更新日:2024年1月29日(月)
米国経済の好調ぶりを示唆する経済市指標結果やFRB高官らによる早期利下げ観測牽制発言などもあり、市場観測としては年末にほぼ100%織り込んでいた3月利下げへの思惑が後退した1月。
これを背景に1月は軟調推移が続いたNY金。2002年以降では上昇確率68.2%で勝率1位の実績を誇る1月も今年は苦戦。
これに対して堅調推移が続いたドル円は12月の下げ幅(-7.17円)を1月ここまで(+7.11円)でほぼ取り戻す状態に。
この結果、国内金価格はゆるやかな上昇局面が続き、12月に最高値から急反落した値幅の61.8%戻し(10550)を達成。
足下ではNY金の軟調局面もドル円の堅調推移も一服状態となり、月末のFOMCから月初の一連の重要指標、雇用統計までの結果を見極めて今後の方向性判断へ。
そんな状況で先週も1月PMI速報が上振れ、第4四半期GDP速報は予想外の大幅上振れ、住宅指標も好結果など米国経済の強さがあらためて認識される状態。
1月のトレンド継続か、反転かの分岐点にもなりうる今週を通過後には、最高値圏再トライか、三尊天井の可能性を残して調整局面入りか、国内金価格の方向性も見えてきそうです。
週末を2010ドル台後半で終えたNY金は週明け時間外には2020ドル台半ばへ。ドル円は148円10銭近辺から30銭台までの行って来い。
29日の国内金価格は先週末から+29円、0.28%の続伸。今年高値となった1月24日(10569)以来の高値水準を回復し、9日移動平均線(10522)も再び上抜けて強気のパーフェクトオーダー再開となって今年高値圏再トライへ。今年高値更新で高値保ち合い上抜け、10470円超へと抜け出せば一段高へ、短期上値目標は12月の最高値(10819)から12月安値(10115)までの76.4%戻し(10653)近辺まで。反落で10470円の節目割れの場合には調整へ、21日移動平均線(10423)近辺までが短期下値目安に。
一目均衡表では転換線(10521)を上抜け、雲の上限(10481)も上回り、遅行線も26日前の価格(10142)を大幅に上回って三役好転。保ち合いを抜け出して一段高へと向かう為の環境は整った状態のようにも。ただし、12月の最高値を起点に右肩下がりのレジスタンスラインを形成中の可能性もあり、12月の急落値幅の61.8%戻しというキリの良い水準とタイミングで失速へ、という警戒感も。さらには三尊天井形成リスクや2月13-14日にかけて生じる雲のねじれは1月CPI発表のタイミングとも重なり、2月半ばにかけての急変動リスクも。
週明け時間外のNYプラチナは920ドルを挟んでの小幅保ち合い。
国内プラチナ価格は+89円、1.93%高で3日ぶりの反発。1月9日(4783)以来、20日ぶりの高値。短期的には4630円の節目割れに伴う下値目安4570円程度までを目指す可能性もあった流れはまき戻し。中期三角保合い下限ライン付近にサポートされての急反発となり、4660円の節目も上抜けて一段高。中期三角保合い中間ラインを形成する90-21日移動平均線(4697-4702)を突破できれば短期上値目標4740円近辺までの上値余地。
一目均衡表では転換線(4648)を上回るも基準線(4728)には届かず、雲の下限(4680)を上抜けながら雲の上限(4704)にはわずかに届かず、遅行線は26日前の価格(4717)を下回って一役逆転、二役は揉み合い状態。中期保ち合いレンジ縮小に伴い、薄くなった雲は1月24日から2月21日にかけて断続的に4回の雲のねじれが発生。目先は雇用統計後の2月5-8日にかけて2回のねじれ。2月初旬にそれなりの変動で中期三角保ち合いブレイクへの警戒感も。
※参考:金プラチナ国内価格1/29とチャート
2024年1月29日(月)時点の相場
国内金:10,537 円 1/29(月) ▲29(0.28%)
国内プラチナ:4,702 円 1/29(月) ▲89(1.93%)
NY金:2,017.3 ドル 1/26(金) ▼0.5(0.02%)
NYプラチナ:921.3 ドル 1/26(金) ▲26.8(3.00%)
ドル円:148.13 円 1/26(金) ▲0.46(0.31%)
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