更新日:2025年1月8日(水)
米国のサービス業は予想以上に好調。
12月ISM非製造業景況指数は54.1。市場予想の53.5を上回り、10月の52.1からも+2.0の反発。6ヵ月連続で節目50超の拡大基調を維持。
構成指数では新規受注が6ヵ月連続節目50超となり、雇用も3ヵ月連続50超と堅調を維持。
また、価格指数は64.4となり、前月から+6.2の急騰で1年10ヵ月ぶりの高水準。インフレ懸念も高止まり。
米労働市場も予想以上に好調。
11月の求人件数は809.8万件。市場予想の775万件を上回り、10月の783.9万件からは+3.3%、続伸で5月(823.0)以来、半年ぶりの高水準。
2ヵ月連続で増加するのは2022年12月以来、1年11ヵ月ぶり。
なお、前年比では-9.33%。2年4ヵ月連続の前年割れが続くなか、1年3ヵ月ぶりの高水準。減少ペースは減速中。
また、失業者1人当たりの求人件数、求人倍率は1.13件。10月の1.12件からは微増、続伸で6月(1.16)以来、5か月ぶりの高水準。
週末の雇用統計が若干低調となった程度では、追加利下げ観測後退の流れは変わらない可能性もありそうです。
7日のNY金は+18.0ドル、0.68%高で3日ぶりの反発。アジア時間に2640ドル台前半の安値から2650ドル台へと上昇、90日移動平均線(2656.0)との攻防をロンドン市場で突破するとNY朝には2670ドル台へと一段高。2680ドル手前の高値をつけて失速すると、米求人件数とISM非製造業景況指数がいずれも好結果となったことを受けて米10年債利回り急伸とドル高の流れに押され、2650ドル台前半へと急反落。ただしNY午後には反発して2660ドル台へと収束。攻防が続く90日線は上抜けたものの、2670ドルの節目トライは米労働市場の好調とインフレ懸念に阻止された格好。目先、米労働市場の重要指標悪化などがあれば節目上抜け再トライへ、2670ドル超えなら2700ドルの大台回復トライへ。下値サポートは2640ドル、割り込むようなら2610ドル近辺までを短期目安に下値トライへ。
NYプラチナは+33.9ドル、3.60%の大幅反発で11月19日(978.6)以来、2ヵ月ぶりの高値。騰落率では昨年来の絶対値平均1.38%の2.6倍、8月15日(+35.5ドル、3.82%)以来、5ヵ月ぶりの急騰。アジア時間に940ドル台前半の安値をつけて反発局面へ、攻防状態となった950ドルの節目を突破するとロンドン序盤には960ドル台へ、NY朝にはNY金の上昇局面に追随する形で970ドル台へと一段高。好結果となった米指標発表後の急反落も限定的となり、NY午後には高値で980ドル付近まで上昇。950ドルの節目上抜けに伴う90日移動平均線(971.2)上抜けトライに成功、短期上値目標980ドル近辺にも到達。一服後に90日線を維持できるかどうかが今後のポイントに。当面の下値サポートは940ドル、割れると900ドルへ。
ドル円は+46銭、0.29%の続伸で7月16日(158.38)以来、ほぼ半年ぶりの高値。東京朝は株高の流れにも連れて堅調推移、157円50銭近辺から158円40銭台まで1円弱の上昇。しかし、加藤財務相の円安けん制発言を受けて失速すると巻き戻しの流れへ。上げ幅の大半を巻き戻して東京市場を終えると欧州時間序盤には157円30銭台まで、1円強の下落。この日の安値をつけて反発するとNY朝にかけては157円後半で小幅揉み合い推移。米求人件数とISM非製造業景況指数の上振れを受けての急騰局面では157円70銭近辺から158円40銭台まで、70銭ほどの急騰。しかし、これも維持できず程なく失速すると元の水準へと巻き戻し、二度の上に行って来いで上値の重さも確認しながらNY終盤には158円再々トライへ。何度も跳ね返される158円10銭の節目をしっかり超えることができれば159円半ばまでを短期上値目標に一段高トライへ。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場1/7終値とチャート
8日の国内金価格は+97円、0.66%の反発で11月25日(14722)以来、1ヵ月半ぶりの高値。上昇率では、昨年来の絶対値平均騰落率0.73%を少し下回る水準。上昇一服後の再上昇となり、ピーク水準としては過去2番めのピークとなった11月高値(14722)にもあとわずか。これを超えると12月安値(13896)から12月12日(14549)までの上昇幅(653)を19日(14101)を起点に加算するN計算値、14754円近辺が意識される可能性。
プラチナ価格は+80円、1.56%の続伸。12月からの反発局面が続くなか、上昇軌道の9日移動平均線(5136)にサポートされながら、上値も下値も切り下げる調整フェーズを終えて切り返し。5140円の節目割れに伴う短期下値目安5080円程度を目指す流れは早々に巻き戻され、逆に5170円の節目を上抜けて反発局面再開へ。短期上値目標は5240円辺りまで。下方向へは5120円を割れるとトレンド崩れへ、5030円近辺までが短期下値目安に。
※参考:金プラチナ国内価格1/8とチャート
2025年1月8日(水)時点の相場
国内金:14,703 円 1/8(水) ▲97(0.66%)
国内プラチナ:5,212 円 1/8(水) ▲80(1.56%)
NY金:2,665.4 ドル 1/7(火) ▲18.0(0.68%)
NYプラチナ:976.7 ドル 1/7(火) ▲33.9(3.60%)
ドル円:158.09 円 1/7(火) ▲0.46(0.29%)
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