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★金プラチナ短期相場観★

鉱工業生産の大幅上昇で米製造業には光明も原油安の影響も拡大
更新日:2016年02月18日(木)
米鉱工業生産と設備稼働率 2016年1月米FRBが発表した1月の鉱工業生産指数は市場予想の前月比+0.4%に対して+0.9%と大幅上昇。4カ月ぶりのプラス圏回復で2014年11月以来1年2カ月ぶりの高水準となり、3カ月平均では4カ月連続のマイナス圏ながら反発の兆しも。鉱業の前月比横ばいに対して製造業が+0.5%と好調。設備稼働率も77.1%へと4カ月ぶりの反発で最近の低下傾向に歯止めの兆し。
低迷状態継続も予想される米製造業にとっては光明となり、米株やドルにも好材料。3日間で800ドル弱、5%超の大幅高となったNYダウの堅調推移を後押しし、米景気減速懸念払拭に向けてもサポート材料に。

その一方で原油安継続に伴う影響もあちこちで表面化しつつあるようです。
原油依存度の高い中東産油国はS&Pが格下げに動き、サウジアラビアは「A+」から「A-」へと2段階の引き下げとなり、オマーン、バーレーンも2段階の引き下げ。中央アジアの産油国カザフスタンも格下げに。

原油安の影響は中南米産油国でも同様で、S&Pは2015年9月にジャンク債へと引き下げていたブラジルの格付けをさらに1段階引き下げています。但し、ブラジルの場合は原油安の影響以外に、汚職などを含む政治的な問題、高インフレに景気後退など、多岐にわたり問題を抱える状態でさらなる格下げも見込まれる状況。

ブラジルと並び、中南米ビッグ3と言われる産油国メキシコとベネズエラでも原油安の影響は拡大中。ドル高の影響も受けるメキシコでは通貨ペソの急落を受けての緊急利上げにドル売りペソ買い介入で自国通貨防衛策に。経済危機が深刻化するベネズエラでは、通貨ボリバルの対ドル相場切り下げを急遽発表。

米国景気が持ち直しの兆しを見せ始めると、原油安の影響が拡大の兆しを見せ始め、株価は反発基調を強めるなかで主要先進国通貨に対する米ドルは方向感喪失気味。その影響で金相場も方向感を探る展開へ。

NY金・日足チャート 2016/1/15 - 2/1717日のNY金相場は0.26%の小幅反発。東京時間朝方に1190ドル台半ばまで下げたのが安値となって反発傾向へ、しかし上値も1210ドル台半ばまでと限定的。イランの産油国への協力表明を好感した原油相場の大幅反発に米株なども大幅上昇するリスク選好の流れに金の上値は重い状態。FOMC議事要旨に乱高下の反応も限定的。方向感喪失気味となるなか、1200ドル前後の水準で足場固めの動きが続いているようにも見え、この近辺から上は最大1250ドルまでの範囲で保ち合い状態へ。

NYプラチナ・日足チャート 2016/1/15 - 2/17NYプラチナ相場は3日ぶりの反発で1.32%の大幅高。浅めの調整局面を終えて短期的には次の展開へと移行し始めた可能性も。目先は930ドル台から960ドル台のレンジでいったん揉み合い形成後、上下どちらかへと動き出す展開が予想される。下方向へと動き出した場合には少なくとも910ドル近辺までの下値余地、上方向には970ドル付近で下向きの200日移動平均線が大きな抵抗線。1年半ぶりにこれを上抜けるような展開となれば大きな流れが変わり始めるきっかけにも。

ドル円・日足チャート 2016/1/19 - 2/17ドル円は前日からほぼ変わらずの114円10銭近辺。東京時間には株安に連れて113円30銭台までの円高、欧州時間以降は原油高に連れての株高とともにドル高円安で114円50銭台まで。FOMC議事要旨にはドル売り反応で114円を割れると今朝には再び114円台へ、と上下に振られやすい展開のなかでも変動幅は縮小傾向となり、方向感も喪失気味。円高圧力も緩和傾向ならドル高方向への反発の勢いにも欠ける状態。目先は114円台半ばの抵抗線からサポートライン化しつつある113円台までの間で揉み合い状態継続か。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場2/17終値とチャート

18日の国内金価格は3日ぶりの反発で0.53%高。節目の4700円割れを回避し、上値トライへの望みを繋いだ形もその勢いに欠ける状態は変わらず。4710円台に切り上げた下値を割り込むと4600円台前半までの調整進行の可能性が高まり、4600円近辺で水平推移中の90日移動平均線のサポートラインとしての重要度が増すことに。目先しばらくは保ち合い形成の展開が優勢。

国内プラチナ価格は1.2%の大幅反発。果敢に上値トライへと再チャレンジ、1年ぶりの90日移動平均線超えに成功し、3720円台へと高値更新なら3760円台辺りまでの上昇が見込まれ、NYプラチナの動向次第では3800円台半ばへと上値を伸ばす可能性も。チャレンジ失敗で3660円のサポートライン割れの場合には少なくとも3600円程度までの下落余地。昨年来の急落トレンド脱出をかけた攻防も佳境に。
※参考:金プラチナ国内価格2/18とチャート

2016年02月18日(木)時点の相場
国内金:4,743 円 2/18(木) ▲25(0.53%)
国内プラチナ:3,708 円 2/18(木) ▲44(1.20%)
NY金:1,211.4 ドル 2/17(水) ▲3.2(0.26%)
NYプラチナ:949.7 ドル 2/17(水) ▲12.4(1.32%)
ドル円:114.07 円 2/17(水) ▲0.03(0.03%)
→2/17(水)のその他主要マーケット指標

←フィラデルフィア連銀製造業景況指数も低迷、米景気減速懸念継続 02/19(金)
→ボディブローとなりそうなNY連銀製造業景気指数の低迷継続 02/17(水)
→大荒れの2016年東京市場~拡大するボラティリティ 02/16(火)
→春節のアノマリーで金は4年ぶりの反発へ 02/15(月)

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