来、4ヵ月半ぶり。これを維持できるようなら3月の今年高値(1197.0)から9月の今年安値(796.8)までの半値戻し(996.9)近辺までが次の上値目標にも。
ドル円は157銭のドル安円高、1.06%の続落で10月11日(145.85)以来、2週間ぶりのドル安円高水準に。続落は10月3-4日以来、3週間ぶり。東京時間は148円を挟んでの保ち合い推移から148円40銭近辺まで上昇して失速、東京市場終了後には米10年債利回りの4.2%割れに連れて147円近辺へと軟調推移。NY朝には4.1%割れへと一段と急低下した米10年債利回りに連れてドル安も急進、カナダ中銀の利上げ幅が予想外に小幅にとどまったこともFRBの利上げペース減速への思惑につながり、NY午後には146円20銭台まで下落。147円60銭の節目割れに伴い、もう一段の調整局面進行となる可能性、145円近辺までが短期下値目安に。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場10/26終値とチャート
27日の国内金価格は-19円、0.22%安で3日続落。10月12日(8512)以来、2週間ぶりの安値。ほぼ1ヵ月ぶりに21日移動平均線(8567)も下抜け、わずかながらも8550円から8640円までの短期保ち合いレンジを下抜け。90日移動平均線(8475)も下抜けて8430円近辺までが短期下値目安に。昨年秋以降、下値を切り上げてきたサポートラインが8400円台へと上昇、この中期三角保合い下限ライン付近に到達する可能性も。
プラチナ価格は+141円、2.99%高で3日ぶりの反発。2015年4月13日(4860)以来、7年半ぶりの高値水準。短期的には8月高値(4462)を起点に上値を切り上げる斜行三角保合い上限ラインを上抜け、中期的には2021年2月高値(4798)を起点に上値を切り下げる三角保合い上限ラインを上抜け、その延長線上で2013年2月高値(5445)起点の長期三角保合い上限ラインも上抜けた後の乱高下状態が続く形に。短期的には4840円の節目上抜けに伴い4900円の大台トライへ、4910円台辺りまでが短期上値目標に。
※参考:金プラチナ国内価格10/27とチャート
2022年10月27日(木)時点の相場
国内金:8,546 円 10/27(木) ▼19(0.22%)
国内プラチナ:4,855 円 10/27(木) ▲141(2.99%)
NY金:1,669.2 ドル 10/26(水) ▲11.2(0.68%)
NYプラチナ:962.5 ドル 10/26(水) ▲42.8(4.65%)
ドル円:146.37 円 10/26(水) ▼1.57(1.06%)
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