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★金プラチナ短期相場観★

海外リスクの影響懸念から米国内経済本格減速警戒フェーズへ
更新日:2016年01月16日(土)
上海総合3.55%安、NY原油5.71%安で29ドル台へ、NYダウは390ドル安で昨年9月1日(2.84%安)以来の2.39%下落、日経平均CME先物は16750へと4.26%安。
中国不安に原油安懸念を中心材料とした年初からの世界同時株安、そしてリスク回避の流れは15日、悪材料揃い踏みでセリング・クライマックスと勘違いしてしまうような展開となりました。しかしそこには、軒並み悪化状況を示す米国経済指標も加わってきました。

12月の小売売上高は前月比0.4%から0.2%へと下方修正された11月から-0.1%へと急低下し、自動車を除く数値は+0.2%予想に反して-0.1%と低調。卸売物価指数(PPI)も前月の0.3%から-0.2%へと急落、コア指数も0.3%から0.1%へ。

NY連銀製造業景気指数の推移 2016年1月さらにリスク回避を加速させた要因となったのが1月のNY連銀製造業景気指数。予想の-4.00程度を大きく下回る-19.37。2009年4月の-19.13を下回り、2009年3月の-33.43以来、リセッション時以来、6年10カ月ぶりの低水準。 前月分も-6.21へと下方修正され、6カ月連続のマイナス圏もリセッション時以来のことで、マイナス圏ながらも回復基調かと思われた前月までの流れが大きく崩れ、悪化傾向が鮮明に。新規受注や出荷などが大きく落ち込んでいます。

12月の鉱工業生産も予想を下回り前月比-0.4%。下方修正された11月分の-0.9%は2009年5月(-1.0)以来とこれもリセッション時以来の低水準で足下3カ月連続のマイナス。設備稼働率も2013年8月(76.7%)以来となる76.5%に低下。

ミシガン大学期待インフレ指数 2016年1月1月のミシガン大学消費者信頼感指数の速報値は93.3と半年ぶりの水準へと上昇しましたが、1年後のインフレ率を予想するミシガン大学の期待インフレ率はコンスタントに低下し、1月は2.4。2010年9月(2.2)以来の低水準となっています。

海外リスクの米国内への影響を懸念する状態から、もはや本格的な米国内経済減速を警戒すべきフェーズへと移行し始めた可能性を疑って見るべきかもしれません。

NY金・日足チャート 2015/12/15 - 1/1515日のNY金相場は1.59%の大幅反発。原油相場が30ドルを割り込んだ欧州時間から買い進行、米12月小売売上高や卸売物価指数、NY連銀製造業景気指数などの悪化でリスク回避の流れが加速すると金は急騰し、1090ドル後半へ。NY市場3連休前の引けにかけてはやや値を戻し、1080ドル台後半で終了。12月安値保ち合い水準1060-1080ドルにワンタッチして反発する展開となり、ゆるやかな上昇トレンド継続を諦めてはいない様子。1110ドルから1070ドルが目先の主要レンジとなり、上抜けなら1120ドル台後半へと堅調推移、下抜けると1050ドル付近までの下落も見込まれる。
週間ベースでは-7.2ドル(0.66%)の小幅反落。

NYプラチナ・日足チャート 2015/12/15 - 1/15NYプラチナ相場は0.87%の続落。下値メド800ドル付近に向けての軟調推移で823.1ドルまで下げて安値更新後、金の急騰に連れ高となって840ドル台半ばまで反発もあとが続かず、引けにかけては再び820ドル台へと反落。地合いの弱さを露呈し、安値・終値ベースともに昨年安値を下回り、2008年12月以来7年1カ月ぶり安値を更新。リスク回避の流れに上値が重く、850ドルが上値抵抗水準となり、もう少しの下落余地。
週間ベースでは-51.2ドル(5.83%)の大幅続落。

ドル円・日足チャート 2015/12/16 - 1/15ドル円は0.9%のドル安円高。原油相場のジリ安の展開に歩調を合わせるように日本株安・円高基調が進行、米国経済指標の軒並み悪化を受けてドル高・円高でのリスク回避が加速。今や最強通貨となった日本円は対ドルでも急騰し、ドル円は急落。一時昨年8月24日安値116円10銭台以来となる116円50銭台まで下落し、終値では昨年安値(116円10銭台)をつけた1月15日以来ちょうど1年ぶりの安値水準。短期的には116円50銭台の安値を今週2度つけてダブルボトムの可能性、中期レンジでも8月安値と今週安値でダブルボトムの可能性を示唆。しかし、現状の流れがもうしばらく続きそうな状況も示唆し、118円付近が上限となって115円付近までの下落余地も。
週間ベースでは-0.43円(0.37%)の小幅続落。上ヒゲの長い週足も今後の続落を示唆。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場1/15終値とチャート

2016年01月16日(土)時点の相場
国内金:4,385 円 1/15(金) ▼34(0.77%)
国内プラチナ:3,415 円 1/15(金) ▼7(0.20%)
NY金:1,090.7 ドル 1/15(金) ▲17.1(1.59%)
NYプラチナ:827.5 ドル 1/15(金) ▼7.3(0.87%)
ドル円:116.99 円 1/15(金) ▼1.06(0.90%)
→1/15(金)のその他主要マーケット指標

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→ルノーショック回避もプラチナ相場は再び安値更新の兆し 01/15(金)
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