10月末までのマーケット波乱要因~金の買い材料と売り材料
更新日:2014年10月25日(土)
10月の波乱相場にも一服感が見られ、次週から始まる月末月初の重要イベントに再び大きく揺さぶられる可能性もあるマーケットの波乱要因、金相場にとっての当面の買い材料と売り材料を中心に予想をまとめてみます。
10/27(月)
・ドイツ10月
IFO企業景況感指数(※5カ月連続低下中)
→低調なら欧州景気減速懸念拡大→ユーロ売りドル買い→金もやや売り優勢に。※プラチナは金以上の売り圧力。
→好結果→ユーロ買い・ドル売り、ドル買い円売り→金もやや売り優勢。
10/28(火)
・米10月コンファレンス・ボード消費者信頼感指数
→好調なら米景気堅調推移→株高・ドル高→金には売り材料。低調なら逆パターン。
10/29(水)
・米FOMC(※量的緩和終了決定予定)
→声明文での当面の金利見通しハト派寄り→ドル安・株高→金は買い材料。タカ派寄りなら逆。
→量的緩和終了せず(予想確率5%以下)→ドル安・株高→金は急騰の可能性。
10/30(木)
・米7-9月期GDP速報値
→好結果→株高・ドル高→金は売り材料。低調なら逆。
10/31(金)
・日銀金融政策決定会合
→追加緩和示唆(予想確率10%以下)→円安ドル高→金は売り材料。
・ユーロ圏10月消費者物価指数HICP速報値
→好結果ならデフレ懸念緩和→ユーロ高ドル安、ドル高円安傾向→金もやや売り傾向。※プラチナには買い材料。
→低調ならデフレ懸念促進→ユーロ売りドル買い→金もやや売り優勢。
・米9月個人消費支出
→ハロウィーンの日に消費指標が堅調なら年末商戦に向けての米景気支援→株高・ドル買い円売り→金は売り優勢。
その他
・エボラ出血熱関連、イスラム国関連等の地政学リスク
→突発的な悲観的報道はリスク回避→株安、ドル高新興国通貨安、円高ドル安→金には買い材料。
24日のNY市場、金相場は前日の大幅下落からの反動にしては限定的、0.22%の小反発。1,230ドル前後での揉み合いに終始、10月に入って大きく動いた秋の荒れ相場一服。月末を前に束の間の小康状態が1-2日程度続きそうな状況に。現状の1,230ドル前後は居心地が良く節目となり易い水準。レンジ上限は1,250ドル台、下方向には1,220ドルを少し割れる程度までの調整余地。
週間ベースでは-7.2ドル(-0.58%)、3週間ぶりの小幅反落。
プラチナ相場は0.33%の小幅安。広めの保ち合いレンジ上限をわずかに超えた1,280ドル台からの3日続落で下限ぎりぎりの1,250ドルに。不安定な状態はまだ継続中の様子、1,310ドル前後の上値目標再トライへの可能性を残しつつも、レンジ下限を割れると1,210ドル前後まで下値余地が拡大する可能性も浮上。
週間ベースでは-10.6ドル(-0.84%)の続落。
ドル円は0.11%の小幅安。7日ぶりの反落となり、前日の大幅上昇からの反落にしては限定的。ドル買い意欲の強さがうかがえる状況。108円前後での揉み合い状態が継続、安値では107円70銭台までにとどまり、直近の上値メド107円60銭近辺がサポートラインに。110円まで上昇後に106円まで下落、そして108円まで反発したことでちょうど半値戻し。方向感もほぼニュートラルな状態となり、今後のイベントと経済指標に素直に反応し、新たなトレンド形成への準備完了。
週間ベースでは+1.22円(+1.14%)、3週間ぶりの反発。
※参考:
金プラチナ相場とドル円 NY市場10/24終値とチャート
2014年10月25日(土)時点の相場
国内金:4,579 円 10/24(金) +-0(0.00%)
国内プラチナ:4,668 円 10/24(金)
▲14(
0.30%)
NY金:1,231.8 ドル 10/24(金)
▲2.7(
0.22%)
NYプラチナ:1,250.9 ドル 10/24(金)
▼4.1(
0.33%)
ドル円:108.14 円 10/24(金)
▼0.12(
0.11%)
10/24(金)のその他主要マーケット指標
CFTCの買い越し急減でプラチナ相場は底値圏での足場固めか 10/27(月)欧州景気減速への警戒感緩和も市場の不透明感は継続 10/24(金)世界景気減速への警戒感とユーロドル動向への警戒感 10/23(木)NY金相場とドル円の逆相関関係は過去2年間で最大に 10/22(水)
最近よく読まれた記事
明日の国内金プラチナ相場価格リアルタイム予想
PIVOT指数から見るNY金相場サポート&レジスタンスライン
PIVOT指数から見るNYプラチナ相場サポート&レジスタンスライン