更新日：2015年07月01日(水)
6月30日の期限満了をもってEUなどによるギリシャへの金融支援が失効し、IMFへの15億ユーロの債務未払いが確定しました。土壇場でのギリシャ側からの返済期限延期要請を踏まえ、IMF側は検討予定のようですが、実質デフォルトと言える状態です。
29日には、米国の自治領プエルトリコも事実上のデフォルト宣言を行いました。人口367万人のプエルトリコの負債総額は700億ドル（約8兆6000億円）と言われ、2013年に財政破綻したデトロイト市の負債180億ドルを大きく上回ります。
格付け会社S&Pは、ギリシャ国債の格付けを「CCC-」に引き下げ、プエルトリコ債の格付けも「CCC-」へと引き下げました。また、フィッチはギリシャ国債を「CC」へ、プエルトリコ債も「CC」へと格下げしました。いずれもデフォルト認定寸前。
人口1103万人のギリシャの負債総額は、IMFやECB、EUなど公的機関が2428億ユーロ（約33兆5060億円）、民間保有のギリシャ国債は387億ユーロ（約5兆3400億円）とも言われます。厳密には公的機関への負債についてはデフォルト認定しないことを格付け主要3社とも表明済。ギリシャが実際にデフォルト認定されるのは7月中旬以降のギリシャ国債償還日の動向次第となります。
民間投資家保有分のギリシャ国債の規模としては、3年前と比べて大幅に縮小しており、これがギリシャがデフォルトした場合の影響は限定的、と言われる理由の一つとなっています。
これに対してギリシャの3分の1の人口に過ぎないプエルトリコの発行するプエルトリコ債の負債は、ギリシャ国債の負債見込み分の1.5倍に相当します。さらに問題視されるのが、投資信託にこのプエルトリコ債が相当数含まれているとも言われ、実際にデフォルトした場合の影響度合いが見えにくいということです。2007年のサブプライムショックを連想させる、プエルトリコの動向も、米国のリスク要因となってきました。
月間ベースでは-17.6ドル（1.48％）の反落。
月間ベースでは-32.9ドル（2.96％）となり、昨年7-11月に続く5カ月続落。
月間では-1.63円（1.31％）の反落。
※参考：金プラチナ相場とドル円 NY市場6/30終値とチャート
1日の国内金価格は0.34％の続落。5月13日以来1ヶ月半ぶりの安値水準となり、短期目標4960円近辺に到達。4950円から5000円までの水準は揉み合いを形成し難い真空地帯となっているため、このまま第2目標4930円近辺を目指す可能性が有力。
プラチナは3日続落で0.24％の小幅安。上向きかけた流れが失速し、4530円から4620円のレンジ内で再び下限が意識される水準に押し戻された状態。移動平均線の長・中・短期線と価格ラインが上から順に並ぶ下向きのパーフェクトオーダーの状態がほぼ1カ月近く続いており、タイミング的にもレンジ下限付近での反発も十分に見込める状況だが。
※参考：金プラチナ国内価格7/1とチャート
2015年07月01日(水)時点の相場
国内金：4,956 円 7/1(水) ▼17(0.34％)
国内ﾌﾟﾗﾁﾅ：4,563 円 7/1(水) ▼11(0.24％)
NY金：1,171.8 ﾄﾞﾙ 6/30(火) ▼7.2(0.61％)
NYﾌﾟﾗﾁﾅ：1,078.6 ﾄﾞﾙ 6/30(火) ▼2.8(0.26％)
ﾄﾞﾙ円：122.49 円 6/30(火) ▼0.04(0.04％)
6/30(火)のその他主要マーケット指標
雇用統計＋満月＝荒れる金相場 07/02(木)ギリシャとユーロ、利上げと金 06/30(火)ギリシャショックに上値限定、プラチナにも必要な忍耐と平静さ 06/29(月)グレグジットを問う国民投票へ、ブレグジットにフレグジットも？ 06/27(土)
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