円安も物価も5年ぶりの水準へ
更新日:2013年12月27日(金)
今朝8時半に総務省から発表された11月のCPI(消費者物価指数)の生鮮品を除くコア指数が前年比1.2%上昇となり、6ヶ月連続上昇。1%を超えたのは2008年11月以来となる5年ぶり。
そして10時前、ドル円相場は一瞬105円ちょうどまで上昇。こちらも10月以降3ヶ月連続上昇が確実な状況で、105円台の円安は「2008年10月6日以来5年2ヶ月ぶり」のこと。
但し、ドル円相場は2週間前、12月14日に103円90銭台まで上昇した時点で、既に「2008年10月6日以来5年2ヶ月ぶり」の円安となっていました。
2週間経って同じ日以来の高値?
この日、2008年10月6日の高値は105円12銭、終値は101円84銭、安値では100円29銭と大きく変動した日でした。リーマンショック直後の金融危機のスタート時期で急落局面が始まった頃。この後数日で90円台前半まで急落し、以降、長期円高トレンドが続きました。
ちなみにこの2008年10月6日高値の水準を超えると、次は3日さかのぼって10月3日の106円09銭。
リーマンブラザースが破綻した2008年9月15日の高値は106円82銭、終値で104円68銭。ちょうど現在の水準はリーマン破綻の日の水準まで戻してきたところ。
デフレ脱却とともに円安を推進してきた今年の政策の効果は、年末に来てその成果を象徴するような節目の一つに到達したようです。
NY市場、金相場は0.75%の続伸。閑散状態が続き、下げそうで下げない相場状況に売りポジションの買戻しも進んだ様子。一方的な下落基調は脱した形にはなっているものの、12月前半の安値水準1,210-1,220ドルで上値を押さえられた状態。12月高値の1,260ドル台を超えてくるようなら流れが変わる可能性もあるものの、下方リスクのほうが高い状況には変わりなく、きっかけがあれば安値更新、MAX1,120ドルまでの下落リスク。
プラチナ相場は1.96%の大幅続伸。直近の節目1,340ドル付近を大きく超え、揉み合い水準に回帰。1,390ドル台の揉み合いレンジ上限に迫る1,380ドル台まで上値を伸ばし、足元の流れは好転。しかし連動する金の上値が重い状況が続き、単独での上昇トレンド転換は難しく、保ち合い傾向へと推移し始める可能性も。
ドル円は4日続伸で0.41%上昇、水準を一段切り上げて高値では104円80銭台へと連日の年初来高値更新。今朝10時前には一時105円ちょうどまで上値を伸ばし、
12月10日時点で設定した目標水準105円近辺に2週間余りかけてようやく到達。105円ちょうどを明確に上抜けすると、その勢いで一気に105円台半ば辺りまで円安進行、もしくは達成感からの調整となる可能性もあるものの、クリスマスラリー継続の勢いで前者優勢か。
※参考:
金プラチナ相場とドル円 NY市場12/26終値とチャート
国内、金価格は4日続伸となる0.76%上昇。下値リスクは大幅に軽減され、4,200-4,300円近辺を中心としたレンジ相場形成の色合いが強まってきた様子。ドル円の目標到達後の調整入り局面とNY市場の戻り売り局面が重なると、再度大幅反落の可能性も。
この1週間では+76円(+1.82%)と反発。
プラチナも1.33%の大幅上昇で4日続伸。9日移動平均線と21日移動平均線を上抜けてさらに上値を伸ばし、90日移動平均線にも1ヶ月半ぶりに急接近し、上方向への節目4,750円にもあとわずか。4,500円割れまでのリスクはほぼ消滅した状態も、金と同様の反落リスクがあり、レンジ内推移へと移行か。
週間ベースでは+147円(+3.2%)の大幅反発。
※参考:
金プラチナ国内価格12/27とチャート
2013年12月27日(金)時点の相場
国内金:4,247 円 12/27(金)
▲32(
0.76%)
国内プラチナ:4,734 円 12/27(金)
▲62(
1.33%)
NY金:1,212.3 ドル 12/26(木)
▲9.0(
0.75%)
NYプラチナ:1,362.7 ドル 12/26(木)
▲26.2(
1.96%)
ドル円:104.79 円 12/26(木)
▲0.43(
0.41%)
12/26(木)のその他主要マーケット指標
2013年を象徴する続伸、連騰、そして続落 12/28(土)2013年最後の金曜日もジブリの日、ジブリの法則と平均値幅 12/26(木)株高に金利上昇、ドル高を維持したままクリスマス休暇へ 12/25(水)サンタクロース・ラリー本格化の兆しで世界株高 12/24(火)
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