更新日:2024年6月21日(金)
米主要地区連銀製造業景況指数としては、NY連銀とは対照的な結果となったフィラデルフィア連銀製造業景況指数。
6月のフィラデルフィア連銀製造業景況指数は1.3。市場予想の5.0を下回り、5月から-3.2で続落、5ヵ月ぶりの低水準。
6ヵ月平均では3.2となり、4ヵ月続伸、2ヵ月連続プラス圏推移で1年10ヵ月ぶりの高水準。
出荷が半年ぶり低水準となった一方、仕入れ価格は3年10ヵ月ぶり低水準となった3月の3.7から4月以降は3ヵ月連続20ポイント前後と高止まり。販売価格は11ヵ月ぶりの高水準。
期待指数は4ヵ月ぶりの低水準、新規受注見通しは5ヵ月ぶりの低水準。その一方で仕入れ価格見通しは2年ぶり高水準、販売価格見通しは2年2ヵ月ぶりの高水準。
総合指数では昨年春に底打ち後は回復基調が続き、今年2月以降は5ヵ月連続のプラス圏推移もそのなかでは最低、急失速とマイナス圏への逆戻りも警戒される状況に。
インフレ関連指標が上昇し、インフレ見通しはさらに上昇する状況が景況感に失速をもたらしたフィラデルフィア連銀の状況は、インフレ鈍化をサポートに低迷状態の景況感が急回復となったNY連銀とは逆行。
インフレ高止まりを懸念して消費センチメントが悪化したミシガン大の6月指標には一致。
ミネアポリス連銀カシュカリ総裁総裁はこの日、「インフレ率2%達成は1、2年先の公算大」と慎重姿勢。
その一方でシカゴ連銀グールズビー総裁は(5月のようなインフレ統計が増えれば)「利下げ可能」と楽観発言も。
経済指標も、FRB関係者の見通しも、強弱混在となってきたようです。
20日のNY金は+22.1ドル、0.94%の続伸。2週間ぶりの続伸で6月6日(2390.9)以来、2週間ぶりの高値。19日の時間外に一時2340ドル割れの安値をつけ、20日の時間外には2350ドル回復トライ、NY市場では米指標が軒並み低調となったこともあり、ドル安局面をきっかけに上値トライが加速、2350ドル台から2370ドル台後半まで上昇。NY午後には2370ドル割れへの反落をはさんでNY引け後には2370ドル台を回復。2350ドルの節目上抜けに伴う短期上値目標、6月高値圏2390ドル近辺まで、もう少しの上昇余地も。
NYプラチナは+7.1ドル、0.73%高で4日続伸。6月6日(1011.6)以来、2週間ぶり高値圏での一段高。祝日の時間外に980ドル台へと水準を切り上げ、20日のロンドン序盤には990ドル台へと一段高、しかしNY市場ではこれを維持し切れず、一時970ドル台前半まで急反落。この日の安値をつけた後は切り返し、NY午後には980ドル台を回復しての推移。980ドルの節目をしっかり上抜ける形となり、これに伴う短期上値目標1000ドルの大台近辺にも一時急接近。上値再トライへと若干の上昇余地も。
ドル円は+84銭、0.53%高で6日続伸。NY終値ベースでは1990年4月18日(159.10)以来、34年2ヵ月ぶりのドル高円安水準。6日続伸は3月以来、3ヵ月ぶりで今年2度め。東京朝の157円90銭台が安値となり、158円台へと小幅上昇後は東京市場終了後まで、158円10銭台までの小幅レンジで揉み合い推移、欧州時間にはユーロ安ドル高にも連れて158円40銭台へと一段高。NY市場では米5月住宅着工件数、フィラデルフィア連銀製造業景況指数、失業保険申請件数がいずれも低調、悪化傾向となったことを受けて158円20銭台へと小幅に急落。しかし一時的にとどまって押し目買い、158円70銭台へと反発するとNY午後には158円90銭台まで上昇。米財務省が外国為替報告書で日本を「監視リスト」に追加したとの報道もドル高円安へのサポート材料となった模様。短期的には157円20銭の節目上抜けに伴う短期上値目標158円台にしっかり到達したものの、一服感よりもここにきて勢いが増す状況にも。今年最高値160円台再トライへと向かう流れにも。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場6/20終値とチャート
21日の国内金価格は+257円、1.98%の大幅高で3日続伸。横ばい推移を挟んで4日続伸となり、5月22日(13332)以来、1ヵ月ぶりの高値。上昇率は今年の絶対値平均騰落率0.64%の3.1倍、3月21日(+299円、2.64%)以来3ヵ月ぶりで今年2番めの急騰。12830円の節目上抜けに伴う短期上値目標12900円台回復後の第2目標13000円の大台回復も達成、そして突き抜け。6月高値でネックラインとなっていた7日の13049円を上抜けたことで6月安値(10日:12689)を底値とする逆三尊を完成、これに伴う上昇局面形成で予想可能な最大水準は13409円。
週間ベースでは+480円、3.77%の大幅反発。4月8日からの週(+653円、5.37%)以来、10週ぶりで今年3番めの大幅高。
国内プラチナ価格は+37円、0.68%高で5日続伸。6月7日(5487)以来2週間ぶり高値圏での一段高。5日続伸は1ヵ月ぶりで今年2度め。5日続伸でもRSIは35.8%と低水準のまま。6月序盤の下落幅の大きさを示し、5日合計231円の上昇が相対的には小反発。5490円の節目を突破できれば一段高トライへ、5月高値(5877)から6月安値(5218)の半値戻し(5548)近辺までが短期上値目標に。
週間では+231円、4.43%高で3週ぶりの反発。5月13日からの週(+420円、7.89%)以来5週ぶり、今年3番めの大幅高。
※参考:金プラチナ国内価格6/21とチャート
2024年6月21日(金)時点の相場
国内金:13,221 円 6/21(金) ▲257(1.98%)
国内プラチナ:5,449 円 6/21(金) ▲37(0.68%)
NY金:2,369.0 ドル 6/20(木) ▲22.1(0.94%)
NYプラチナ:984.3 ドル 6/20(木) ▲7.1(0.73%)
ドル円:158.93 円 6/20(木) ▲0.84(0.53%)
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