更新日:2024年6月11日(火)
米5月CPIと6月FOMCを控えて市場の警戒感が高まるなか、NY連銀の5月消費者調査によれば、1年先のインフレ期待は前年比+3.17%。4月からは-0.09%の低下、ただし半年間では2番めの高水準。1月と3月の3.00%で反発し、12ヵ月連続3%台で下げ渋る状態。2017-19年平均2.73%手前での足踏み状態も継続。
ミシガン大の1年先インフレ期待が1月と3月に2.9%まで低下して5月には3.3%まで反発している状況にも一致し、消費者が予想するインフレも2%台を目前に下げ渋る状態が続きます。
ガソリン価格が7ヵ月ぶり高水準へと上昇し、医療費も5ヵ月ぶり高水準へと上昇。
インフレ不確実性指数は5月に3.70%となり、4ヵ月ぶり高水準へと上昇。3ヵ月平均では3.69%で1年1ヵ月ぶりの高水準。
1年先の失業率が現在よりも上昇すると予想する人の割合は38.65%となり、3ヵ月続伸で過去平均37.30%を上回り、8ヵ月ぶりの高水準。
その一方で1年先の株価が現在よりも上昇すると予想する人の割合は40.48%となり、過去平均39.90を上回り、2021年5月以来、3年ぶりの高水準。
悲観と楽観が交錯する状態となり、FOMCでの利下げ見通しを予想する市場の思惑に似たような状況に。
10日のNY金は先週末から+2.0ドル、0.09%の小反発。週末の急落一服となった週明け時間外は2310ドル近辺での小幅揉み合い推移、安値では一時週末安値再トライも2300ドル台半ばまでに踏みとどまってNY市場では2320ドル台へと反発。NY午後には2330ドル回復トライもイベント前に上値の重さは変わらず。流れとしては2340ドルの節目割れに伴う短期下値目安、5月初旬安値圏2290ドル近辺までを目指す展開のなかでの一服、もう少しの下げ余地も。
NYプラチナは+5.6ドル、0.58%の反発。アジア時間には970ドル台半ばでの小動き、ロンドン・NY市場では変動幅をわずかに拡大も、安値では970ドル割れを試しながらも先週末安値は下回らず、高値も980ドル近辺までと限定的に。この日の変動値幅は13.0ドルにとどまり、今年の平均24.2ドルの半分強で今年2番めの小動き。990ドルの節目割れに伴う短期下値目安970ドル程度に到達していったん下げ止まりの可能性も。ただし970ドルの節目を割り込むようなら950ドル近辺までの下値切り下げも。
ドル円は+27銭、0.17%の続伸で5月31日(157.26)以来、10日ぶりの高値。東京朝の156円70銭付近が安値となり、午前中に157円20銭付近まで上昇してこの日の高値。欧州時間に156円70銭台まで軟調推移もNY時間には157円台を回復。この日の変動値幅は47銭ほどにとどまり、今年の平均110銭の4割に留まる小動き。イベント前の警戒状態からも値動き限定的となるなか、短期的には156円20銭の節目上抜けに伴う上値目標、5月末高値圏157円半ばまでを目指す流れが継続。FOMCでのタカ派見通しなどからドル高加速となって5月高値(157.98)を完全に上抜けるようだと今年高値更新トライへ、次の上値目標としては161円台も。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場6/10終値とチャート
11日の国内金価格は+100円、0.79%の反発。2年ぶりの急落局面形成からの自律反発となって急落幅の4分の1程の巻き戻し。12740円の節目割れに伴う短期下値目安12600円割れに対しては12680円台までに留まっての切り返し。下げ止まりに向けては9日移動平均線(12879)超えが必須に。あらためて12680円の節目を割り込むようだと12600円近辺再トライへ。
国内プラチナ価格はわずかに+3円、0.06%の小反発。5月末から続く下落トレンド進行中の一服、5380円の節目割れに伴う短期下値目安、4月末安値(4905)から5月高値(5877)の61.8%戻し(5276)近辺まで、もう少しの下げ余地。5490円超へと切り返すことができればトレンド転換へ、5550円程度までが短期反発目安に。
※参考:金プラチナ国内価格6/11とチャート
2024年6月11日(火)時点の相場
国内金:12,789 円 6/11(火) ▲100(0.79%)
国内プラチナ:5,331 円 6/11(火) ▲3(0.06%)
NY金:2,327.0 ドル 6/10(月) ▲2.0(0.09%)
NYプラチナ:976.7 ドル 6/10(月) ▲5.6(0.58%)
ドル円:157.03 円 6/10(月) ▲0.27(0.17%)
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