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★金プラチナ短期相場観★

苦節9カ月、プラチナは10カ月連続の安値更新回避へ
更新日:2016年02月24日(水)
プラチナは10カ月連続の安値更新回避へ 2016年2月2015年5月、NYプラチナ相場は前月安値1117.6ドルを下回り1108.7ドルの安値を記録しました。翌6月には1058.6ドルへとさらに安値を更新、以降2016年1月まで合計9カ月間、毎月欠かさず安値を更新し続けてきました。一時的に高値で前月を上回ったり、終値ベースで上昇する月はあっても、月に1回は訪れる急落局面では必ず前月安値を更新する状態が9カ月間も続いたことになります。
苦節9カ月の下落局面を経て10カ月めの2月、現時点での安値は852ドル。1月安値811.4ドルを大きく上回り、残り3日を残して940ドル付近まで上昇してきた今、10カ月連続の安値更新回避はほぼ確実という状況となってきました。

この2月の反発局面は、年初から続いた金融市場の混乱に反応した金相場の急騰に引っ張られて上昇してきたという側面もあり、需給面での懸念も残る状態にあり、長期的に見て上昇局面入りしたとは言えない状態です。
それでも、少なくとも、これまで続いた極端な売られ過ぎの流れは、大きな転換点を迎えた状況とは言えそうです。

NYプラチナ・日足チャート 2016/1/22 - 2/2323日のNYプラチナ相場は4日ぶりの反発で1.69%の大幅高。高値保ち合いレンジ下限930ドル割れに伴う調整メド910ドルに対して920ドルまでで折り返すと急反発の展開。今度は逆に950ドルの上限トライへの可能性も。高値更新後にいったん落ち着きも見られ始めていたボラティティが再拡大、950ドルラインを超えると再び高値更新トライで980ドル付近まで上値余地拡大も。逆に反落の場合には38.2%ラインの910ドル付近では下げ止まらず、50%ラインとなる890ドル付近が下値メドとなる可能性も。

NY金・日足チャート 2016/1/22 - 2/23NY金相場も1.03%の大幅反発。イラン、サウジアラビア石油相の減産否定発言などで大きく値を下げた原油相場にこの日も翻弄される株式市場、米ドルの上値の重さも金の反発基調を後押し。1200-1210ドル付近が底堅くなり、1230ドルまでのレンジ相場が継続。方向感はほぼニュートラルで上下どちらへも抜け出す可能性。上抜けなら11日の最高値1263.9ドル付近までが目安となり、下抜けの場合にはやや勢いが加速する可能性もあり、38.2%ラインの1180ドルから1170ドル程度まで。

ドル円・日足チャート 2016/1/25 - 2/23ドル円は0.7%の反落。東京市場朝から何度も112円割れを試す展開となり、昼過ぎには一時111円90銭台をつけた直後に112円50銭台へと急反発。レートチェックの噂や当局の対応を警戒したドル買いが強まる場面もあったものの、上値の重さと下値トライの動きはその後も継続。112円台前半を下回り、今朝時点でも再び112円割れ水準となり、目先はもう一段の円高進行となる可能性大、当面の目安は111円前後へ。少し長めのレンジで見るとさらに円高が進む可能性も否定できず、週末のG20、次週の米経済指標通過後にも流れが変わらないようなら最大106円前後も視野に。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場2/23終値とチャート

24日の国内金価格は1.06%の大幅高で3日ぶりの反発。NY金の大幅反発が円高分をカバーし、調整局面入りしたかに見えた流れをいったん引き戻した形に。しかし、基本的な流れは下方向優勢の状態は変わらず、4620円近辺を目指す流れはまだ継続中と見る。当面の抵抗水準4800円超えなら流れは反転し、上昇トレンド再開で4800円台後半を目指すような流れにも。

国内プラチナ価格も1%高となって4日ぶりの反発。下値目安3600円前後到達でも調整局面延長か、との予想はNYプラチナの大幅反発によって覆される展開に。いったんは3600円から3710までのレンジで保ち合い状態へ、流れはやや下方向優勢。荒っぽい値動きとなってきたNYプラチナと円高リスク再拡大の状況に振り回される展開も。3600円割れの場合には3500円台半ばから前半へと下落幅拡大の可能性も。
※参考:金プラチナ国内価格2/24とチャート

2016年02月24日(水)時点の相場
国内金:4,745 円 2/24(水) ▲50(1.06%)
国内プラチナ:3,640 円 2/24(水) ▲36(1.00%)
NY金:1,222.6 ドル 2/23(火) ▲12.5(1.03%)
NYプラチナ:943.5 ドル 2/23(火) ▲15.7(1.69%)
ドル円:112.11 円 2/23(火) ▼0.79(0.70%)
→2/23(火)のその他主要マーケット指標

←NY金相場は「2カ月で20%の壁」との攻防へ 02/25(木)
→1月シカゴ連銀全米活動指数、一時的反発か減速継続か微妙な状況 02/23(火)
→市場の波乱要因:中中日米欧+英、EU離脱懸念も急拡大 02/22(月)
→CPI上昇で低インフレ懸念緩和も米ドルの対円デフレは払拭できず 02/20(土)

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