ユーロ圏周辺国の財政事情
更新日:2013年12月14日(土)
3年前、ユーロ圏ではギリシャに次いで2ヶ国めの財政破綻国となったアイルランドへのEU・IMFによる支援が今月で終了。850億ユーロの支援プログラムの下で歳出削減や増税による経済の不均衡是正に取り組み、景気回復は道半ばとしながらも、晴れて支援国からは脱却することになります。
アイルランドの格付けも改善傾向にあり、主要3社のうちでまだジャンク級としているのはムーディーズの「Ba1」のみで、これも見通しは改善。
一方、以前から「次はスロベニアか?」と警戒されていたスロベニアでは、ストレステストの結果を受けた国内銀行の資本増強には支援を求めずに対応可能としながらも、中銀総裁は景気悪化なら支援が必要となる可能性を危惧しています。
スロベニアの格付けは、この1年で引き下げ傾向が続き、やはりムーディーズからはジャンク級となる「Ba1」まで引き下げられています。
2014年1月1日にユーロ導入が決定している
ラトビアは、格付けも上向き傾向にあり、昨日S&Pにより「BBB+」の見通しを「ポジティブ」へと引き上げられいます。主要3社がいずれも投資適格級とする財政健全国です。
これに対し、既にユーロ導入基準を満たし、2013年にもユーロ導入との方針を撤回し、昨年ユーロ導入計画を凍結した
ブルガリアは、主要3社から投資適格級を受ける財政健全国でありながら、昨日S&Pにより見通しを「ネガティブ」へと引き下げられています。成長見通しが後退しているようです。
様々な経済状況の国々を抱え、金融政策の迅速な対応が取りづらいユーロ圏では、ユーロ高とディスインフレ傾向の是正も思うように進まない状況が続きます。
NY市場、金相場は0.79%の反発。昨日の急落の流れで一時1,220ドル割れまで下落して反発。しかし上値も1,230ドル台後半までとこの日の値動きは限定的。12月に入って2週間、上下に大きく振れながらも方向性が安定しない状態が継続。FOMC睨みの不安定な市場心理が反映された状況。下値1,220ドル、上は1,260ドル台までの揉み合い状態と見るべきか。
週間ベースでは+5.6ドル(+0.46%)の小反発。
プラチナ相場はわずかに0.11%下げて3日続落。下値も1,350ドルまでと小幅推移。勢いは減速したものの上向きの流れを維持し、目標水準1,430ドルまでの可能性は維持。1,340ドル台のサポートラインを割れると急落リスクも。
週間では+6.6ドル(+0.49%)となり7週間ぶりの反発。しかし週足チャートの足型が懸念材料。
ドル円は0.21%の反落。リーマンショック直後の2008年10月6日以来5年2ヶ月ぶりの高値となる103円90銭台まで上昇すると104円のオプション・バリアと利確の流れで調整へ。円買いも103円台で持ち堪え、終値ベースで103円台が2日続くのは今年初。目先やや調整色が強いものの、102円40銭台のサポートラインまでで収まると上値目標105円近辺を目指す流れ再開も。
週間では+0.22円(+0.22%)で7週続伸。
※参考:
金プラチナ相場とドル円12/13 NY市場終値とチャート
2013年12月14日(土)時点の相場
国内金:4,253 円 12/13(金)
▼49(
1.14%)
国内プラチナ:4,692 円 12/13(金)
▼41(
0.87%)
NY金:1,234.6 ドル 12/13(金)
▲9.7(
0.79%)
NYプラチナ:1,362.9 ドル 12/13(金)
▼1.5(
0.11%)
ドル円:103.15 円 12/13(金)
▼0.22(
0.21%)
12/13(金)のその他主要マーケット指標
国内金価格は今年11%の下落、プラチナは5%上昇 12/16(月)テーパリング開始に現実味 12/13(金)次期FRB副議長候補にフィッシャー前イスラエル中銀総裁 12/12(木)米財政合意でテーパリング前倒しへの障害がひとつクリア 12/11(水)
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