ブラックマンデー通過で歪められた相場は巻き戻しフェーズへ金プラチナ短期相場観 Let's GOLDモバイル

ブラックマンデー通過で歪められた相場は巻き戻しフェーズへ
更新日：2015年08月25日(火)
NYダウが一時過去最大の下落幅となる1000ドル超の急落となり、文字通りブラックマンデーと化したパニック売り局面を乗り越え、長い下ヒゲを残したことによって、この日がセリング・クライマックスとなった可能性が高まってきました。
NYダウ・日足チャート 2015/7/24 - 8/24

結局、NYダウは5日続落で2014年2月以来1年半ぶりの安値水準となり、ナスダックも5日続落で昨年10月以来10カ月ぶりの安値水準へ。
ドイツDAXは7日続落で1万ポイントの大台割れ、1月7日以来の水準へと下落して年初来騰落率もマイナス圏へ。英FTSEは10日続落で2012年12月31日以来2年8カ月ぶり安値水準となり、今年の年初来騰落率ではNYダウに次いで-10％台へ。
日経平均は5日続落で2月以来の安値水準へ、ただし夜間の急落局面では一時17,100円台まで下落していました。

為替も円高ユーロ高ドル安が進行し、その他資源国通貨や新興国通貨に対してはリスク回避のドル高が急速に進行。
インド・ルピーは2013年8月以来、2年ぶりのルピー安ドル高、ブラジル・レアルは2003年3月以来12年5カ月ぶりのレアル安水準を更新。
南ア・ランドは2001年12月以来13年8カ月ぶりのランド安水準となり、ザラ場では一時1ドル=14.00ランドの最安値更新。
インドネシア・ルピアも1998年7月以来17年ぶりルピア安水準を更新し、トルコ・リラは過去最安値更新。

恐怖指数と言われるVIX指数は一時50を超え、終値でも2011年10月4日以来、3年10カ月ぶりの高水準。

為替も株価も長い下ヒゲを残したこの日がセリング・クライマックスとなり、これまで歪められてきた相場状況は巻き戻しフェーズへと移行することになりそうです。さもなくば、さらなる安値更新へとパニック売りが続くことになります。

NY金・日足チャート 2015/7/24 - 8/24

24日のNY金相場は0.52％安となって4日ぶりの反落。NYダウがパニック売り状態となって急落した場面では7月7日以来7週間ぶり高値水準となる1170ドル寸前まで急騰。その後は株価やドルの買い戻しに連れて1150ドル台へと反落。株式市場や為替市場の混乱が続くなか、安全資産としての面目躍如となる安定推移。今のところは堅調推移の状態も90日移動平均線にも押さえられる形で1160ドル台が当面の抵抗水準に。株や為替の混乱状態の巻き戻しが進めば長めの上ヒゲを残した金は軟調気味へ。

NYプラチナ・日足チャート 2015/7/24 - 8/24

プラチナ相場は今年2番めの下げ幅となる35.6ドルの大幅続落。下落率では今年最大で2013年6月以来となる-3.47％。株や為替の軟調推移に合わせて売られ、パニック時には金に連れ高も限定的となり、金の反落局面では連れ安となるプラチナ独特の流れとなり、基調の弱さを露呈。2週間ぶりの大台割れで、サポートラインとなっていた990ドルも割り込みつつある状況。反発の流れは腰折れ状態で目先は970ドル程度までの下押しも見込まれる状況に。

ドル円・週足チャート 2015/3/30 - 8/28

ドル円は4日続落となり、3％の暴落状態。株安の流れにも120円近辺で持ち堪えていた状態は、ダウのフラッシュ・クラッシュ状態に連れて決壊、一時116円10銭台まで急落。1日の下落率3％は2010年5月6日以来、5年3カ月ぶり。これで6月5日高値125円85銭と8月12日高値125円28銭を頂点とするダブルトップが完成。7月8日安値120円41銭のネックラインまでの値幅5.4円分の下落も見込まれる状態に。その場合の下値のメドは115円。ただし、これから通常モードへと回帰するなら、この日の安値116円10銭台が当面のサポートラインとなる可能性。
※参考：金プラチナ相場とドル円 NY市場8/24終値とチャート

25日の国内金価格は続落で2.62％の大幅安。パニック売りに巻き込まれた想定外の円高により、目標水準4920円を目指した反発基調は大きく巻き戻し。下方向への節目4770円台もあっさりと下抜けてしまったことによる下押し余地はわずか。通常なら、メドとしては4710円台まで。為替の不安定な状況が続いた場合の行き過ぎに警戒。

プラチナは5.87％の暴落状態。NYプラチナと為替がともに混乱状態に巻き込まれた形で急落したことにより、相場が大きくねじ曲げられたような状況に。2013年4月16日、金暴落時以来の大幅下落となって年初来安値も更新、2012年9月3日以来約3年ぶりの安値水準に。4250-60円の水準割れによる下値メド4170円程度も大きくオーバーランしており、本来なら大幅反発必至。NYプラチナの動向に加え、中国株に日本株、米株と為替の動向次第。
※参考：金プラチナ国内価格8/25とチャート

2015年08月25日(火)時点の相場
国内金：4,727 円 8/25(火) ▼127(2.62％)
国内ﾌﾟﾗﾁﾅ：4,038 円 8/25(火) ▼252(5.87％)
NY金：1,153.6 ﾄﾞﾙ 8/24(月) ▼6.0(0.52％)
NYﾌﾟﾗﾁﾅ：991.5 ﾄﾞﾙ 8/24(月) ▼35.6(3.47％)
ﾄﾞﾙ円：118.40 円 8/24(月) ▼3.66(3.00％)

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