更新日:2023年12月4日(月)
週末に過去最高値を更新したNY金は週明け時間外にも一段高。
2090ドル台を維持して週末を終えたNY金は週明け時間外には2100ドルを超えて急騰、高値では一時2150ドル台まで上昇。やや行き過ぎた流れの巻き戻しがその後急速に進行すると2100ドル近辺へ。
週末のNY市場ではISMの指標が予想外に低調となったことをきっかけに米長期金利低下とドル安の流れが進行し、NY金は2090ドル台へと最高値を更新。この日はパウエルFRB議長の講演もあり、「行き過ぎた利上げリスクと、インフレ抑制のための利上げ不十分リスクとのバランスは均衡」との発言も。従来どおり「必要なら利上げも」と中立の立場は崩さないものの、市場は都合よくハト派的と解釈する向きが優勢となった様子もあり、NY金の最高値更新をサポート。さらに週明けには、出遅れた向きの追随買いが一気にその水準を押し上げたような格好にも。
高値更新タイミングではこれまでも急騰、急反落となってきたNY金は今回も、上ヒゲを残して一服、という展開も想定されそうです。
ただし、雇用指標やインフレ指標を確認してFOMCへと向かう今後10日余りの期間では、高値更新トライの上ヒゲ第2弾という展開も、否定はできません。
週明け4日の国内金価格は+209円、1.97%の大幅続伸。2営業日連続、ここ4日で3回、今年37回めの過去最高値更新。10550円の節目上抜けに伴う短期上値目標10600円程度に到達後、さらなる上値目安として想定可能な水準10712円(=10515+(10544-10347))をも突き抜けての一段高。時間外のNY金は勢い余った感もあり、ドル安円高局面もこのまま一方的な流れとはなり難く、相応の巻き戻しも想定されるところ。11月安値(10347)からここまで(10819)の23.6%戻し(10708)から38.2%戻し(10639)辺りまでは十分射程圏内に。
一目均衡表では三役好転を維持しての一段高。雲のねじれ付近で急騰局面形成となり、10月末から11月末までの概ね10350円から10540円までの保ち合いレンジを上抜け、この保ち合い値幅分上昇した場合の想定水準10730円にも到達してさらに一段高。高値圏での乱高下状態となる可能性もあり、当面のサポート候補としては11月末までの保ち合い上限水準(10540)や、10月安値(9512)から最高値(10819)の23.6%戻し(10511)辺りまで。
プラチナ価格は-29円、0.61%の反落で11月20日(4695)以来、2週間ぶりの安値。上下動を繰り返す小幅乱高下状態で微妙に水準を切り下げる展開が続き、4770円の節目を下抜け。下値再々トライへの流れが順調に進行するなら4700円の大台割れへ、11月20日(4695)の水準から水平状態の90日移動平均線(4693)辺りまでが短期下値目安に。上下動が続いて4800円台回復へと切り返した場合には反発トライへ、4880円台辺りまでが短期上値目標に。
一目均衡表では1週間前の三役好転から、上昇起動の転換線(4809)を維持し切れず、二役好転の一役は揉み合い状態に。基準線(4722)や今週4725円へと水準を切り上げる雲の上限などが目先のサポート候補。これらを下抜けるようだと中期三角保合い上限ラインとの攻防からも下放れ、上抜け失敗となって軟調局面継続へとなりやすい状況にも。
※参考:金プラチナ国内価格12/4とチャート
2023年12月4日(月)時点の相場
国内金:10,819 円 12/4(月) ▲209(1.97%)
国内プラチナ:4,762 円 12/4(月) ▼29(0.61%)
NY金:2,089.7 ドル 12/1(金) ▲32.5(1.58%)
NYプラチナ:936.1 ドル 12/1(金) ▲0.2(0.02%)
ドル円:146.84 円 12/1(金) ▼1.35(0.91%)
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