春節のアノマリーで金は4年ぶりの反発へ
更新日:2016年02月15日(月)
春節休暇明けの中国では上海総合は大幅安、人民元は元高方向へと基準値が引き上げられてスタートしたようです。日本株は週末夜間の反発基調を引き継ぐ流れとなり、11%の暴落状態となった先週1週間の下落分を取り戻そうと反発基調が継続中。為替も11日安値110円90銭台が当面の大底と成り得る可能性を維持した状態で113円台半ばでの揉み合い状態に。
この流れを受けて時間外のNY金は1220ドル台へとやや調整幅を拡大中。それでも今年のNY金相場は、4年ぶりの反発濃厚となる条件が揃いつつある状況です。
2013年に続き、
2015年も世界一の金消費大国となった中国の春節休暇の間に、金相場が上昇すると、その年の金相場は上昇し、春節期間に下落すると、年間でも下落しやすくなります。春節期間と年間の金相場の方向性は一致する、という春節のアノマリーに従えば、今年の金相場は上昇する確率が極めて高くなりました。
今晩のNY市場はプレジデンツデーで休場となる為、春節休暇明けのNY金相場を金曜終値とすると1239.4ドル。今年の春節は2月7日から13日で、この直前レートは5日の1157.5ドル。この間の上昇率は7%を超えています。現在調整進行中で1220ドルまで下げたとしても上昇率は5%を維持します。
2009年以降で春節期間と年間の方向性が異なったのは2009年以降では2014年のみ。この年は春節期間も年間でも小幅変動となりましたが、春節明けと米雇用統計の発表日が重なり、雇用統計下振れによる金上昇もあり、年間での小幅下落に対して春節期間は小幅高という結果となりました。
なお、この2014年には、国内金価格は年間でも上昇しており、他の年も含めて方向性は完全一致しています。
1週間前のスーパーボウルではAFCのブロンコスが勝利したことで、NFCの代表チームが勝てばその年の米株は上昇する、というスーパーボウル理論に従えば、今年の米株は年間でも下落する確率が高まります。
年初からの状況でも、今のところは株安金高の流れが大きく切り返す状況にはなく、アノマリーどおりの結果となる可能性は極めて高そうな状況と言えそうです。
15日の国内金価格は0.58%の続伸。株安連鎖状態一服で円高の巻戻しも進行、NY金の調整局面を円安サポートによって補う形で国内価格は堅調推移。短期的には
4800円前後の続伸メドに到達したことによる一服感も。現時点では円安方向への反発がさらに進むような勢いも背景も不十分であり、かつNY金の調整余地もそれなりに想定されることにより、ある程度の調整局面形成も予想される状況。4700円が重要なサポートラインとなり、この付近までの調整にとどまれば中期トレンド転換の流れが本格化することに。割り込んだ場合には4650円程度までの続落確率が高まり、中期的な流れは巻戻し方向へと傾斜。
国内プラチナ価格は0.32%高となって7営業日続伸。昨年8月以来半年ぶりとなる7日続伸で連日の年初来高値を更新、
目標水準3710円台辺りにもしっかりと到達。90日移動平均線にもぶつかる状態となり、金と同様にいったんは調整方向へ。サポート水準候補としては3650円前後。
※参考:
金プラチナ国内価格2/15とチャート
2016年02月15日(月)時点の相場
国内金:4,815 円 2/15(月)
▲28(
0.58%)
国内プラチナ:3,719 円 2/15(月)
▲12(
0.32%)
NY金:1,239.4 ドル 2/12(金)
▼8.4(
0.67%)
NYプラチナ:958.1 ドル 2/12(金)
▼5.1(
0.53%)
ドル円:113.29 円 2/12(金)
▲0.88(
0.78%)
2/12(金)のその他主要マーケット指標
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