更新日：2025年1月18日(土)
アトランタ連銀が今週発表した指標、賃金上昇トラッカーでは、賃金上昇率は低下傾向が続いています。
個人時給の中央値の前年比データを3ヵ月移動平均で示すこの指標では、12月は+4.2％。前月から0.1％低下し、3ヵ月続落となって2021年10月（4.1）以来、3年2ヵ月ぶりの低水準。
一時的な反発局面を挟みながらも2022年以降の低下基調は続き、足下では一段と低下。
一方、雇用統計での平均時給を前年比3ヵ月平均で見ると、12月は+3.96％。前月から+0.02％の小幅上昇で4ヵ月続伸、5月（4.02）以来、7ヵ月ぶりの高水準。
3年1ヵ月ぶり低水準となった8月（+3.78）に底打ちし、その後は反発基調が継続中。
過去、コロナ禍や世界金融危機時に一時的に逆行する場面はあったものの、それも長くは続きませんでした。
平均時給3ヵ月平均と賃金上昇トラッカーとの逆行状態解消は時間の問題、という状況とも言えそうです。
賃金上昇率は反発基調が続くのか、それとも低下基調再開か、その分岐点に差し掛かりつつあるようです。
なお、賃金上昇トラッカーとは逆相関の関係にあるゼロ賃金の割合（賃金上昇率+-0.5％内の割合）は12.9％。3年ぶり高水準で高止まり。
こちらも上昇基調再開か、ピークアウトへと向かうのか、微妙なタイミングとなってきているようです。
17日のNY金は-2.2ドル、0.08％の小幅安で4日ぶりの反落。アジア時間の2740ドル台半ばからロンドン市場にかけて2730ドル近辺へと軟調推移、わずかに2730ドル割れの安値をつけて切り返すとNY市場では2740ドル台へと反発。NY午後には2760ドル手前まで上昇して失速するとNY引け後には2740ドル近辺へと行って来い。2720ドルの節目超えに伴う短期上値目標2740ドル近辺到達後の一服も、下げ渋って高止まり。引き続き2720ドル程度までの調整は入りやすく、12月高値圏2760ドル台辺りまでが目先の行き過ぎ目安にも。
週間ベースでは+33.7ドル、1.24％の続伸。
NYプラチナは+17.1ドル、1.80％の続伸。アジア時間に940ドルをわずかに割り込みながらも下げ渋り、前日安値を下回らず、3日連続940ドル前後が安値となって反発へ。ロンドン序盤には950ドル回復トライへ、NY朝に950ドル台を回復するとNY午後には960ドル台へと一段高、高値では970ドル手前まで上昇し、NY引け後も960ドル台半ばを維持。940ドルの節目を維持し、逆にこの水準での底堅さを確認する格好にもなって折り返し。目先の主要レンジ940ドルから1000ドルまでの中間点、970ドルへの抵抗感が増す前にこれを突破できるかどうか。大台超えなら1040ドル近辺を目標に一段高トライへ。
週間ベースでは-30.6ドル、3.07％安で3週ぶりの反落。
ドル円は+114銭、0.73％高で3日ぶりの反発。東京朝に一時155円割れ、154円90銭台が安値となって切り返すと155円20銭台から40銭台へと反発。中国の10-12月期GDPが5.4％と上振れ、12月の小売売上高と鉱工業生産がいずれも予想以上の好結果となったこともリスク選好ムードを助長、午後には155円70銭台まで上昇。欧州時間からNY朝にかけて155円60銭台を中心に小幅揉み合い推移を経て、NY市場では米12月住宅着工件数や鉱工業生産なども予想を上回る好結果となって156円台回復トライ、NY午後には156円30銭台まで上昇。結果的に157円50銭の節目割れに伴う短期下値目安155円半ば到達で下押し圧力も緩和、一服感からの自律反発で前日下落分を巻き戻し。次週、155円から158円までを主要レンジに保ち合い傾向をベースに方向感模索の展開にも。改めて155円割れへと向かえば12月安値（148.65）から1月高値（158.87）の半値戻し（153.76）辺りまでの一段安も。確率的には低いと思われるものの、158円超へと抜け出すようなら160円トライへ。
週間ベースでは-148銭、0.94％の反落。
※参考：金プラチナ相場とドル円 NY市場1/17終値とチャート
2025年1月18日(土)時点の相場
国内金：14,791 円 1/17(金) ▼22(0.15％)
国内プラチナ：5,003 円 1/17(金) ▼99(1.94％)
NY金：2,748.7 ﾄﾞﾙ 1/17(金) ▼2.2(0.08％)
NYプラチナ：965.5 ﾄﾞﾙ 1/17(金) ▲17.1(1.80％)
ドル円：156.27 円 1/17(金) ▲1.14(0.73％)