更新日:2023年1月20日(金)
1月のフィラデルフィア連銀製造業景況指数は-8.9。市場予想の-11.0を上回り、12月の-13.7からも上昇、続伸で3ヵ月ぶりの高水準。ただし5ヵ月連続のマイナス圏推移。マイナス圏推移が5ヵ月連続となるのは2016年2月(6ヵ月連続)以来、ほぼ7年ぶり。
6ヵ月平均では-7.7となり、14ヵ月連続の低下で4ヵ月連続マイナス圏、2年5ヵ月ぶりの低水準。
構成指数では新規受注が-10.9で5ヵ月ぶり高水準も、これも8ヵ月連続のマイナス圏推移。受注残も8ヵ月連続マイナス圏。
期待指数は8ヵ月ぶりのプラス圏回復も4.9と相対的には低水準。
仕入価格指数は24.5で2年半ぶり低水準、仕入れ価格見通しも販売価格見通しも、いずれも2年半ぶり低水準となってインフレ緩和傾向も鮮明に。
雇用は2年半ぶり低水準となった12月(-0.9)から3ヵ月ぶり高水準へと反発も、雇用見通しは-1.9で2009年4月(-10.5)以来、13年9ヵ月ぶりの低水準。
雇用関連が今後の見通しを含めて低調となっているのはNY連銀も同様。
この日発表された新規失業保険申請件数が20万件割れとなり、予想外の好結果となったのとは対照的。
労働市場のひっ迫が続いて賃金上昇圧力となっている状況が、少しづつ崩れ始めている兆候を示しているのかもしれません。
19日のNY金相場は+16.9ドル、0.89%高で3日ぶりの反発。昨年4月22日(1934.3)以来、9ヵ月ぶりの高値。アジア時間につけた安値は1902.0ドル、大台でサポートされると堅調推移。1910ドル台へと水準を切り上げてロンドン市場を通過、NY市場では米経済指標がいずれも市場予想を上回る結果となったものの、ドル買いが強まる程でもなく一段高。NY午後には1920ドル台の節目との攻防へ、NY引け後にはこの節目突破に伴う短期上値目標1940ドル付近、1936.9ドルまで上昇。インフレ鈍化に伴う利上げ収束への思惑や景気減速懸念、一定のインフレを買い材料としてみなすようにもなってきた感もあり堅調推移をサポート。短期的には下値サポートを1900ドルに切り上げ、1940ドル前後までのレンジで高値保ち合いの様相に。サポート割れの場合には1880ドル前後まで下値余地拡大、上方向への行き過ぎでも1960ドル程度まで。
NYプラチナは-2.6ドル、0.25%の小幅安で4日続落、横ばい推移を挟んで7日続落。7日続落は2020年3月以来、2年10ヵ月ぶり。12月28日(1020.2)以来、3週間ぶり安値を更新。時間外は1040ドル台半ばから小反発も、ロンドン序盤の1050ドル台前半が高値となって戻り売り再開。短期下値目安1040ドルを改めて割り込むとNY朝にかけて1030ドル割れへ、安値では一時1015ドルまで下げて切り返すとNY午後には1040ドルまで急反発。短期下値目安1040ドルを大きくオーバーランも長めの下ヒゲを残して下げ止まりの可能性も示唆。反発方向へは右肩上がりの20日移動平均線(1057.3)が第一関門。
ドル円は45銭のドル安円高、0.35%の反落。日銀トレードで上下4円超の乱高下となった翌日は変動値幅109銭、今年の平均193銭の半分余りにとどまって今年3番めの小動きに。東京朝の128円80銭台が高値となって午後にかけて軟調推移も、東京市場終了直後には127円70銭台の安値をつけて反発。欧州時間にかけて128円70銭台まで反発するとNY時間は128円半ばを中心に小幅揉み合い状態に。ブレイナードFRB副議長のインフレ2%に向けては「十分に抑制的な金融政策をしばらく続ける必要」発言も若干のサポート材料となった様子もこの日の米経済指標と同様、決めてには欠けた格好にも。127円台後半ではこの日もサポートされながら129円付近での上値の重さが継続。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場1/19終値とチャート
20日の国内金価格は+103円、1.2%の大幅続伸で昨年11月10日(8744)以来、2ヵ月半ぶりの高値。高値保ち合い下限付近での膠着状態の様相から、NY金の堅調推移に押し上げられて保ち合い上方ブレイク。9日移動平均線(8650)を再度上抜けてパーフェクトオーダー再構成も加勢、8660円の節目突破に伴い今年高値を更新、短期上値余地8730円程度までもう少しの上昇余地も。行き過ぎの場合には8800円も意識され、当面の下値サポートは8600円、割れると8500円。
週間ベースでは+121円、1.41%高で4週続伸。4週続伸は昨年3月以来、10ヵ月ぶり。
プラチナ価格は-22円、0.47%の反落で12月23日(4552)以来、4週間ぶりの安値。その12月安値(4552)から1月高値(4959)までの76.4%戻し(4648)を達成。全値戻しも警戒されるなか、NYプラチナの下ヒゲにサポートされるかどうか。引き続き上昇軌道の90日移動平均線(4678)回復の可否がポイントに。
金価格の今年高値更新に対して今年安値を更新、秋には3616円まで縮小していた価格差は4078円となり、10月13日(4115)以来3ヵ月ぶりの水準にへと急拡大。
週間ベースでは-173円、3.6%の続落。
※参考:金プラチナ国内価格1/20とチャート
2023年1月20日(金)時点の相場
国内金:8,716 円 1/20(金) ▲103(1.20%)
国内プラチナ:4,638 円 1/20(金) ▼22(0.47%)
NY金:1,923.9 ドル 1/19(木) ▲16.9(0.89%)
NYプラチナ:1,041.1 ドル 1/19(木) ▼2.6(0.25%)
ドル円:128.44 円 1/19(木) ▼0.45(0.35%)
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