更新日:2023年4月17日(月)
米3月CPIやPPIではインフレ鈍化継続が確認され、米FRBによる利上げ打ち止めへの期待感、さらに年後半には利下げフェーズ入りの可能性も意識された先週、ドル安の流れを受けてNY金は一時過去最高値も目前となる2060ドル台まで上昇し、国内金価格は今年何度も更新してきた過去最高値で9500円手前まで上昇。
しかし週末にはFRB高官のタカ派発言やミシガン大のインフレ期待急上昇などを受けて巻き戻しの展開に。
133円70銭台で週末を折り返したドル円は週明け東京市場朝には134円トライの様相にも。週末に急反落のNY金は週明け時間外もやや軟調、一時2010ドル割れを試す場面もあり、2010ドル台前半から半ばでの推移。これに連れる形でNYプラチナも週末の1050ドル台半ばからわずかに軟調、1050ドル台前半での推移から。
17日の国内金価格は-69円、0.73%安となって7日ぶりの反落。4月12日(9421)以来、3日ぶりの安値となって5日ぶりに過去最高値更新ストップ。下げ幅としては今年の絶対値平均47円の1.5倍、今年8番めの大幅安。なお、同等水準以上の上昇は今年ここまで11回。RSIなどの逆行が続くなかでも高値警戒感も徐々に高まっていた状態からの調整も、依然として堅調推移の9日移動平均線(9369)を大きく上回る水準。9日線を下抜けても9280円までが短期的な下値サポート、これも下抜けるようだと調整幅拡大へ、9200円近辺までが下値目安に。9500円超へと切り返す展開となれば次の最高値更新目安は9550円。
一目均衡表では、過去26日の高安中央値を示す基準線(9127)との上方乖離幅を拡大し続け、過去9日間の高安中央値を示す転換線(9388)の急騰にサポートされ続けて6週連続の三役好転。
中期的に見ると2022年3月半ば安値(7988)と2022年4月高値(8860)を起点に斜行三角保合いを形成、今年3月にこれを上方ブレイクして以降、やや一方的な上昇トレンドを形成して水準を切り上げ続ける状態に。
想定可能な中期上昇目安としては、中期三角保合いの値幅(872)がそのまま追加上昇値幅となった場合、8860+872=9732円。再燃の兆しもあるインフレ高止まり懸念が再び後退するようなら、再び最高値更新トライとなる可能性もあり、そうなれば9700円台も意識される可能性も。
プラチナ価格はわずかに+1円、0.02%高で4日続伸。週末の急騰後も1月12日(4900)以来、3ヵ月ぶり高値圏をキープ。急騰局面を形成中の9日移動平均線(4673)から4700円近辺までの調整は十分想定可能。多少の調整を挟みながらもう一段の上値トライへと向かえば、11月高値(5076)から2月安値(4289)の76.4%戻し(4890)から4900円近辺までが意識される可能性も。
一目均衡表では2週連続の三役好転、1週間前には基準線(4620)と同水準だった転換線(4687)が大幅上昇し、完全な三役好転という状態にも。また、2022年9月安値(4052)と2022年11月高値(5076)を起点とする中期三角保合い傾向の状態から上昇ブレイクした可能性も。遅行線もしっかり上方ブレイクできれば一段高への可能性も。そうなれば今年1月高値(4959)、さらには11月高値が意識されるような展開にも。
さらに想定可能な中期高値目安水準としては、昨年9月安値から11月高値までの上昇値幅(1024)を今年2月安値(4289)に加算した水準(=5313)。中期的には10年ぶり高値水準となる5300円台も見えてくる可能性も?
※参考:金プラチナ国内価格4/17とチャート
2023年4月17日(月)時点の相場
国内金:9,426 円 4/17(月) ▼69(0.73%)
国内プラチナ:4,832 円 4/17(月) ▲1(0.02%)
NY金:2,015.8 ドル 4/14(金) ▼39.5(1.92%)
NYプラチナ:1,054.0 ドル 4/14(金) ▼11.5(1.08%)
ドル円:133.75 円 4/14(金) ▲1.18(0.89%)
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