更新日:2023年5月31日(水)
欧州委員会が発表した5月のユーロ圏景況感指数は96.5。市場予想の98.8を下回り、4月から-2.5ポイントの急低下で半年ぶりの低水準。過去平均100を下回る状態は11ヵ月連続、1月の99.6が直近ピークとなって回復局面は失速状態に。
業種別では製造業が-5.2。3ヵ月連続マイナス圏推移で4ヵ月続落となり、2年半ぶりの低水準。サービス業は7.0で半年ぶりの低水準。
国別では大半が低調。
<ユーロ圏主要国>
1)イタリア:102.5=11ヵ月ぶり高水準となった4月から-2.3、反落で5ヵ月ぶり低水準
2)スペイン:100.5=11ヵ月ぶり高水準の4月から-3.0、反落で2ヵ月ぶり低水準
3)ドイツ:95.5=9ヵ月ぶり高水準の4月から-2.9、反落で5ヵ月ぶり低水準
4)オランダ:95.0=前月比-1.5、8ヵ月ぶり高水準の3月から続落で4ヵ月ぶり低水準
5)フランス:94.9=2年5ヵ月ぶり低水準となった4月から+1.5、反発で2ヵ月ぶり高水準
6)ベルギー:89.6=8ヵ月ぶり高水準となった4月から-2.9、反落で3ヵ月ぶり低水準
7)オーストリア:85.1=前月比-4.9の急反落、8ヵ月ぶり高水準となった2月(94.4)から低下基調
<イタリア超=100超>
1)クロアチア:108.4=前月比-0.4の反落、13ヵ月ぶり高水準の2月(109.3)から小幅低下
2)ギリシャ:108.1=13ヵ月ぶり高水準となった4月から-0.6、反落で2ヵ月ぶり低水準
3)キプロス:104.1=4ヵ月ぶり低水準の4月から+0.6、反発で2ヵ月ぶり高水準
4)マルタ:103.9=14ヵ月ぶり高水準の4月から-10.8の急低下、7ヵ月ぶり反落で4ヵ月ぶり低水準
※100超は地中海からアドリア海沿岸の南欧勢で合計6カ国と低調。
<5月に上昇>
1)フランス=+1.5
2)フィンランド:87.6=前月比+0.6、続伸で9ヵ月ぶり高水準
2)キプロス=+0.6
4)スロベニア:94.8=前月比+0.3、5ヵ月ぶりの反発で2ヵ月ぶり高水準
※上昇4カ国は4月の11カ国から急減、昨年10月以来7ヵ月ぶり低調。
<ワースト3>
エストニア:82.5=-1.5の反落で5ヵ月ぶり低水準
オーストリア:85.1
スロバキア:86.1=-5.7の続落で3ヵ月ぶり低水準
※90割れはフィンランドを含めて4カ国
3連休明け、30日のNY金は+32.8ドル、1.69%の大幅続伸。上げ幅としては今年の絶対値平均14.1ドルの2.3倍、今年5番めの急騰で5月22日(1977.2)以来、1週間ぶりの高値。週明け時間外の1960ドル台から30日アジア時間には一時1950ドル割れへと下押し後に反発、ユーロ高ドル安の流れとなったロンドン市場にかけて1970ドル台へと上昇。NY市場では米5月消費者信頼感指数が市場予想を上回りながらも半年ぶり低水準となり、ダラス連銀製造業活動指数は3年ぶり低水準へと悪化、米10年債利回りが3.7%割れへと低下した流れを受けて一時1980ドル台へと上昇。NY引けにかけては1970ドル台半ばへ。米債務上限問題は解消方向へと進展したものの、モスクワでのドローン攻撃などの地政学リスクや低調な米指標結果を受けて1900ドル近辺までの下値警戒感をいったん払拭する格好となって切り返し。ただし1980ドル台の節目付近では上値の重さも再確認。これを突破することができれば2000ドルの大台再トライへも。
NYプラチナは-6.2ドル、0.6%の反落で4月11日(1005.1)以来、7週間ぶりの安値。週明け時間外には1020ドル台半ばから1040ドル手前まで上昇、30日のアジア時間には一時1040ドル台へ、ロンドン・NY朝にかけては1040ドル台半ばまで上昇して失速。NY市場では米株の軟調局面にも追随する格好となって1020ドル台へと急反落。ほぼ水平状態の90日移動平均線(1017.4)に下値を支えられる格好にもなったものの、上ヒゲを残して下押し圧力継続を示唆。90日線を割れると短期下値目安1000ドル前後を目指す流れ再加速へ。
ドル円は65銭のドル安円高、0.46%の続落で5月24日(139.46)以来、1週間ぶりの安値。東京時間朝には140円台半ばから139円90銭台まで下押し後に反発、午後には140円台半ばを回復し、東京市場終了後には140円90銭台まで上昇。前日高値をわずかに上回って今年高値を更新、半年ぶり高値をつけて失速。財務省・金融庁・日銀による情報交換会開催報道が円安牽制となって140円台前半へと急落すると、欧州時間には乱高下を挟んで米10年債利回り低下にも連れ、139円50銭台まで一段安。NY市場では低調となった経済指標結果も重石となって反発も限定的、ただし下値も堅く139円80銭近辺に収束。10月高値(151.94)と1月安値(127.21)の半値戻し(139.58)から9日移動平均線(139.35)が目先のサポート候補となり、その下は138円近辺。140円60銭超へと切り返した場合には141円半ば辺りまでを目安に高値更新トライへ。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場5/30終値とチャート
31日の国内金価格は+29円、0.3%の反発で5月24日(9629)以来、1週間ぶりの高値。9日移動平均線(9593)にサポートされての反発で前日下落分を取り戻し、9620円の節目をわずかながら上抜け。下押し圧力も残る状態のまま、雇用統計前にフライングでの上値トライへの兆しは一時的な小幅上ブレに終わる可能性もあるものの、そうでなければ最高値更新トライへ、短期上値目標9700円近辺を目指す流れに。下値サポートは9590円、これを割れると保ち合い下放れとなって9500円近辺までを目安に調整局面形成へ。
月間ベースでは+274円、2.93%高となって3ヵ月続伸。
プラチナ価格は-56円、1.11%安で4日ぶりの反落で5月安値となった25日(4968)以来の安値。21日移動平均線(5054)をデッドクロスした9日移動平均線(5036)に上値を押さえられ、主要レンジを一段切り下げる形に。目先、4960円の節目を割り込むようだともう一段の下値切り下げへ、4920円近辺までが短期下値目安に。反発方向へは5040円が抵抗水準、これを突破できれば5100円近辺までの上昇余地。
月間ベースでは-46円、0.92%安で3ヵ月ぶりの反落。
※参考:金プラチナ国内価格5/31とチャート
2023年5月31日(水)時点の相場
国内金:9,624 円 5/31(水) ▲29(0.30%)
国内プラチナ:4,979 円 5/31(水) ▼56(1.11%)
NY金:1,977.1 ドル 5/30(火) ▲32.8(1.69%)
NYプラチナ:1,021.9 ドル 5/30(火) ▼6.2(0.60%)
ドル円:139.79 円 5/30(火) ▼0.65(0.46%)
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