ジョンソン・マッセイ社のプラチナ需給見通しレポート(2025年5月)によれば、2025年見通しとしてプラチナ鉱山産出量は172.4トン。2024年の178.0トンから-5.6トン、3.2%減で3年ぶり低水準。 世界一のプラチナ産出国、南アフリカの産出量は、鉱山ストの2014年とコロナ禍の2020年を除けば2012年以降は概ね130トン前後での推移。2025年見通しは121.3トン。2024年の127.9トンから-6.6トン、5.2%減で5年ぶり低水準。
2025年の鉱山産出量世界シェアは南アフリカが70.4%(2024:71.9%)、ロシアが12.1%(2024:11.4%)、ジンバブエが9.5%(2024:8.9%)、北米が4.6%(2024:4.7%)、その他3.4%(2024:3.3%)。
リサイクル供給の2025年見通しは43.1トン、2024年の42.7トンから小幅増で3年ぶり高水準。※ピークは2019年の65.1トン。
2025年のプラチ総需要は238.3トン。2024年の244.8トンから-6.4トン、2.6%減で3年ぶり低水準となる見込み。
2025年の目的別需要では自動車触媒が100.4トン。前年比-5.7トン、-5.4%で5年ぶりに減少、3年ぶり低水準。宝飾品需要は43.3トン。前年比+0.5トン、+1.2%で2年連続増加し、3年ぶり高水準。産業用は84.8トン。前年比+5.2トン、+6.5%で2年ぶり高水準。投資需要は+9.9トンで2024年の+16.3トンは下回るも3年連続の買い越し見込み。
2025年の需要シェアは自動車触媒が42.1%(2024:43.3%)、宝飾品18.2%(2024:17.5%)、産業用35.6%(2024:32.5%)、投資4.2%(2024:6.7%)。
2025年のプラチナ総供給量は鉱山産出とリサイクルをあわせて215.5トン、総需要238.3トンとの差、需給バランス(供給-需要)は-22.9トン、2023年の-19.7トン、2024年の-24.1トンに続いて3年連続の供給不足となる見込み。
最終更新日:2025/5/16