更新日:2024年6月8日(土)
雇用統計はまたしてもポジティブ・サプライズ。
先月の4月分こそ雇用者数の伸びは市場予想を下回ったものの、12月分から3月分までの4ヵ月連続に続き、大幅上振れ。
年間平均では前月時点の+24.6万人から+24.8万人へと、小幅に上昇にとどまったものの、6ヵ月平均では+25.48万人。昨年11月(+20.45)に底打ち後は上昇傾向となり、昨年6月(+28.93)以来、11ヵ月ぶりの高水準。
非農業部門雇用者数(NFP)の伸びは、加速中。
平均時給も高止まり。インフレ高止まり懸念となって利下げ後ズレ・リスクに。
5月の平均時給は前年比+4.08%。市場予想の+3.9%を上回り、2年10ヵ月ぶり低水準となった4月(+3.98)から+0.1%で3ヵ月ぶりに上昇。2年11ヵ月では2番めの低水準。
3ヵ月平均では+4.07%。3ヵ月続落で2年10ヵ月ぶり低水準。低下傾向は続くも、18ヵ月連続4%台での推移。ちなみに長期平均は+3.04%。先は長そう。
また、前月比では+0.3%予想に対して+0.40%。1月(+0.50)以来4ヵ月ぶり高水準。過去10ヵ月でも2番めの高水準。前月比の長期平均は+0.25%。
その他、失業率は4.0%となり、2022年1月(4.0)以来、2年4ヵ月ぶりの高水準。広義の失業率、U6失業率は7.4%で2年5ヵ月ぶり高水準となった4月から変わらず。
労働参加率は62.5%。3-4月の62.7%から低下、2月(62.5)以来3ヵ月ぶりの低水準。直近1年4ヵ月では最低タイ。
次週、6月FOMCでのドットチャートにも大きく影響しそうな結果に。
7日のNY金は-65.9ドル、2.78%の大幅安で3日ぶりの反落。5月8日(2322.3)以来、1ヵ月ぶりの安値。今年の絶対値平均騰落率0.71%の3.9倍、4月22日(-67.4ドル、2.79%)以来1ヵ月半ぶりで今年2番めの急落。アジア時間には2390ドル台から2400ドルの大台トライ、高値では2400ドル台後半まで上昇し、5月22日高値(2430.5)以来、半月ぶり高値をつけて失速。2370ドルの節目上抜けに伴う短期上値目標2420ドルには少し届かず、雇用統計前に買われ過ぎた流れは雇用統計前に巻き戻し。ロンドン序盤に2390ドルを割れるとNY朝には2350ドル台へ、さらに米5月雇用統計のポジティブ・サプライズを受けて2320ドル台へと一段安、NY朝引け後には一時2300ドルの大台近辺まで下落。2340ドルの節目割れに伴う短期下値目安、5月初旬安値圏2290ドル近辺まで、もう少しの下げ余地も。
週間ベースでは-20.8ドル、0.89%の反落。
NYプラチナは-40.5ドル、4.0%の大幅安で3日ぶりの反落。アジア時間には前日高値をわずかに上回るも1010ドル台半ばで上値を押さえられ続けると、ロンドン序盤にはNY金の急落に追随。1000ドルの大台を割り込んで990ドル台では下げ渋る状態でNY朝へ、雇用統計後にもNY金の一段安に連れ安となって970ドル近辺まで急落。970ドル割れの安値では下げ渋るもNY引け後には970ドル維持をかけた攻防状態に。990ドルの節目割れに伴う短期下値目安970ドル程度に到達したことによる一服感も、次週FOMCの結果次第でNY金の一段安への追随警戒感も。さらなる下値警戒水準としては4月末安値圏910ドル近辺も。
週間ベースでは-70.9ドル、6.80%の反落。昨年11月以来、7ヵ月ぶりの大幅安。
ドル円は+111銭、0.71%の反発で5月31日(157.26)以来、1週間ぶりの高値。155円半ばを中心に東京午前には155円90銭台まで上昇し、東京市場終了直後には155円10銭台まで下落。155円半ばまで戻したNY朝には雇用統計の結果を受けて156円70銭台へと1円20銭ほどの急騰。米10年債利回りも4.3%近辺から4.4%台へと急騰して高止まり、ドル全面高となった流れの巻き戻しも限定的に。一時157円台を回復した後、NY午後には156円40銭台まで反落もNY終盤には156円70銭台へと収束。156円20銭の節目と20日移動平均線(156.35)上抜けに伴う短期上値目標、5月末高値圏157円半ばまで、もう少しの上昇余地も。
週間ベースでは-50銭、0.32%安で3週ぶりの反落。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場6/7終値とチャート
2024年6月8日(土)時点の相場
国内金:13,049 円 6/7(金) ▲125(0.97%)
国内プラチナ:5,487 円 6/7(金) ▲50(0.92%)
NY金:2,325.0 ドル 6/7(金) ▼65.9(2.76%)
NYプラチナ:971.1 ドル 6/7(金) ▼40.5(4.00%)
ドル円:156.76 円 6/7(金) ▲1.11(0.71%)
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