更新日:2023年4月18日(火)
NY終値ベースでは4月3日に2000ドル台に到達したNY金、それから17日まで10営業日連続で2000ドル超での推移が続きます。2000ドル超での連続推移日数としては過去最長。
これまで2000ドル超の高値圏推移となったのは3回。
1回めは2020年。
1900ドルを越えた2020年7月27日を起点すると7日めの8月4日に2000ドル超え。コロナ禍での景気減速局面でのリスク回避の流れとなったこの時期は、5日連続2000ドル超を維持し、2000ドル超4日めに過去最高値2089.2ドルを記録。※41日連続1900ドル超
2回めは2022年。
2022年2月28日の1900ドル超から7日めに2000ドル超え。2022年最高値となった2078.8ドルもこの日に記録。ロシアのウクライナ侵攻に伴う地政学リスクから急騰局面を形成したこの時期は、2日後にも2000ドル台を記録も、散発2日のみ。※39日連続1900ドル超
3回めは2023年。
2023年3月13日に1900ドルを超えてから、2000ドルに到達したのは16日めの4月3日。FRBの利上げ打ち止め観測、ハイペース利上げに伴う景気減速懸念、ウクライナ戦争、米中対立などの地政学リスク、さらにはロシアや中国などを中心に中央銀行の金買い需要も影響した可能性もある状況下で、2023年最高値をつけたのは2000ドル超8日めの4月13日(2063.4ドル)。※現時点で10日連続2000ドル超、25日連続1900ドル超
2000ドル超では過去最長を更新しながらも過去最高値更新にはまだ届かない今年、多数の金買い要因があるなかでゆっくりとしたペースで上昇し、このままゆっくりと低下基調へ。そんな展開もないとは言えませんが、ゆるやかな上昇基調がもう少し続き、最高値更新が通過点となるような展開も想定できるかもしれません。
17日のNY金は-8.8ドル、0.44%の続落で4月10日(2003.8)以来、1週間ぶりの安値。週末の急反落で調整局面入りとなった流れが継続。時間外には2010ドル割れで下げ渋った後に2020ドル台半ばへと反発も2020ドル台後半では上値も重く、MY市場では戻り売り。米4月NY連銀製造業景況指数が予想外の上ブレとなったことをきっかけに米10年債利回り上昇とドル高の流れが強まり、2010ドル近辺へと小幅に急落。さらに米4月NAHB住宅市場指数も予想を上回る回復基調となったことで一段安、安値では1週間ぶりとなる2000ドルの大台割れ。一時2週間ぶり安値となる1993ドル付近まで下げて切り返すとNY午後には大台を回復。ゆるやかに上昇する20日移動平均線(1997.9)にもサポートされ、節目となる2000ドルの大台もなんとか維持した格好。目先、大台を維持できなくなればもう一段の調整進行、1980ドル前後までが調整目安に。
NYプラチナは+5.6ドル、0.53%の反発。1060ドル付近からスタートした週明け時間外は1050ドルまで下げて押し目買い、ロンドン市場で1060ドル台を回復するとNY市場では1070ドルの節目トライ。しかし3日連続1070ドル近辺で上値を押さえられる形となって反落。それでも1050ドル台では下値も堅く、NY午後には1060ドル近辺に収束して下げ渋る格好に。日々重くなる1070ドルの抵抗水準を突破できれば上値トライ再開へ、短期的には1080ドル台を目安に水準を切り上げる展開へ。下値サポート候補は4月初旬高値圏1030ドル近辺。
ドル円は73銭のドル高円安、0.55%の続伸で3月10日(135.07)以来、5週間ぶりの高値。週明け東京市場朝には133円70銭近辺の安値から134円10銭台まで上昇、午後から欧州時間にかけては134円を挟んでの保ち合い推移。NY朝には133円70銭台の安値圏で下げ渋ると4月NY連銀製造業景況指数が予想に反して9ヵ月ぶり高水準へと急反発となったことを好感し、米10年債利回り急上昇とともに急騰。134円台を回復し、134円30銭台まで上昇後にはNAHB住宅市場指数も予想を上回って4ヵ月連続上昇となり、134円50銭台までの上昇をサポート。NY終盤にかけても134円40銭近辺で下げ渋り。133円80銭の節目を上抜けて保ち合い上方ブレイク、短期上値目標は5週間ぶり高値圏135円台前半へ。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場4/17終値とチャート
18日の国内金価格は-6円、0.06%の小幅続落で4月11日(9342)以来、1週間ぶりの安値。3月28日以来、3週間ぶりの続落となり、ゆるやかに調整局面が進行し始めた格好にも。目先、上昇基調を維持する9日移動平均線(9379)、3月末安値(9017)から4月高値(9495)の23.6%戻し(9382)など、9380円近辺が短期調整目安。さらには38.2%戻し(9312)辺りも。9500円超へと切り返した場合には、次の最高値更新目安として9550円近辺へ。
プラチナ価格は+58円、1.2%高となって5日続伸。1月12日(4900)以来3ヵ月ぶり高値圏で一段高。5日続伸は3月以来、1ヵ月ぶりで今年2度め。急騰一服状態からの調整もあり得た状況からNYプラチナの下げ渋りと円安サポートに押し上げられた格好で、11月高値(5076)から2月安値(4289)の76.4%戻し(4890)を達成。もう一段の行き過ぎなら1月の今年高値4959円が意識され、過熱感などから必然の調整となれば2月安値からここまでの23.6%戻し(4748)近辺までが短期目安に。
※参考:金プラチナ国内価格4/18とチャート
2023年4月18日(火)時点の相場
国内金:9,420 円 4/18(火) ▼6(0.06%)
国内プラチナ:4,890 円 4/18(火) ▲58(1.20%)
NY金:2,007.0 ドル 4/17(月) ▼8.8(0.44%)
NYプラチナ:1,059.6 ドル 4/17(月) ▲5.6(0.53%)
ドル円:134.48 円 4/17(月) ▲0.73(0.55%)
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